ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男
paramount+で2022年に全10エピソードで作られたドラマです。
今、エピソード2まで観終えましたけど、
面白いですね。
当然、『ゴッドファーザー』を観ていることが前提となりますが、パラマウントスタジオを存分に使っての楽屋落ち的ストーリー。
名作『ゴットファーザー』が如何にして誕生したか、その苦労がいっぱい詰まっています。
原作者のマリオ・プーゾが極貧時代にかきあげた小説が爆発的大ヒット。
が、イタリア系移民の負の部分を描いていたことからイタリアマフィアなどから激しい反感を買う。
特に、自身がセコイ男として描かれたと思っているフランク・シナトラの怒りは頂点に。
当時、パラマウント社は、
『ローズマリーの赤ちゃん』以来ヒット作がなく経営状況は悪化。
経営陣はクリント・イーストウッドにミュージカルをやらせようとする混迷ぶり。
そんなパラマウントは、「ゴットファーザー」の映画化権を安くで買っていた。
そして、その制作を業界経験は浅いが、低予算での実績があるラディにこの作品を任せようとするのだが・・・
と言った感じで今のところストーリーは進んでおります。
まず、この映画化権がワーナーに売り渡されそうだったところが面白いですね。
経営陣はロバート・レッドフォードの起用にこだわり、「明日に向かって撃て」の撮影現場まで口説きに行ったエピソードも面白い。
エディは恋人と、「猿の惑星」を鑑賞して映画作りに本気になるところなんかも面白いし、キャスティングに関してイタリア系にこだわるコッポラやプーゾも面白い。
パラマウントスタジオ内で、
「サンセット大通り」でグロリア・スワンソンがデミル監督に逢いにでかけたシーンのゲート下が今でも映画人の聖地と言われていたり、
「ある愛の詩」の裏話や、「おかしな二人」の裏話が入っているのもうれしい。
そして、コッポラとマリオ・プーゾを演じている役者さんがご本人にそっくりなのもいいですね。
二人で食事をしながら脚本を練るシーン、
あのイタリアンレストランでマイケルがソロッツオとマクラスキー警部を射殺したあの名シーンを論じているなんてゴキゲンになります。
そして、経営陣の反対を押し切ってラデイやコッポラら制作陣がアル・パチーノをキャスティングするのですが、このパチーノ役の人もそっくりです。
本人はマイケルを演じるのに自信がなく、最初はソニー役を希望したというのも面白いですね。
ラディはじめ製作者側はニューヨークでの撮影を強く希望しますが、議員はこれに反対。
業を煮やした経営側は、ニューヨークにこだわらず時代背景を変えてマイケルをベトナムの帰還兵にしてしまえと言い出す始末。
これにコッポラはへそを曲げてこの映画から手を引こうとします。
そして、イタリア系マフィアの嫌がらせもいよいよエスカレートしていき・・・
というのが、エピソード2までで描かれています。
この作品の完成までには様々な困難があったと聞いていますが、こんなに酷い嫌がらせだったんですね。
さて、これからラディはどうやって映画を完成させていくのでしょうか?
この映画は暴力ではなくファミリーがテーマだということをどうやってわからせるのでしょうか?
ラディに与えられた制作予算も限られてきました。
続きが楽しみです。
2022年paramount+制作
全10話