女子学園 悪い遊び(1970) | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

私の大好きなダイニチ配映のB級映画。

とにかく観客を楽しませてやろうという映画屋の意欲が感じられて、

作品の質がどうのこうのといったものを超越しているから本当に大好き。

 

白薔薇女学園中等部。

学校からの資金の出し渋りに対して、

女子生徒たちは手段を択ばず資金集め。

 

なんとか資金は集めたものの、

集めた金を持って教師が愛人と駆け落ち。

怒り渦巻く学園に謎の女生徒辺見涼子(夏純子)が転校してくる・・・

出てくる女学生たちがとても中学生に見えないのはご愛敬。

転校生の涼子と番長の花子との対立。

隠蔽体質の学校への反撥を軸に物語は展開していく。

 

女子生徒の憧れであるイケメン先生(江守徹)が、

チンピラヤクザに荒れる生徒たちの心情を教わるシーンが印象に残る。

 

当時21歳の夏純子がツィンテールの茶髪で15歳の少女に挑戦。

唐突に出てくるお色気シーンや、

学園闘争まがいのシーンに時代を感じるが、

講堂に立て籠もった女学生らがヤクザから差し入れしてもらったロウソクをそれぞれ手にもって♪この広い野原いっぱい~と合唱するシーンは好きだ。

そこに、涼子とイケメン先生の別れのシーンをかぶせるところにセンスを感じる。

 

不良少女たちのアジトになっているストリップ劇場のBGMに、

辺見マリの「経験」が流れているのはオマージュだろうか。

「夢は夜開く」が流れていたり、

チンピラたちの愛唱歌が「兄弟仁義」だったり、

学園祭で呼びたいゲストが藤圭子(ご存じだとは思うけど宇多田ヒカルのお母さんね)や北島三郎だったりするのもなんだか懐かしくうれしい。

 

街頭カンパの名目がヘドロ公害の救済目的だったりね。

 

監督は、

一度は行きたい女風呂」(1970)の江崎実夫。

まさにB級映画の巨匠。

好きだなあ・・・・

 

女子学園悪い遊び 1970

ダイニチ配映配給

江崎実夫監督 84分