ロッキー5/最後のドラマ | あの時の映画日記~黄昏映画館

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『ロッキー5/最後のドラマ』 原題:Rocky ⅴ

1990年(米) ジョン・G・アヴィルドセン監督作品

 

僕は、ロッキーが好きです。

フィラデルフィアという街の名前もロッキーで覚えました。

でも、それは1作目2作目ぐらいの頃までかな。

3以降だんだん漫画チックになっていって、

4でソ連の怪物ボクサーと戦うに至っては、

あんぐりと口を開けて観るしかなかった。

4でのラストで世界平和について語りだしたシーンは失笑ものだった。

 

比べて、

このシリーズ5作目となる本作は、

ずいぶんこじんまりとした印象の作品になった。

 

原点回帰ということだろうか、

監督もスタローン自身から、

1作目でメガホンを取った、

ジョン・G・アヴィルドセンに交代している。

 

聞くところによると、

本作はシリーズ史上最低の興行収入で、

批評家からの評価も散々だったらしい。

 

でも僕は、

そんなに悪い印象は持たなかった。

ロッキーとロッキージュニアの愛情を、

アヴィルドセン監督らしく丁寧に描いているところに好感を持った。

 

4作目で、

ソ連の怪物ボクサードラコとの死闘を終えたロッキーは、

脳に深いダメージを負ってしまい現役を引退。

 

かつてのトレーナーミッキーのジムで、

かつてのロッキーのような若くて荒々しい新人トミーを発掘し、

指導をする。

 

若い頃の夢をトミーに投影させているようなロッキーは、

溌溂さを取り戻すが、

一方、息子のロッキージュニアは父に疎外感を感じ始めていた。

 

メキメキと力をつけてのし上がっていくトミーだったが、

悪徳プロデューサーのデュークの甘い話に乗せられて、

ロッキーと袂を分けることになり・・・

 

初見時にも感じたことですが、

なんとなく画面が懐かしかったんですよね。

いい感じで枯れていて。

 

もちろん有名なフィラデルフィア美術館の階段のシーンも出てきます。

ただ、往時の足取りがないのがいい。

 

1作目から4作目までの回想シーンが多いのも、

懐かしくなった原因かもしれません。

 

『最後のドラマ』ということで完結したはずなんですけど、

16年後に『ファイナル』と銘打ってまたまた出てきちゃった。

面白かったですけどね。

 

ロッキージュニア役は、

スタローンの実際の息子セイジ・スタローン。

 

思春期の少年の繊細な心を演じて好演だったのに、

2012年に36歳で亡くなっちゃいました。

 

手を変え品を変えの印象はぬぐえませんが、

ドラマとしての出来栄えは、

2作目と同じくらい。

 

こうして振り返ると、

1作目はやはり奇跡的な傑作だったんだなと思います。

 

 

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懐かしい曲がいっぱい!

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