懲役太郎 まむしの兄弟 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

『懲役太郎 まむしの兄弟』
1971年(日) 中島貞夫監督作品
 
昨日も中島貞夫監督作品をアップしました。
70年代東映映画を語るうえで中島監督は外せないと思い、
本日も同監督のこれ。
 
兄貴分の菅原文太が刑務所から出所。
弟分の川内民夫が迎えに来ている。
 
二人の懲役併せて十二年。
この二人が神戸の街をややこしくする。
 
二つの暴力団組織が衝突寸前のところに、
二人がことごとく顔を出すもんだから、
ほんとにややこしい。
 
とにかく二人は頭が悪い。
話し合いをしようとおもっても、
先に手が出てしまう。
 
間に、
孤児になって弟と妹を育てている少女の話や、
その少女を引き取ろうとする婦人警官の話が挟まれて、
物語は組の大幹部安藤昇(本物です)とまむしの二人が対峙することに。
 
おおらかな時代だったんだなあと思います。
安藤昇の刺青にまむしの兄弟ふたりがビビってしまい、
腰砕けになってしまう。
観ていただくとわかるのだが、
絶対、
今だったらクレームがつく場面だろう。
 
大阪と神戸を結ぶ幹線道路(おそらく国道43号線)を走るトラックの荷台に乗り込んで、
酒を喰らい服を脱いでの大騒ぎの冒頭のシーンなど、
おそらく撮影許可は取っていないだろう。
このシーンも今じゃとれないね。
 
性に対する描写もおおらかで、
教育上よろしくない場面も当然たくさん出てまいります。
 
漫才コンビのような菅原、川内のまむしの兄弟のボケとツッコミもなかなかイケてます。
とくに文太さんのコメディ演技は、
ドスが効いてて最高です。
高そうなレストランで交わされるボーイと文太さんの会話が秀逸!
 
二人の最後の殴り込みに向かうトラックの中で、
川内が吹くハーモニカで、
顔を知らない母親のことを思い出してしんみりするシーンは、
映画的にうまい。
サラッと自分たちのルーツに触れている。
 
やたら殴られるのがうまいチンピラだなあと思ってみていたら、
川谷拓三だった。
 
ヤクザは嫌いです。
でも、こういう任侠ものは観てしまいます。
そのあたりに目くじらを立ててしまわれる方は、
観ない方がいいと思います。
不愉快になります。
 
ドスを持って大組織に殴り込みをかける文太兄ぃは、
やっぱりカッコいいのです。
 

懐かしい楽曲がいっぱい!

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