マドモアゼル | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

『マドモアゼル』 原題:Mademoiselle

1966年(英=仏) トニー・リチャードソン監督作品

 

この作品の後味の悪さは超ド級です。

少々覚悟をして鑑賞した方がいいと思う。

 

フランスの片田舎。

用水路の水門を壊して村に洪水を起こそうとする女がいる。

村人からマドモアゼルと呼ばれる中年の女教師だ。

 

この村では、

不審火や原因不明の水害が相次いでいた。

 

村が洪水でパニックになっているとき、

真っ先に体を張って、

被害を食い止めようとしている男がいた。

イタリア人のルノー。

 

その様子を遠くから眺めているマドモアゼル。

その姿に何か性的なときめきを覚える。

マドモアゼルはルノーの息子の担任をしていたが、

マドモアゼルはその息子に冷たく当たる。

 

その後もマドモアゼルによる不審火や、

家畜の殺害などが続く。

 

排他的で差別主義の村人たちは、

一連の事件はルノーの仕業だと決めつけ、

警察の制止も聞かず、

ルノーの家に襲いこもうとしていた。

 

一方、

マドモアゼルは偶然を装い、

森で作業をしているルノーを訪ね、

そこで二人は狂的とも思える感情で交わるのだが・・・

 

マドモアゼルを演じるジャンヌ・モローの悪女ぶりは、

背筋が凍るほど忌まわしい。

親鳥が温めている巣の中の卵を握りつぶしてしまうような女だ。

ルノーの息子に何かと難癖をつけて苛める表情の憎々しいこと。

 

一方ルノーと森で交わるシーンでは、

とてもエロティックで魅惑的な表情を見せる。

 

村に轟く雷鳴に大粒の雨。

マドモアゼルの鬱屈した性的感情が爆発した比喩なのであろう。

 

結局何の罪もないルノーは、

マドモアゼルの無責任な一言で、

村人たちによって撲殺されます。

村の警察も事実をもみ消します。

 

笑顔で村を離れるマドモアゼルを遠くで観ているルノーの息子は、

マドモアゼルに向かって唾をはきます・・・

 

 

懐かしい楽曲がいっぱい!

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