『復讐するは我にあり』
1979年(日) 今村昌平監督作品
実在した連続殺人魔をモデルとした佐木隆三の小説を、
藤田敏八や深作欣二らと映画化権の争奪を勝ち得た、
今村昌平監督執念の力作。
主人公榎津巌は敬虔なクリスチャンの父と、
病弱の母との間に生まれた。
彼は専売公社の集金係二人を殺害したのを手始めに、
詐欺や殺人を続ける。
この作品は、その79日間の逃亡の記録である。
人間の業というものを、
嫌というほど見せつけてくれます。
主人公の息子が刑務所に入ってる間に、
息子の嫁と関係を持ってしまうクリスチャンの父親。
そんな父親に心酔する、
嫁。
それに気づきながらも、
傍観者の立場を崩さない主人公。
主人公は家を飛び出し愛人を作るが、
親子もろとも殺してしまう。
そこにまったく悲壮感がない。
この難しい主人公を、
緒方拳が熱演。
時に大学教授、時に弁護士に化けます。
主人公の愛人が、
自分の男が殺人犯だと確信する、
映画館のシーンが印象的。
殺人犯の息子と、
クリスチャンの父親が刑務所の面会所で対峙するシーン。
父親役の三国連太郎の抑えた怒りがすごい。
死刑になった主人公の遺骨は、
父親と嫁によって山頂から散骨されます。
諸行無常を感じるラストシーンです。
淡々と描きながら、
妙な熱気をはらんだ映画。
それが、
『復讐するは我にあり』です。
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