『殺人魚 フライングキラー』 原題:Piranha II: Flying Killers
1982年(米=伊) ジェームス・キャメロン監督
B級で低予算ながら、
なかなか見応えのあった「ピラニア 」の続編という形がとられている、
筑波久子プロデュース、ジェームス・キャメロン監督作品。
遺伝子操作で飛行能力をもった新種の肉食魚が、
多くの観光客が訪れているカリブ海のリゾートに現れ、
次々に人間に襲い掛かってくる。
この本筋の中に、
適当な人物のエピソードを混ぜ込んでお話は進行するが、
危険を察知したヒロインがリゾートのオーナーに施設の閉鎖を進言するも無視され、
犠牲者が増えるという組み立ては、
ご存じ「ジョーズ」の丸ごといただきの展開。
殺人魚が空中を飛ぶ姿も、
暗い画面で具体的な描写がないのでよくわからない。
死体置き場の死体の腹から、
突然殺人魚が飛び出してくるあたりは、
「エイリアン」を見ている人ならニヤリとするかもしれない。
職人監督キャメロンも、
後年の「タイタニック」や「ターミネーター2」のように、
予算がたっぷりあればと悔やんでいるに違いない。
少予算ながらスケールを大きく見せようとして、
かえってチープさが目立つ残念な出来となった。
陸に上がってきた多数の肉食魚たちは、
結局退治されたのかな、???
と、妙に居心地の悪いエンディング。
お話の終わらせ方に困っちゃったんだね、
きっと。
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