私のように美しい娘 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます



私のように美しい娘』 原題:Une Belle Fille Comme Moi

1972年(仏) フランソワ・トリュフォー監督作品


トリュフォー監督作品というと、

ヌーヴェルヴァーグの旗手であるとかなんとか理屈をこねて観る方もいらっしゃいますが、

この作品などは超一級のエンターテイメントで、

その話術はビリー・ワイルダーやヒッチコックと比肩しても劣らないくらい鮮やかです。

本当に観客を愉しませてくれる。


「犯罪女性」という新書がなぜ発売されないのかという、

何気ない客と本屋の店主の会話から始まる導入部からすこぶる快調。


その本の著者である社会学者が、

刑務所に入っている悪女に興味を持ち獄中インタビューを試みる。


この女性が語る過去を回想形式で再現して、

我々観客に見せていくのだが、

この女性(主人公)9歳の時に2階の納屋にいる父親の梯子を外して転落死させたのを手始めに、

次々と悪事を重ねついには感化院に送られる。


が、ここも脱走。

その途中ヒッチハイクで車に乗せてもらった男となんとなく関係してしまい、

結婚。


主人公は色気たっぷりでしゃあしゃあと嘘をつくが憎めず、

そんな彼女に次々と男が寄ってきて、

4人の男と同時に関係を持つことに。


そんな彼女の話を聞いていくうちに、

この社会学者も主人公にのぼせてしまい、

彼女が主張する無罪の証拠をつかむために奔走するのだが・・・


ここからヒッチコック顔負けのスリルと笑いと大どんでん返しが待っているのだから嬉しくてたまらない。

殺したはずの二人の男が自宅のベットで寝ていたり、

高い塔からの突き落とし現場を少年の16ミリの映像で解析しようとしたり、

殺人の罪をこの社会学者にかぶせようとしたりといった場面が、

見事な編集でワクワクドキドキさせながら進んでいく。


そしてラストはまさかというどんでん返し。

本当に鮮やかに我々観客も騙されてしまいます。


肩の凝らないこんなトリュフォーもいい。

本当に面白いです。


絶対おススメ!!!!


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