トリュフォーの思春期 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます



トリュフォーの思春期』 原題:L'Argent de poche

1976年(仏) フランソワ・トリュフォー監督作品


フランスの小学校に通う学童たちを、

サラッと描いて、深い感銘を与えてくれる、

トリュフォー監督の佳品。


誰にでも覚えがあるような、

小学校時代の行状を誇張することなく、

ある場面では笑わせ、ある場面では泣かせ、

ある場面では共感させてくれる。


日常のすべてがドラマになっていて、

たとえば赤ちゃんが猫と戯れていて、

そのままアパートの10階から落下!

などというシーンは、

真面目に描くとホラーですが、

この作品ではコメディになっている。


お気に入りの汚れたハンドバックを、

両親からレストランに持っていってはいけないといわれた少女が、

家に閉じこもり、

拡声器で身の不幸を嘆くシーンも楽しい。


子供だって恋をする。

友人の母に恋した少年は、

有り金はたいて赤いバラを友人の母に送るが、

友人の母は・・・

というのもほろ苦い。


問題児として転校してきた少年が、

実は家で虐待を受けており、

その事実を知った担任が、

少年に辛く当たっていたことを詫びるシーンは、

胸が詰まる。


性に早く目覚める子もいれば、

晩熟の子もいる。


子供が生まれた教師が、

子供たちに子供の権利を諭すシーンは感動的だし、

説得力もある。


こんないろんな出来事を、

スケッチ的に描いて、

それを一本の素敵な作品に仕上げてしまうあたりは、

やっぱりトリュフォー監督の名人芸だ。


サマー・バケイションでの、

ファースト・キスの場面も爽やかで、

心スッキリとなれる作品です。


うん、絶対おススメ作品ですね。


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