チャイナタウン | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます



チャイナタウン』 原題:Chinatown
1974年度(米) ロマン・ポランスキー監督作品

じっくりと丹念に作り上げた、
ジャック・ニコルソン&フェイ・ダナウェイ主演のハードボイルド・ドラマ。
時代の雰囲気、服装、メイク、街並みに至るまでポランスキー監督は大変に凝って演出している。

タイトルのチャイナタウンとは、私立探偵のニコルソンが、
警察に所属していた頃の管轄。
ラストに向けての大きな伏線になっている。

ニコルソン演じる私立探偵ギデスは、
モーレイ夫人と名乗る女性から、夫の愛人調査の依頼を受ける。
ギデルは盗み撮りに成功するが、
なぜかその写真が新聞社にすっぱ抜かれてしまい、
翌日の朝刊を飾ることになってしまう。

そしてもう一人のモーレイ夫人(フェイ・ダナウェイ)が弁護士を連れて現れ、
文句をつける。

調査を続けるうち、もう一人のモーレイ夫人(フェイ・ダナウェイ)が本物とわかり、
最初に調査を依頼に来た女性が、地元のダム建設に絡んでいると睨んだとき、
当のモーレイが貯水池で溺死体として発見される。

モーレイ夫人から正式な依頼を受けたギデルは、
殺害現場となった立ち入り禁止となっている貯水池を調べるが、
やくざ風の男たちに「立ち入るな」と脅され、
鼻をきられてしまう。

さらに調査を続けると、
偽のモーレイ夫人まで殺されてしまい、
事件は混迷する・・・

ポランスキー監督は、
この作品を作るにあたり、
ジョン・ヒューストンの「マルタの鷹」や、
ハワード・ホークスの「三つ数えろ」などのハード・ボイルドを参考にしたそうです。
それで、後半事件の鍵を握る大悪党の役でジョン・ヒューストンが出演しています。



また、前述のニコルソンの鼻を切る場面では、
チンピラ役でポランスキー本人が出演しています。


1930年代が舞台ですが、
同じ時代をよく描くウディ・アレン作品とはまるで違い、
まさにハードボイルド。

後半になるにしたがって、
謎が謎を呼ぶ展開で、
だれが信頼できるのかわからなくなってくる。

そして大悪党のいまいましい正体がわかり、
事件解決とおもえばさにあらず、
この辺のポランスキー演出はとても意地悪だ。

活劇シーンもカメラが見事で、
オレンジ畑でのカーチェイスなど手に汗握ります。

個性派俳優のジャック・ニコルソンの代表作の1本。
130分の探偵サスペンスの傑作です。


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