太陽を盗んだ男 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます




太陽を盗んだ男
1979年度(日) 長谷川和彦監督作品

日本でもこんなにスケールの大きいアクションサスペンスを作ることができたんだ。

アイディアよし、カメラよし、役者よし、音楽よし。
しらけ世代の代表のような中学校の理科の教師「城戸」。
彼は原発に侵入し、プルトニウムを盗む。
そして自宅で原爆を作ってしまった。

城戸は原爆を作ったことを警視庁に知らせ、
国を脅そうとする。

交渉相手に城戸が選んだのは、
以前、バスジャック事件で自分を助けてくれた警部山下(菅原文太)。

城戸の要求は、テレビのナイター中継を最期まで放送すること、
ローリング・ストーンズの来日コンサートを3週間以内に実現させること、だった。

次々と自分の要求が実現されることに自信を持った城戸は、
現金5億円を要求するのだが・・・

前半、原発に侵入してプラトニウムを盗み出すシーンは、
あまりの原発側のセキュリティーの甘さに苦笑してしまい、
どうなることかと思いましたが、
いよいよ原爆を完成させてから物語はぐんと面白くなる。

なにしろこちらは怖いものなしだ。
ここにDJのゼロ(池上希実子)がからんできて、
ボニーとクライドみたいな展開になる。

東京の道路を封鎖したんでしょうね。
「ブリット」顔負けのカーチェイスもある。
向こう側の坂から、パトカーが1台、また1台と姿を現すところもうまい。
相当な迫力が盛り上がります。
ここにさらにヘリコプターまで登場するのだからすごいです。

デパートの屋上から、
札束を撒くシーンなどはゲリラ撮影だろう。
恐れ入ります。

国会議事堂前や皇居前など、
普通に申請したんじゃ絶対に撮影許可おりないよ。

クライマックス。
いよいよジュリーと文太さんの対決。
二人とも大熱演で手に汗にぎります。
いくら撃たれても倒れない文太さんにも苦笑を誘われたが、
細かいことはいいっこなし。

原爆を作成しているときに、
実はジュリーは被爆しているのだが、
次第に症状が現れてくるところもうまい。

そしてラストは静かなる衝撃。
こんな作品もっと観たいなあ。
長谷川監督、どうしているのでしょうか・・・

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