バージニア・ウルフなんかこわくない | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます




バージニア・ウルフなんかこわくない』 原題:Who's afraid of VIRGINIA WOOLF?
1966年度(米) マイク・ニコルズ監督作品

とっても観たかった異色作。
ようやく鑑賞することができましたが、
見終わったあとの虚脱感は、半端じゃありません。
これだけ終始罵り合う作品は、あとにも先にもこれだけでしょう。
「フルメタル・ジャケット」のハートマン軍曹も真っ青でしょう。

結婚23年目の夫婦ジョージとマーサの関係はすっかり冷え切っており、
顔を合わせば、お互いのことを罵り合っていた。
マーサは大学学長の娘で、ジョージがその跡を次ぐと思って結婚したのだが、
ジョージがその器でないことが、ふたりの関係を悪化させる原因だった。

夜遅くに、パーティーから帰ってきたふたりは、
いつものように皮肉や軽蔑で応酬しあう。
深夜2時。
そこに、マーサが招待した若い夫婦教授がやってくる。

最初は、関係を取り繕っていたジョージとマーサだったが、
次第に、この若い夫婦わ巻き込んでの罵詈雑言の応酬となる。
決して他人に触れられたくないことの暴露合戦。

人間性まで否定するこのやり取りの中でも、
決して破ってはならないルールがあった。

それは、ジョージとマーサのあいだに生まれた子供のこと。
子供のことは秘密があった。
このことをうっかりマーサは口にしてしまったため、
いつも尻にひかれていたジョージはマーサに復讐をしようと決意する・・・

この子供の秘密が、アッと驚く展開に。
ラスト近くまで全くわからない。
マーサを演じるエリザベス・テーラーもジョージを演じるリチャード・バートンも、
鬼気迫ると形容するしかない熱演。
エリザベス・テーラーはオスカーを受賞してます。

好きか嫌いかという作品じゃない気がします。
いい気分になれる方は少ないでしょう。
でも、この作品のラストの夜明けのように、
虚脱感を味わうために、
未見の方は、どうぞご覧ください。
(面白いかどうかは別ですよ^^)

ちなみにこの作品、ハリウッド映画の中で初めてfuckというせりふが登場したそうです。

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