『ローリング・サンダー』 原題:Rolling Thunder
1977(米) ジョン・フリン監督作品
ベトナム帰還兵後遺症映画の一つ。
原作は「タクシー・ドライバー 」と同じポール・シュレーダー。
作品の雰囲気もよく似ている。
ベトナムで8年間捕虜になっていた空軍将校レインが、
故郷テキサスに還ってくる。
街をあげての大歓迎で、街からキャディラックや捕虜になってた日数分の銀貨が送られたりする。
が、なんだかこのセレモニーは空々しいい。
主賓のレインも何となく感じ取っている。
家に帰ると、妻は夫の居ぬ間に若い保安官と結ばれており、
乳飲み子だった息子も、遠くに行った感がある。
ある日、レインの家に大量の銀貨があるのを聞きつけた、
メキシコ人の強盗団が銀貨を奪い、妻と子を射殺し、
レインの片手をディスポーザーで粉砕してしまう。
金属のカギのような義手をつけたレインは、
今までの空虚的な人間から復讐の鬼と変わり、
警察の手を借りずに、自らの手で復讐を遂げていくのだった・・・
と、いう感じなのですが、
展開がまだるっこいのがつまらなくなってしまった最大の原因。
同じ街のクズを退治する「タクシー・ドライバー 」のトラビスが、
成り行き任せて言ってもいいほど、無軌道な行動だったのに対し、
こちらは先が読めてしまう。
ラストもなんとなく収まっている感じで、
「タクシー・ドライバー」の余韻とは程遠い。
やっぱり、監督の力量の差なんでしょうね。
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