アパートの鍵貸します

『アパートの鍵貸します』　原題：The Apartment

１９６０年度（米）　ビリー・ワイルダー監督。

抜群の映画話術でボクらをワクワクさせてくれる、ビリーワイルダー監督作品。

洒落っ気たっぷりのロマンティック・コメデイ。

実に要領のいい保険会社のサラリーマンバクスター（ジャック・レモン）は、

ニューヨークのアッパーウエストサイドにアパートを借りていた。

彼はその部屋の鍵を４人の課長たちに交代で渡し、

浮気の情事の場所として提供していた。

それによってバクスターの勤務評定は上がるが、、

勘のいい人事部長が、その行為に気づき、

人事部長にも部屋を提供することになる。

その部長がバクスターの部屋に連れ込もうとしていたのは、

なんとバクスターが憧れていた、エレベーターガールのフラン（シャーリー・マクレーン）だった。

そのフランがあろうことか、部長との痴話喧嘩の果てに、

部屋で睡眠薬を大量にのみ、自殺未遂をやらかしてしまう。

思いがけなく、自分の部屋で憧れの人と二人きりになれたバクスターだったが・・・

ニューヨークのビジネスマンたちの出勤風景など、今でも新鮮な魅力。

エピソードの繋ぎ方も鮮やかで、

ジャック・レモンのかる～い演技も心地よく、

テニスのラケットでパスタを作る場面など印象的。

だが、なんといっても感動的なのは、

大晦日の晩、バクスターの本当の優しさに気づいたフランが、

パーティーを抜け出してバクスターのアパートへ駆け出す場面。

胸がジーンとするほど素晴らしい。

今観ても、色褪せることのない名作。

お勧めです！

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あの時の映画日記～黄昏映画館