熱血弁護士を演じるのは、アル・パチーノ。
1979年度(米)
ノーマン・ジュイスン監督作品。
『ジャスティス』 原題:And Justice For All
ヒーロー物といっても、監督が社会派ノーマン・ジュイスンだから、
ただかっこいいだけの弁護士ではない。
アメリカ社会に根付く司法制度の偽善に颯爽と挑む主人公には、
様々な苦難が待ち受ける。
正義の象徴であるべきの弁護士や判事たちも、心を病んでいる。
また、主人公アーサーに弁護を依頼する被告人たちの事件も様々。
殺人事件から離婚調停まで数多くの事件を受け持たねばならない。
そんなある日、手続きと法規だけを振りかざす権威主義の判事が、
強姦罪で告訴される。
主人公はいつも、この判事と対立していたが、
陪審員の心象を良くするために、この判事が自分の弁護になんとアーサーを指名してきた。
この憎むべきとも言える判事をアーサーは無罪に導くのか・・・
司法組織の作品なのに、出てくる人物はおかしな人間がいっぱい。
この街の法廷では建前ばかりが幅を利かし、
正義とは違った方向に向いて言っているところが面白い。
そして、少しでも風変わりな弁護士がいたりすると、すぐに査問会にかけられる。
犯罪と裁判の間に横たわる矛盾に苦悩して、
発狂してしまう弁護士の挿話は心を打つ。
アル・パチーノ熱演。
見ごたえのある法廷物になっています。
原題は、「そして、すべての者に正義を」
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