今回は、山口県の防府商工高校です。
http://www.hofu-ct.ysn21.jp/index.html
防府市は山口県の瀬戸内海沿岸部のほぼ中央に位置しています。
周防国の国府が置かれ、中世から周防国の中心地として栄え歴史や文化にも富む町です。
学校は防府駅のすぐ南にあり、長らく防府市周辺の商業教育を担ってきました。
昭和4年に町立防府商業学校として創立し、戦中に工業学校に転換したあと戦後に商業学校に復帰しました。このあたりは数日前に紹介した熊谷商の沿革に似ています。県内では徳山商(現・徳山商工高)や岩国商も同じような経歴を持っていますね。
旧制時代の校歌は作詞:安倍録郎 作曲:岡村操で、昭和6年制定です。
旧制 防府商 (全4番)
紅梅郁る酒垂の 社仰ぎて書をよみ
桑野の桜に武士道の 精神鍛ふ我が健児
「紅梅薫る酒垂の社…」は防府天満宮境内にある酒垂神社を指しています。
防府天満宮は菅原道真が大宰府に赴く途中で寄った防府・松崎の地に創建された、”日本最初の天神さま・天満宮”とされています。早春には菅公の象徴の梅も咲いています。
また「桑野の桜」は、防府市内の桑山(くわのやま)にある桑山公園のことでしょう。
古くは毛利氏が領内に築城するときの候補地、また幕末の戊辰戦争で殉死した御楯隊と整武隊志士の招魂碑があり、公園として整備されて約700本の桜が植えられ防府市のお花見スポットにもなっています。
3番「歴史に輝く防長の、栄ある父祖の熱と血を、受け継ぎ立ちて…」がこの地域の当時の校風を表していますね。
学制改革で防府商工高となった直後に旧制中学と統合して防府南高に改称しましたが、昭和28年に商業科が分離独立して防府商業高になりました。工業科は独立前に廃止されています。
校歌は作詞:和田健 作曲:弘中策で、制定年は不明ですが独立後でしょうか。
防府商 (全3番)
鳩の呼び交う 朝空に
若き血潮の 虹をかけ
胸に希望を はばたいて
たのしくむつむ この窓辺
あゝ 防府商業高校
旧制学校時代から一転して地名などは無く、新日本の希望を歌ったものになっています。
平成24年に工業系の機械科を新設したことにより、防府商工高校に改称しました。
校歌は、校名部分以外は防府商時代のものをそのまま受け継いでいます。
防府商工 (全3番)
鳩のよび交う 朝空に
若き血潮の 虹をかけ
胸に希望を はばたいて
たのしくむつむ この窓辺
あゝ 防府商工高校
高校野球では、戦前の昭和13年春と戦後に春3回・夏2回の計6回、甲子園出場しています。
昭和49年夏は初出場ながら準優勝の快挙、昭和61年春も初戦突破しました。