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♯14 習慣化 (自傷行為と入院) 

 

 

 

性的・過激な描写が含まれます

閲覧にご注意ください

 

 

 

↓動画版↓

 

 

 

 

 

このままトントン拍子で進むのかと思いきや、事態はしばらく停滞します

 

 

 

家族と被害を共有したおかげか、以前のような強烈な発作も減って外出も一人でできるようになりました

 

 

 

社会復帰に向けてアルバイトにも応募を始めました

 

 

 

しかし、面接に落ちたり、何か嫌な事があったりするとリストカットをしてしまうのです

 

 

 

活動的になった分、不安定になるきっかけが増えてしまった訳です

 

 

 

減らす事を目標にしていた薬の量も増減を繰り返しています

 

 

 

傷跡の治療の為に病院に行くのですが、精神科の医師から入院を勧められました

 

 

 

切り傷が治る前に再び切りつけるので両手の手首から肘にかけて皮膚はボコボコ

 

 

 

切る所がなくなり、首筋にまで切り傷は増えていました

 

 

 

海の近くにある精神病院に2週間程入院する事になったのでお見舞いにも行きました

 

 

 

しかし、入院させられた事がショックだったのでしょうか、部屋に入るなり罵声を浴びせてきました

 

 

 

内容があまりにも理不尽なので反論すると、彼女は近くにあった湯飲みを割りました

 

 

 

そして、そのかけらで再びリストカットを始めたのです

 

 

 

止めようとして揉み合っていると看護師さんが来て帰宅を促されました

 

 

 

レイプ被害がきっかけで始まった自傷行為は半ば「癖」のようになっていました

 

 

 

少し嫌な事があると当てつけのように切るのです

 

 

 

病人のように扱っても状況は変わりませんし、言い返しても「切る」訳です

 

 

 

回復への道筋を作って頑張っていても、成果はなかなか見えません

 

 

 

むしろ自分が関わる事で事態は悪化している様にさえ見えます

 

 

 

自分自身の無力さに失望して自暴自棄にもなってきました

 

 

 

彼女に呼び出されてリストカットを見せつけられるのはもうこりごりだ、という気持だったのです

 

 

 

退院した彼女に会った際に「次、リストカットしたら俺もするから!!」と半ば脅すような言い方をしてしまいました。

 

 

 

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