ドラマ「スクラップ・アンド・ビルド」
原作:羽田圭介(第153回 芥川賞受賞作)
サラリーマンを辞め、新たに行政書士資格を目指す主人公
健斗(柄本佑)と勤める母(浅茅陽子)そして87齢の
祖父(山谷初男)の3人家族の物語。
健斗は家で勉強しながら就職活動をするが上手くいかず
図らずも体の不自由な祖父の面倒をみることになった。
「痛くて痛くてどうもようならん、早く迎えにきてほしか
毎日それだけば祈っと」が口ぐせで毎日聞かされていた。
そこでふと、死を追い求める祖父の手助けが自分で
できないだろうかと考えつく。
友人に話しすると「人間は骨折して体を動かさなくなると
身体も頭もあっという間にダメになる」と聞き、とんでもない
方法を思いつく。
それは丁寧な介護をし、身体を楽にして運動させない、
困ったことがあれば直ぐ手助けして頭を使わせない、
そして安らかな尊厳死へ持っていく方法だ。
祖父はそんな健斗の思惑を知ってか知らでか、思わぬ展開へ・・・
録画していたドラマを見て、面白かったので原作を読んでみた。
現代っ子の心理や行動が詳細に書かれ、高齢化問題を新たな
視点で捉えていて興味深かった。
原 作