色濃い保守王国ぶり | 五十人組小政翼散会のブログ

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自治会町内会に関わる事だらけ

自治会加入しないと生活できない?と疑問を持たれた長野県。保守王国と呼ばれる所以はそんな所にもあるかも知れない。

大方自治会町内会に加入しないとこう言われる「組合に入っていない人」と。ごく最近だと「区に入っていない」とも言うが町内会組織を組合とか区とする言葉に違和感を感じる。
私の経験だが住民が関わる組合との言葉はマンション管理組合を想像する。お堅い話かも知れませんが

マンション管理組合は区分所有法で所有権を持っているなら加入義務となる組織だ。また田舎で農業従事されている皆さんは

農業従事者で構成する組織を「組合」と呼ぶ事がある。例えば農業組合とか農業用水なら井水組合とか。
しかしこれら

「組合」と呼ばれる組織の多くは管理する義務が生ずる組織であるので

「組合」と呼んでも違和感を感じない。しかしながら

権利なき住民組織である自治会町内会を「組合」と呼ぶその様はまるで入会する義務が生じるのか?と思わせるような言葉だ。
加えてそれを助長するように

校区自治会及び直下の旧村単位を「区」と呼ぶ事もこれまた独特と言える。単純に区分け目的で名付けたのかどうか知らないが

東京23区の様な印象にも聞こえ行政が絡んでいるのかも知れないと錯覚してしまいそうだ。
その

昔は区の事を部落と呼んでいたそうな。なるほど、部落との言葉こそ誤解を生じやすいので組合とか区との言葉にしたのだろうか。

でもな、どこか昭和の香りがプンプンしてきます。時代錯誤なのでしょうか

自治会入らないとゴミ捨てられない?  2024年07月25日
https://www.nhk.or.jp/nagano/lreport/article/003/11/
「長野県では自治会に入らないと生活できないの?」
こうした文章から始まる投稿が、NHK長野放送局の投稿コーナーに寄せられました。以前から自治会の問題を取材してきた私は、投稿してくれた女性に居住地などを明かさないという条件で話を伺うことができました。なお、長野県内でも地域によって呼び方は町内会、地区、区、町会、組合などさまざまですが、この記事では分かりやすくするため「自治会」に統一しています。(長野放送局 橋本慎也)

自治会入らないとゴミ捨てだめ?
話を聞かせてくれた女性が車で処理施設に持ち込んだゴミ
NHKに情報を寄せてくれたのは、数年前、県外から引っ越してきた女性です。直接お会いして話を聞いたところ、以前、住んでいた地域は自治会の加入率も低く、加入していなくてもトラブルはなかったといいます。ここに引っ越してきたのは子どもが生まれる時期で、その後も子育てに忙しく、自治会の役員を務められないと考え自治会に加入しませんでした。すると何年もたった2023年の夏、自治会の役員から突然「ゴミの集積所は、自治会に加入しないと利用できない」と言われました。女性は毎週、車で片道15分ほどかけて郊外にある市の処理施設に、ゴミを自分で持ち込まざるを得なくなりました。施設が開いているのは平日だけ。重さに応じた処理費用の支払いも必要です。女性は役員ができないため自治会には入れないとしつつも、集積所の管理のため「維持管理費」を支払うことを自治会に提案しています。
「維持管理費を支払うことで使えます」という自治会も多いのですが、私の住んでいるところは、まだ、そうなってはいないです。市を交えて話し合っていますが、話は進まないですね。市には、自治会に入っていない人でもゴミを捨てられる場所を市街地に設けたり、維持管理費の支払いなど、ルールの大枠を作ったりしてもらいたいです。そうでないと自治会側の対応がなかなか変わらないですから。

自治会非加入でもゴミ捨て可能も
長野県内のゴミ集積所
実は、こうした問題は全国で相次いでいます。2020年の国立環境研究所の調査では、全国の市町村の7割で「自治会非加入者がゴミ集積所を使えない」などのトラブルを抱えていることが分かっています。住民が自治会を訴える裁判も各地で起きていて、「加入しないと集積所を利用させない」という自治会の対応を違法だとした判決もあります。そもそも自治会の加入自体は任意なため「自治会への加入は強制できない」とした最高裁の判例もあります。

自治会非加入でも集積所利用できると回答の4市
長野県の状況はどうなのか、私は長野県内の19市すべてに確認しました。赤く示した4つの市は自治会に入っていなくても、市指定のゴミ袋を使っていれば、最寄りの集積所を利用できると回答しました。

飯田市と岡谷市の担当者
「自治会が維持・管理しているのに、未加入者が集積所を使うのはどうなんだ」という問い合わせもあります。しかし、ゴミの収集は自治体の責務で、ゴミを捨てるには集積所を利用する必要があります。
市指定のゴミ袋を購入することで、ゴミ処理への一定の費用負担はしてもらっています。自治会への加入は推奨していますが、それとは関係なく最寄りの集積所を使ってもらいたいです。

安曇野市と小諸市の担当者
問い合わせに対しては「自治会に加入していなくても、ゴミ集積所を利用することは可能です」と答えています。ただ、自治会でルールがあるので、費用負担や集積所の当番などの負担については話し合ってもらっています。

他自治体「明言せず」「使えない」
緑色で示した15市は「答える立場にない」「使えない」
一方で、緑色で示した残りの15市は「集積所を使えるか答える立場にない」「使えない」などと回答しました。実は、19市すべてで地域のゴミ集積所の設置や管理を行っているのは自治会で、市は設置や管理のための補助金を出す立場にとどまっています。
ゴミの収集自体は市町村の責務だと廃棄物処理法で決まっていますが、集積所の管理については法律に規定がありません。このため市町村が、外部の任意団体である自治会の運営方針について関与するのは難しいといいます。実際に集積所を利用できるかどうかは、同じ市町村の中でも、自治会によってまちまちだといいます。

今回、複数の市から自治会に入らない代わりに「利用料を支払っている」「ゴミ当番だけ手伝っている」という対応がとられている地区があると聞きました。
一方で、今回取材した女性と同じように、「処理施設に自分で持ち込まざるを得ない人がいる」というケースも多くの市で聞きました。また、佐久市では、みずから処理施設に持ち込んでも引き取ってもらえません。一方で駒ヶ根市では自治会に入っていない人も利用できる集積所を設けているということです。

北海道函館市での「戸別収集」
県外の一部の自治体では、自治会が設置した集積所からゴミを収集するのではなく、各住宅のゴミを業者が直接回収する「戸別収集」を行っています。ただ、集積所から回収するよりも、人手やコストがかかるのが課題です。このため、県内19市では戸別収集を行っていません。

自治会側にも課題が?
では、自治会側は、ゴミ集積所についてどう思っているのでしょうか?投稿を寄せてくれた女性が住むのとは別の自治会から話を聞けました。

自治会長
自治会に入らなくても集積所の管理ぐらい誰かにやってもらいたい、と考える人が近年増えてきました。でも、現在、ゴミ集積所の設置や、分別しない住民への対応をしているのは私たち自治会です。集積所の修理費用の負担やゴミネットなども整備してきました。生活が苦しい人は別として、自治会費の支払いやゴミ当番は住民として当然ではないでしょうか。ゴミ集積所の当番も、それほど頻繁に回ってくるわけでもないし、負担は大きくないと思います。

ただ、人口減少や高齢化が進んでいるため、集積所の管理だけでなく、雑草の草刈り、防災活動、地域の祭りなど、さまざまな自治会活動を、これまでのように継続していくことが難しくなっているのも事実です。今回、取材した中で、大町市には、自治会から集団で抜けた地区が5か所程度あるという話を聞きました。

大町市の担当者
「高齢化が進み自治会役員を務められない」などの理由で自治会を抜けた地区もあります。そうした地区の人たちは、集積所の設置・管理だけ行っています。

利用条件を出して一緒に協力を
国立環境研究所の鈴木薫 客員研究員
全国のゴミ集積所について調査した専門家は、自治会が集積所の管理を担うというシステムが時代に合わなくなった部分があると指摘しています。

1960年代に車を使った集積所からの収集が始まり、当時は、ほとんどの人が入っていた自治会が集積所の管理を担うことになりました。しかし、自治会の加入者が減るなかで、各地で摩擦が起きています。今回のようなケースでは、自治会の方も話し合いを突っぱねるのではなく、利用料金を提示するとか、「集積所の清掃には協力してくださいね」と、一定の条件を出して、一緒に協力しあって集積所の管理をやっていくしかないのではと思います。
高齢者が増え、ゴミ出しが難しい所もあるほか、集積所の管理・清掃などを住民の協力ではできなくなり、集積所自体を廃止するところも出てきています。こうした中で、戸別収集を行う市町村も増えていますが、どこまで手間とコストを市町村が負担できるのかも市町村の財政によって違ってくるので大きな課題です。

取材後記
取材した別の専門家は、地域の共同体の役割が小さくなるなか、将来的には費用がかかっても「戸別収集」に切り替えざるを得ないのではないかと指摘していました。
私も、ゴミ処理をこれまでのように地域が担うことが難しくなる中、なんらかの見直しも必要だと感じました。今後も、地域の身近な課題を取材していけたらと思います。

今回の取材のきっかけとなった「身近な疑問、募集します。そしてお答えします」への投稿は、こちらから。