おれの仕事の相棒だった愛車シルバーウルフ号は、その役目を終えた。
そして新たな相棒がやって来た。
その車は、ダイハツロッキー 名付けてブラックビューティ号。
おれは、シルバーウルフに乗るまでに4台の車を乗り継いだが、それらの車のカラーはブラックだったのでブラックビューティ号と名付けていた。今回のブラックビューティ号は5代目だ。
20年ぶりに新車に乗ったらそのテクノロジーに驚かされる。
様々な最先端のテクノロジーが運転をアシストしてくれる。
しかし そんな機能に頼り過ぎると運転に必要な勘やこれまで身に付けた技術が鈍りそうな気がする。
とは言え このブラックビューティ号のCVTターボの加速力は、大したものだ。
かなりスポーティーな走行も可能だ。
この車は、辛気臭い程安全第一な面と胸の空くようなアクティブな面を持っている。
夜の出張治療の帰り道 ブラックビューティ号の機能をあれこれ試しながら「なかなか面白いおもちゃだ 使わせてもらうぜ」と独り言を言ったら「スピードに注意して下さい」と車に警告された。
おっと つい無意識に100Km以上出していたようだ。
「フンッ うるさい奴だ」とスピードをダウンしておれとブラックビューティ号は、夜の闇の中を走り抜けて行った。