袴 | 八光流 道場記

八光流 道場記

京都で約30年、師範をやっております。
つれづれなるままに書き綴ってまいります。

日本武道の道場には、師範の袴を弟子が畳むと言うまだそんな古臭いしきたりが残っている道場があるようだ。

おれは、袴を畳ませるどころか練習時に袴を穿かない。

おれが、黒ジーンズに柔道着で練習するのは、現代の護身術を練習するなら普段着に近い服装で練習した方がいいと言うのがおれの勝手な持論だ。

袴は、足捌きを見られないように穿くとも言うがおれは、別に見られても構わない。

足捌きを見られた位で完成度の高い技は破れないし 簡単に真似出来ないとおれは、思っている。

師範の袴を畳む事は、弟子にとって名誉だと言う考え方もあるそうだ。
しかしおれは、弟子に袴を畳ませる程ご立派な師範じゃない。

それにおれは、相手がどれ程の師範であろうと進んで袴を畳みたいとは思わない。

袴については、袴を穿きたい者 畳みたい者 畳ませたい者 人それぞれ色んな思いがあるんだろう。

おれは、袴を穿かない。

何故と問われる事もあるが、結局何だかんだ言っても おれが袴を穿かない一番の理由は、めんどくさいからだ。