経理の仕事とは、どういうものか?
一般的には、
「帳簿や書類とにらめっこする」
「ひたすら、金額のたし算・引き算をしている」
みたいなイメージがあると思います。
確かに、
こういう面があることは否定はしませんが、
こういう業務は、
(体感で)全業務の20%程度しか占めません。
では、残りの80%は何か?というと、
「事実関係の理解・確認」
です。
例えば、
「ホームページ作成業者が、
売上代金として100万円を受け取った。」
というような場合に、
この100万円の受け取りが、
「経済的にどういう意味を持つ」のか?
これを「理解」することが、
経理の仕事の最重要な点です。
というのは、
同じ100万円でも、
以下のような状況では、
全然、経理処理が変わってきます。
例えば、、、
1.すでに完成済のホームページ作成料として
100万円受け取った
2.来年完成予定のホームページの
着手金として100万円受け取った
3.ホームページ作成料として70万円と、
向こう1年の管理費30万円の
合計100万円を受け取った
4.ホームページ作成料70万円と、
今後、ホームページを改定する際の代金に充当するための、
30万円を合わせて受け取った
等では、全然、会計処理が変わってきます。
上の4つは、
100万円を受け取った、という事実は、
共通しているわけですが、
「100万円を受け取った理由・目的」が違います。
言い換えると、
「100万円は、どういう業務に対する対価なのか?」
が上の4つでは違います。
そのため、
経理処理が変わってくるわけです。
(例えば、
上記3と4では、
提供すべき業務が違っているのですが、
それを理解できるでしょうか?)
結局、
経理に携わる人間は、
会計処理をどうすべきか、以前の話として、
まず、どういう理由・目的でお金を受け取ったのか、
「事実関係を理解」できないといけないわけです。
事実関係が複雑になってくると、
書類と「にらめっこ」していても、よくわからないことが多く、
実際の業務をしている人に、
細かく話を聞かないとわからないのです。
そういう意味で、
経理に携わる人間は、
「書類とにらめっこ」する能力(?)より、
「人に話を聞いて理解する」能力のほうが、
100倍重要な気がします。
逆に、
事実関係さえ理解できれば、話は簡単です。
その事実関係に沿った会計処理をすればいいだけです。
そうはいっても、
会計処理が「わからない」ということもあるでしょう。
その場合は、
「詳しい人に聞けばいい」
のです。
・会社の経理担当者であれば、
会計事務所の担当者に質問すれば良い。
・会計事務所の担当者であれば、
上司に質問すれば良い。
極論ですが、
会計処理なんて知らなくても、
事実関係さえ把握できていれば、
あとは、誰かが会計処理方法を教えてくれます(^^)。
ただ、
事実関係が「理解できない」というのは、
致命傷になります。
事実関係がわからないと、
他人に会計処理を聞こうにも、
まともな質問ができません。
ですから、
経理要員としては、使い物になりません。
※ただのキーパンチャーとしてなら使えるかもしれませんが
そして、
私の経験上、
事実関係が「理解できない人」の多くは、
教育したところで、
大して「進歩しない」ケースが多いと思います。
このパターンの人の場合、
「簿記X級持ってます!」
「会計事務所に勤めてました!」
という人でも、
使い物にならないケースが多いです。
逆に、
事実関係はしっかり把握できるが、
会計処理がわからない、
という場合。
こちらは、
簿記について教育すれば、
きちんと覚えてくるケースが大半です。
ということで、
経理の仕事は、事実関係の把握が80%を占めています。
(残りは、誰でもできる単純作業です。)
ですから、
経理の仕事をしている方は、
ぜひ、
事実関係を把握しよう!と努力してみてください。