ブッちゃん 2 | ミータの愛猫物語(連載)

ミータの愛猫物語(連載)

愛するにゃんこ達との悲喜こもごもを綴ります。

 私と夫は4匹の子猫を区別するために、その外見の特徴で呼んでいた。雌猫は三毛だが模様が

あまり美しくなく、私達にブチの猫と言われて、名前がブチになった。

 その頃は借家に住んでいた。家の中で猫を買うことはできないので、子猫たちをもらってくれる人を

探さなければならなかった。

 色々と努力の結果、幸い・・・というか、後で後悔したのだが、とにかく3匹の雄猫はそれぞれ

もらってくれるところがあって出て行った。ブッちゃんだけが残った。

何しろ捕まえることができないのだから無理である。ミータも子猫が3匹になっても2匹になっても

あまり気にしているようには見えなかったのだが(本当は気にしていたのかもしれない)、3匹が

いなくなってブチだけになると、急に子猫を探し始めた。そんな様子をみてブチだけは残すことにした。

 あいかわらずミータとブチには外で餌をやっていたのだが、季節が冬になり寒くなってくると、2匹は

家の中に入ろうとするようになった。当然だ。昼間私達のどちらかが家にいる時、リビングの引き戸を開けると

急いで入ってきた。寒さが厳しくなる夜も入れてやりたかったが、家猫は禁止されていたので、

私達が就寝する前には外に出した。ミータは出される気配に感づいて逃げ回ったが、結局出された。

夫が外に発泡スチロール箱で寝床を作り、私が着なくなったセーターを敷いた。