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第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の結果と作者発表

第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の結果と作者発表

皆さんに選をしていただいた集計と作者発表をしました。
結果を見てのご感想をどしどしどうぞ。 < >は作者名

兼題:時計

7 すぐ止まる時計夜店に並びたり < 柳葉魚 > ③ 北狐 三椒 聖鈴
11 中古時計誰かの時間引き継いで < 零仁 > ③ 北狐 柳葉魚 茶呉
13 心拍は私の時計盆供養 < 三椒 > ③ 柳葉魚 ちぢみ 聖鈴
2 冷奴時計睨みて駅の地下 < 三椒 > ② 北狐 ちぢみ
3 夕立や1000円時計のしたたかさ < ちぢみ > ② 柳葉魚 三椒
9 柱時計懐かしき夏を刻むかな < 北狐 > ② 茶呉 たかし
19 空蝉や神の時計を人知らず < 長尺 > ② 茶呉 ちぢみ
21 秒針も長針もなし生御魂 < 三椒 > ② 柳葉魚 零仁
22 夏の月時計残して彼は去り < 長尺 > ② たかし 三椒
23 鋭利なる時計の針よ胡瓜切る < 聖鈴 > ② ちぢみ 三椒
1 腕時計止まったままに真夏かな < たかし > ① 零仁
4 秒針音融け始めたり蚊帳の中 < 茶呉 > ① 聖鈴
6 熱帯夜時計壊れてをりにけり < 聖鈴 > ① たかし
12 大楠に千年の時計夏暑し < たかし > ① 零仁
14 暑すぎるブルガリ時計が目立って < ちぢみ > ① 零仁
15 守宮這う古時計は九時を指したまま < 柳葉魚 > ① 茶呉
16 時計着替える何も変わらぬ < 零仁 > ① 北狐
17 時計に背を向けて老いるかな < 北狐 > ① たかし
20 過ぎし日を洗い流して水時計 < 茶呉 > ① 聖鈴
5 日時計の影指す先に白き蝶 < 北狐 >
8 日傘差す白きほそ手に腕時計 < 茶呉 >
10 昼寝覚め電波時計はやぶみらみ < ちぢみ >
18 子供より妻よりも長く腕時計と居る < 零仁 >

兼題:脱
37 洗い髪少女は密かに脱皮する < ちぢみ > ⑦ 北狐 柳葉魚 茶呉 たかし 三椒 聖鈴 零仁
27 ジーンズ脱ぐ宮崎美子の遠い夏 < 柳葉魚 > ③ 茶呉 ちぢみ 三椒
28 脱け殻に動け動けと吾子が泣く < 茶呉 > ③ 北狐 たかし 三椒
31 暗闇で脱ぐ音だけを聴いている < 零仁 > ③ 北狐 たかし 聖鈴
33 夏の海揺られ漂い解脱かな < 北狐 > ② 柳葉魚 零仁
39 脱いだ形のまま夜が明けた < 零仁 > ② 三椒 聖鈴
41 脱ぐことが仕事の人のサンダルが薄い < 零仁 > ② ちぢみ たかし
42 土の日々脱ぎ捨ててあり蝉時雨 < 長尺 > ② 柳葉魚 聖鈴
46 鉾の鉦染み込ませし浴衣脱ぐ < 北狐 > ② 茶呉 三椒
24 うつくしき胡瓜の着物脱がせけり < 聖鈴 > ① 北狐
30 ワンピース脱ぎ捨て吾を確立す < 聖鈴 > ① 零仁
32 炎昼や会話しばしば脱線す < 柳葉魚 > ① ちぢみ
35 水平線一直線にシャツを脱ぎ < 茶呉 > ① 零仁
36 青田にも少し円形脱毛症 < 三椒 > ① 茶呉
38 台風去る浮腫の脚の靴を脱ぐ < たかし > ① ちぢみ
40 コカコーラ一気に飲み干す解脱僧 < 茶呉 > ① 柳葉魚
25 クチナシの悪女と二人脱走す < たかし >
26 脱ぎすてたシャツの白さや海の青 < 茶呉 >
29 ねじくれる列島脱出ところてん < ちぢみ >
34 国灼くる日々脱ぎ捨てて機は空に < 長尺 >
43 日の盛り脱毛対策犬たちの < たかし >
44 隣から水着の声や脱衣場 < 三椒 >
45 熱帯夜脱獄図る脳のひだ < ちぢみ >
47 脱衣所に捩じ込まれけり蝉の声 < 聖鈴 >
兼題:自由
53 大阪で齢重ねてはもの皮   < ちぢみ > ④ 柳葉魚 茶呉 聖鈴 零仁
56 新盆や曾孫四人の脛長く < ちぢみ > ③ 北狐 三椒 零仁
58 あの世より迷ひて蝉の生れけり < 聖鈴 > ③ ちぢみ たかし 三椒
61 五臓六腑持て余しをり熱帯夜 < 聖鈴 > ③ 北狐 柳葉魚 零仁
65 蟻蟻蟻蟻蟻の隊列壊したくなり < 柳葉魚 > ③ 北狐 ちぢみ 三椒
74 追ひ詰めてあと曖昧に心太 < 三椒 > ③ 茶呉 ちぢみ 聖鈴
54 瀬戸内に夕日落として冷やし酒 < 茶呉 > ② たかし 零仁
55 睡蓮がワルツを踊る水舞台 < 北狐 > ② 柳葉魚 ちぢみ
62 熱帯夜羊の群れが谷埋める < 三椒 > ② 北狐 茶呉
68 炎昼やカレーうどんは煮えたぎる < ちぢみ > ② 三椒 聖鈴
48 亡父(ちち)の歳夏の上着忘れている < たかし > ① 北狐
50 麦畑穂の波揺れて美人立つ < 北狐 > ① 零仁
57 初蝉よ準備体操郵便夫 < たかし > ① 茶呉
69 炎昼の静かを破り夕刊着く < 長尺 > ① 柳葉魚
70 まくわ瓜汗かきの女かぶりつき < 茶呉 > ① たかし
73 あの世にもエアコンありや暑き夏 < 北狐 > ① 聖鈴
49 風呂で放く屁は臭くない浮いてこい < 三椒 >
51 犬のため時間を使い半夏生 < 柳葉魚 >
52 暁けの空朝顔開花きりっと覚む < 北狐 >
59 十薬の色を留めて暮れにけり < 茶呉 >
60 死神よ冬まで待たれ未だ夏 < 北狐 >
63 蛍火や水の上にも映るかな < 北狐 >
64 胡瓜食む吾のっぺらぼうかもしれず < 聖鈴 >
66 花火咲く老若男女笑み開く < 長尺 >
67 夏帽は綿百パーセントベトナム製 < 三椒 >
71 クチナシの坂で疲れる女医さんは < たかし >
72 お日様の温さ残してまくわ瓜 < 茶呉 >

以上です。

第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。

手違いで遅くなりましたが、
第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。
順不同の上、作者不明のまま、アップしました。
選句と選評(他人の選評に対する意見交換も)
各自ブログのコメントで、選句してください。
期間:8月5日~8月20日

選句数
1:時計=4句選句
2:脱=4句選句
3:自由=4~5句選句

披講
兼題:時計
1 腕時計止まったままに真夏かな
2 冷奴時計睨みて駅の地下
3 夕立や1000円時計のしたたかさ
4 秒針音融け始めたり蚊帳の中
5 日時計の影指す先に白き蝶
6 熱帯夜時計壊れてをりにけり
7 すぐ止まる時計夜店に並びたり
8 日傘差す白きほそ手に腕時計
9 柱時計懐かしき夏を刻むかな
10 昼寝覚め電波時計はやぶみらみ
11 中古時計誰かの時間引き継いで
12 大楠に千年の時計夏暑し
13 心拍は私の時計盆供養
14 暑すぎるブルガリ時計が目立って
15 守宮這う古時計は九時を指したまま
16 時計着替える何も変わらぬ
17 時計に背を向けて老いるかな
18 子供より妻よりも長く腕時計と居る
19 空蝉や神の時計を人知らず
20 過ぎし日を洗い流して水時計
21 秒針も長針もなし生御魂
22 夏の月時計残して彼は去り
23 鋭利なる時計の針よ胡瓜切る
兼題:脱
24 うつくしき胡瓜の着物脱がせけり
25 クチナシの悪女と二人脱走す
26 脱ぎすてたシャツの白さや海の青
27 ジーンズ脱ぐ宮崎美子の遠い夏
28 脱け殻に動け動けと吾子が泣く
29 ねじくれる列島脱出ところてん
30 ワンピース脱ぎ捨て吾を確立す
31 暗闇で脱ぐ音だけを聴いている
32 炎昼や会話しばしば脱線す
33 夏の海揺られ漂い解脱かな
34 国灼くる日々脱ぎ捨てて機は空に
35 水平線一直線にシャツを脱ぎ
36 青田にも少し円形脱毛症
37 洗い髪少女は密かに脱皮する
38 台風去る浮腫の脚の靴を脱ぐ
39 脱いだ形のまま夜が明けた
40 コカコーラ一気に飲み干す解脱僧
41 脱ぐことが仕事の人のサンダルが薄い
42 土の日々脱ぎ捨ててあり蝉時雨
43 日の盛り脱毛対策犬たちの
44 隣から水着の声や脱衣場
45 熱帯夜脱獄図る脳のひだ
46 鉾の鉦染み込ませし浴衣脱ぐ
47 脱衣所に捩じ込まれけり蝉の声

自由句
48 亡父(ちち)の歳夏の上着忘れている
49 風呂で放く屁は臭くない浮いてこい
50 麦畑穂の波揺れて美人立つ
51 犬のため時間を使い半夏生
52 暁けの空朝顔開花きりっと覚む
53 大阪で齢重ねてはもの皮  
54 瀬戸内に夕日落として冷やし酒
55 睡蓮がワルツを踊る水舞台
56 新盆や曾孫四人の脛長く
57 初蝉よ準備体操郵便夫
58 あの世より迷ひて蝉の生れけり
59 十薬の色を留めて暮れにけり
60 死神よ冬まで待たれ未だ夏
61 五臓六腑持て余しをり熱帯夜
62 熱帯夜羊の群れが谷埋める
63 蛍火や水の上にも映るかな
64 胡瓜食む吾のっぺらぼうかもしれず
65 蟻蟻蟻蟻蟻の隊列壊したくなり
66 花火咲く老若男女笑み開く
67 夏帽は綿百パーセントベトナム製
68 炎昼やカレーうどんは煮えたぎる
69 炎昼の静かを破り夕刊着く
70 まくわ瓜汗かきの女かぶりつき
71 クチナシの坂で疲れる女医さんは
72 お日様の温さ残してまくわ瓜
73 あの世にもエアコンありや暑き夏
74 追ひ詰めてあと曖昧に心太

以上です。選句よろしくお願いします。

第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。

申し訳ありません。
手違いで、披講の原稿を訂正中です。
もうしばらく、お待ち下さい。
管理人

第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会

第八回 俳人ホーム・ウェブ俳句会開催します。
ふるってご応募ください。

お題
1:時計(季語ではありません、念のため)
2:脱(季語ではありません、念のため)「脱****」とか「脱ぐ」もOKです。
3:自由(当季雑詠→夏)
各自、何句でも出句可能です。

1、スケジュール
投句締切り:7月27日
投句:下記宛(管理人:三椒)メールで送信(投句)
  mitsuda@asahi.email.ne.jp

披講:8月1日 
順不同の上、作者不明のまま、ブログ上にアップします。

選句と選評(他人の選評に対する意見交換も=句会場)
8月1日~8月15日
各自ブログ上で、選句してもらいます。

選句数

1:時計=4句選句
2:脱=4句選句
3:自由=4句選句

同時に、句に関する選評を発表してください。
以上です。

第七回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の結果と作者発表

第七回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の結果と作者発表

皆さんに選をしていただいた集計と作者発表をしました。
結果を見てのご感想をどしどしどうぞ。 < >は作者名

兼題:土
15 手のひらの土を払いて柏餅 < 茶呉 > ⑥ 柳葉魚 零仁 たかし 毒草丸 聖鈴
29 母の日に土耕している母である < 長尺 > ⑥ 柳葉魚 ちぢみ 北狐 零仁 毒草丸
11 夏暖簾暗き三和土の見え隠れ < 柳葉魚 > ⑤ 茶呉 北狐 零仁 陽太 毒草丸
8 水着きて少女に白き土ふまず < 三椒 > ④ 柳葉魚 たかし 陽太 長尺
6 土壁の影ゆらめきぬ炎天下 < 聖鈴 > ③ 北狐 毒草丸 三椒
21 大震災土から這い出るつくしんぼ < 陽太 > ③ 茶呉 ちぢみ 北狐
28 土払いランドセルを並べけり < 零仁 > ③ 茶呉 たかし 陽太
5 ドロ土に足を取られて蛇苺 < たかし > ② 茶呉 柳葉魚
12 五月晴れ天に続く土踏めり < 北狐 > ② ちぢみ 陽太
20 祖母製の梅酒のありし三和土かな < 柳葉魚 > ② ちぢみ 聖鈴
24 土の指で筍盗った山を指す < 毒草丸 > ② 零仁 三椒
31 筍の土を落として咳ひとつ < 茶呉 > ② たかし 長尺
14 若葉風異国の土を持ち帰り < 聖鈴 > ① 三椒
16 手作りの土器漏れにけり水ぬるむ < 聖鈴 > ① 三椒
23 土の香もご馳走である筍掘る < 長尺 > ① 聖鈴
30 毛穴まで土が染みこむ夏来る < たかし > ① 長尺
1 そっと見る土葬らしき夏の墓 < 北狐 >
2 土を出て蚯蚓レディガガを見に < 毒草丸 >
3 そんなにも裏切られても土に生き < 零仁 >
4 つばくらめ土を喰み喰み巣繕い < 茶呉 >
7 ままごとのように口から土が出て < 零仁 >
9 やせた土けなげに実る苺かな < 北狐 >
10 走り梅雨土の子に似た人に会う < ちぢみ >
13 殺す土還してやる土生かす土 < 零仁 >
17 春塵やマスクの形に土残り < 陽太 >
18 暑き陽に土に働く蟻美し < 北狐 >
19 水を張り土の中より蝌蚪の顔 < 茶呉 >
22 竹の秋土盛り上がる息遣い < 茶呉 >
25 蛞蝓も土竜も夜の跡残す < 三椒 >
26 土踏まず踏んで駆け落ち花の山 < たかし >
27 夏シャツや黄土の砂は黒かった < ちぢみ >

兼題:毛虫
35 毛虫のままでええやんと、ミミズ言う < ちぢみ > ⑧ 茶呉 柳葉魚 北狐 たかし 毒草丸 聖鈴 三椒 長尺
57 こんにちは幾千年も毛虫です < たかし > ⑤ ちぢみ 北狐 零仁 毒草丸 長尺
42 責任は全部俺かよ毛虫這う < 茶呉 > ④ ちぢみ たかし 聖鈴 三椒
59 あと5分待ってみようか毛虫這う < 茶呉 > ④ たかし 聖鈴 三椒 長尺
36 ポッキーを毛虫に見せて食う子かな < 毒草丸 > ③ 茶呉 柳葉魚 零仁
46 校長の毛虫のような眉動く < 柳葉魚 > ③ 北狐 陽太 三椒
49 ローカル線毛虫駅まで二人連れ < たかし > ③ 茶呉 柳葉魚 陽太
33 毛虫這う十五の夏はのろのろと < 零仁 > ② ちぢみ 長尺
43 小半時ひとつ話題に毛虫焼く < 茶呉 > ② 陽太 毒草丸
45 初夏大和大字毛虫字毛虫 < たかし > ② 零仁 毒草丸
54 毛虫という過去を持ちたり蝶はみな < 柳葉魚 > ② 茶呉 北狐
56 なで肩の男の背に毛虫落つ < ちぢみ > ② 陽太 聖鈴
38 ばりばりと木から毛虫をはがしけり < 三椒 > ① 柳葉魚
41 通せんぼしてをり顔の毛虫かな < 聖鈴 > ① ちぢみ
48 悪だくみ毛虫に聞かれうなづかれ < 聖鈴 > ① 零仁
53 毛虫焼く原発止まる人黙る < 零仁 > ① たかし
32 驟雨去り静か訪れ毛虫這う < 長尺 >
34 ハンモック毛虫落ちたり目が覚める < 陽太 >
37 毛虫たち踏み殺さば蝶群舞 < 北狐 >
39 変身を見たくなるなり毛虫かな < 北狐 >
40 風を恨みやがて風に舞う毛虫かな < 長尺 >
44 将来の夢は怪獣クマケムシ < 聖鈴 >
47 闇の夜床を這うてる毛虫かな < 北狐 >
50 よいこらしょ毛虫が通るよいこらしょ < 茶呉 >
51 もがくよう揺れるように毛虫這う < 陽太 >
52 ミニクーパーに轢かれて毛虫の六本木 < 毒草丸 >
55 農薬の効きめあれこれ毛虫湧く < 三椒 >
58 キャバ嬢の胸からもそり毛虫出て < 零仁 >
60 明日こそ毛虫のめざす夜の蝶 < 三椒 >

自由
64 コンテナを五月の空へぶら下げる < 毒草丸 > ⑤ 茶呉 柳葉魚 ちぢみ 零仁 三椒
78 五月雨や跳ねて女のふくらはぎ < たかし > ⑤ 北狐 零仁 陽太 毒草丸 三椒
70 夏めくや妻買うてくる男前豆腐 < 毒草丸 > ④ 茶呉 柳葉魚 陽太 聖鈴
87 白玉の弾みて口の中狭し < 聖鈴 > ④ 柳葉魚 ちぢみ 北狐 たかし
94 黴の宿つまらぬことで喧嘩する < 聖鈴 > ④ 零仁 陽太 三椒 長尺
65 阿羅漢となりし少女の昼寝かな < 聖鈴 > ③ 柳葉魚 零仁 長尺
93 剪定の松の青さに戸惑いし < 茶呉 > ③ 北狐 聖鈴 長尺
71 天道虫飛び立つ先に宇宙あり < 長尺 > ② ちぢみ 毒草丸
84 花のこる四十九日のちらし寿司 < ちぢみ > ② たかし 聖鈴
88 噴水の小さき虹を掴まえる < 北狐 > ② たかし 長尺
90 万緑やリハビリテーションあと一歩 < 陽太 > ② 北狐 聖鈴
92 蓮わかば潜望鏡を伸ばしけり < 三椒 > ② 茶呉 柳葉魚
62 あなたにも小さな誤解鯉のぼり < たかし > ① 零仁
72 花菖蒲千客万来知事も来る < たかし > ① 三椒
73 帰省子の部屋整えて待つ夜かな < 柳葉魚 > ① 陽太
74 桐の花拝観料はワンコイン < 三椒 > ① たかし
75 イチゴ狩り未然連用北六甲 < たかし > ① 三椒
76 原発や武蔵坊弁慶仁王立ち < 零仁 > ① ちぢみ
79 思い出が瓦礫となりし夏帽子 < ちぢみ > ① 茶呉
81 新茶買う本を捨てる齢となり < 長尺 > ① 毒草丸
83 水かけて緑のおつむ地蔵尊 < 三椒 > ① 毒草丸
89 本日も依怙地貫き松の蕊 < 茶呉 > ① 三椒
61 「母の日」のカーネーションを棺に置く < 陽太 >
63 九十九折れ百折れ花の舞ふ高野 < 三椒 >
66 一雨に色を重ねし紫蘭かな < 茶呉 >
67 言の葉は泥海に呑まれ死ににけり < 零仁 >
68 炎熱に蟻の骸の赤黒し < 北狐 >
69 奥琵琶や歩いてもなほ森林浴 < ちぢみ >
77 雨だれを素知らぬ顔や合歓の花 < 茶呉 >
80 心臓のやうなる指示機滴れる < 聖鈴 >
82 新茶来る故郷の叔父と長電話 < 柳葉魚 >
85 逃げこみて汗蒸発夏木立 < 北狐 >
86 頭垂れ宅配便を見送れり < 零仁 >
91 満開の下に眠るは吐息かな < 北狐 >

以上です。

第七回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講

第七回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。

順不同の上、作者不明のまま、アップしました。
選句と選評(他人の選評に対する意見交換も)
各自ブログのコメントで、選句してください。今回も出句が多いので選句は4~5句ぐらいとさせていただきます。
期間:5月29日~6月5日

選句数
1:土=4~5句選句
2:毛虫=4~5句選句
3:自由=4~5句選句

披講
兼題:土
1 そっと見る土葬らしき夏の墓
2 土を出て蚯蚓レディガガを見に
3 そんなにも裏切られても土に生き
4 つばくらめ土を喰み喰み巣繕い
5 ドロ土に足を取られて蛇苺
6 土壁の影ゆらめきぬ炎天下
7 ままごとのように口から土が出て
8 水着きて少女に白き土ふまず
9 やせた土けなげに実る苺かな
10 走り梅雨土の子に似た人に会う
11 夏暖簾暗き三和土の見え隠れ
12 五月晴れ天に続く土踏めり
13 殺す土還してやる土生かす土
14 若葉風異国の土を持ち帰り
15 手のひらの土を払いて柏餅
16 手作りの土器漏れにけり水ぬるむ
17 春塵やマスクの形に土残り
18 暑き陽に土に働く蟻美し
19 水を張り土の中より蝌蚪の顔
20 祖母製の梅酒のありし三和土かな
21 大震災土から這い出るつくしんぼ
22 竹の秋土盛り上がる息遣い
23 土の香もご馳走である筍掘る
24 土の指で筍盗った山を指す
25 蛞蝓も土竜も夜の跡残す
26 土踏まず踏んで駆け落ち花の山
27 夏シャツや黄土の砂は黒かった
28 土払いランドセルを並べけり
29 母の日に土耕している母である
30 毛穴まで土が染みこむ夏来る
31 筍の土を落として咳ひとつ

兼題:毛虫
32 驟雨去り静か訪れ毛虫這う
33 毛虫這う十五の夏はのろのろと
34 ハンモック毛虫落ちたり目が覚める
35 毛虫のままでええやんと、ミミズ言う
36 ポッキーを毛虫に見せて食う子かな
37 毛虫たち踏み殺さば蝶群舞
38 ばりばりと木から毛虫をはがしけり
39 変身を見たくなるなり毛虫かな
40 風を恨みやがて風に舞う毛虫かな
41 通せんぼしてをり顔の毛虫かな
42 責任は全部俺かよ毛虫這う
43 小半時ひとつ話題に毛虫焼く
44 将来の夢は怪獣クマケムシ
45 初夏大和大字毛虫字毛虫
46 校長の毛虫のような眉動く
47 闇の夜床を這うてる毛虫かな
48 悪だくみ毛虫に聞かれうなづかれ
49 ローカル線毛虫駅まで二人連れ
50 よいこらしょ毛虫が通るよいこらしょ
51 もがくよう揺れるように毛虫這う
52 ミニクーパーに轢かれて毛虫の六本木
53 毛虫焼く原発止まる人黙る
54 毛虫という過去を持ちたり蝶はみな
55 農薬の効きめあれこれ毛虫湧く
56 なで肩の男の背に毛虫落つ
57 こんにちは幾千年も毛虫です
58 キャバ嬢の胸からもそり毛虫出て
59 あと5分待ってみようか毛虫這う
60 明日こそ毛虫のめざす夜の蝶

自由句
61 「母の日」のカーネーションを棺に置く
62 あなたにも小さな誤解鯉のぼり
63 九十九折れ百折れ花の舞ふ高野
64 コンテナを五月の空へぶら下げる
65 阿羅漢となりし少女の昼寝かな
66 一雨に色を重ねし紫蘭かな
67 言の葉は泥海に呑まれ死ににけり
68 炎熱に蟻の骸の赤黒し
69 奥琵琶や歩いてもなほ森林浴
70 夏めくや妻買うてくる男前豆腐
71 天道虫飛び立つ先に宇宙あり
72 花菖蒲千客万来知事も来る
73 帰省子の部屋整えて待つ夜かな
74 桐の花拝観料はワンコイン
75 イチゴ狩り未然連用北六甲
76 原発や武蔵坊弁慶仁王立ち
77 雨だれを素知らぬ顔や合歓の花
78 五月雨や跳ねて女のふくらはぎ
79 思い出が瓦礫となりし夏帽子
80 心臓のやうなる指示機滴れる
81 新茶買う本を捨てる齢となり
82 新茶来る故郷の叔父と長電話
83 水かけて緑のおつむ地蔵尊
84 花のこる四十九日のちらし寿司
85 逃げこみて汗蒸発夏木立
86 頭垂れ宅配便を見送れり
87 白玉の弾みて口の中狭し
88 噴水の小さき虹を掴まえる
89 本日も依怙地貫き松の蕊
90 万緑やリハビリテーションあと一歩
91 満開の下に眠るは吐息かな
92 蓮わかば潜望鏡を伸ばしけり
93 剪定の松の青さに戸惑いし
94 黴の宿つまらぬことで喧嘩する

以上です。選句よろしくお願いします。

第七回 俳人ホーム・ウェブ俳句

第七回 俳人ホーム・ウェブ俳句会開催します。
ふるってご応募ください。

お題
1:土(季語ではありません、念のため)
2:毛虫(夏の季語です)
3:自由(当季雑詠→初夏から夏)
各自、何句でも出句可能です。

1、スケジュール
投句締切り:5月25日
投句:下記宛(管理人:三椒)メールで送信(投句)
  mitsuda@asahi.email.ne.jp

披講:5月29日 
順不同の上、作者不明のまま、ブログ上にアップします。

選句と選評(他人の選評に対する意見交換も=句会場)
5月29日~6月5日
各自ブログ上で、選句してもらいます。

選句数

1:土=4句選句
2:毛虫=4句選句
3:自由=4句選句

同時に、句に関する選評を発表してください。
以上です。

第六回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の結果と作者発表

第六回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の結果と作者発表

皆さんに選をしていただいた集計と作者発表をしました。
結果を見てのご感想をどしどしどうぞ。 < >は作者名

兼題:日向ぼこ
9 日向ぼこ生まれる前は何処に居た < 零仁 > ⑤ たかし 三椒 ちぢみ 聖鈴 毒草丸
12 日向ぼこライオン老いし天王寺 < ちぢみ > ⑤ 三椒 茶呉 北狐 零仁 陽太
16 神様と5分間だけ日向ぼこ < 零仁 > ④ たかし ちぢみ 聖鈴 長尺
25 クリープはゆっくり溶ける日向ぼこ < 零仁 > ④ 茶呉 聖鈴 陽太 毒草丸
27 日向ぼこ祖母が座っていたところ < 柳葉魚 > ④ 茶呉 北狐 陽太 毒草丸
7 日向ぼこ猫には猫の都合有り < 長尺 > ③ たかし 柳葉魚 陽太
20 日向ぼこ氷砂糖をがりと噛む < 聖鈴 > ③ 三椒 茶呉 ちぢみ
4 爺さんの世話する婆さん日向ぼこ < たかし > ② 三椒 聖鈴
23 ねころびし草の匂いや日向ぼこ < 茶呉 > ② 三椒 長尺
26 銀河なる太陽系の日向ぼこ < 三椒 > ② 柳葉魚 長尺
31 日向ぼこ爺さんひとり叱られて < たかし > ② 零仁 毒草丸
3 野良猫やむっくりふっくら日向ぼっこ < 北狐 > ① 柳葉魚
5 日向ぼこ此岸と彼岸を行き来して < 零仁 > ① 柳葉魚
6 お茶お菓子句帳をそばに日向ぼこ < 三椒 > ① 北狐
10 日向ぼこ昭和を遠く思いけり < 柳葉魚 > ① たかし
13 日向ぼこベンガラ色の鳥の声 < 茶呉 > ① 零仁
14 着信音聞かぬふりして日向ぼこ < 茶呉 > ① 北狐
17 上下左右行くあても無し日向ぼこ < 長尺 > ① ちぢみ
28 日向ぼこ細胞二万個生きのびる < 毒草丸 > ① 零仁
30 日向ぼこ異次元の空仰ぎ見る < 茶呉 > ① 長尺
1 日向ぼこ逃げ切り図る浮世草 < ちぢみ >
2 老人ら厠の前の日向ぼっこ < たかし >
8 猫二匹トタン屋根の日向ぼこ < 陽太 >
11 風花や日向ぼっこにはらり散る < 北狐 >
15 大木の陰が邪魔する日向ぼっこ < 北狐 >
18 女子生徒日向ぼこする四限目 < 陽太 >
19 よくしゃべるパーソナリティ日向ぼこ < 三椒 >
21 のど飴がそのうち出てくる日向ぼこ < 毒草丸 >
22 日向ぼこ猫とおんなじ寝姿の < 聖鈴 >
24 日向ぼこ断捨離して生きてきた < ちぢみ >
29 おーいお茶爪をきりつつ日向ぼこ < 茶呉 >

兼題:階段
32 冬銀河階段下の悪だくみ < 毒草丸 > ⑦ たかし 茶呉 柳葉魚 ちぢみ 零仁 陽太 長尺
56 階段のおどり場にきて留年す < 三椒 > ⑥ たかし 北狐 ちぢみ 零仁 聖鈴 毒草丸
35 階段の途中に春はありました < 零仁 > ④ たかし ちぢみ 聖鈴 毒草丸
43 階段跳躍石焼き芋へ走る < 毒草丸 > ④ 三椒 茶呉 北狐 ちぢみ
33 鉄錆の螺旋階段寒の入り < 陽太 > ③ 柳葉魚 聖鈴 長尺
34 階段や途中で消える冬夕焼け < たかし > ② 北狐 柳葉魚
36 底冷えや階段のぼり骨きしむ < 北狐 > ② 三椒 聖鈴
38 大寒や寺の石段尖んがって < ちぢみ > ② 茶呉 柳葉魚
40 咳ひとつ階段の音男去る < ちぢみ > ② 三椒 陽太
48 醜聞は左半分階段の < たかし > ② 陽太 毒草丸
49 参詣の石段遠し雪煙 < 陽太 > ② 零仁 長尺
50 階段のてつぺん春を頂きぬ < 聖鈴 > ② たかし 零仁
41 枯葉つれ風石段を駆け下りる < 柳葉魚 > ① 北狐
42 厳寒や階段下りぬと決意する < 北狐 > ① 陽太
44 階段の途中で昔の君に会う < 零仁 > ① 毒草丸
45 階段の上待ちうける寒昴 < 茶呉 > ① 長尺
46 階段のブラックタイツに白き雪 < 北狐 > ① 茶呉
47 石段を登れば奈良の冬景色 < 柳葉魚 > ① 三椒
37 中学の非常階段凍てにけり < 聖鈴 >
39 階段を落ち葉ときおり階上がる < 三椒 >
51 階段に冬のひまわりI love you < たかし >
52 階を上り尽きてなお草珊瑚 < 長尺 >
53 戒壇院の階段日脚伸ぶ < ちぢみ >
54 欝の声螺旋階段午後3時 < 零仁 >
55 ひっそりの階段登れば炬燵をり < 長尺 >

当季雑詠
57 いいそびれまたいいそびれみかん剥く < 茶呉 > ⑥ 北狐 柳葉魚 ちぢみ 聖鈴 陽太 長尺
80 窓越しの一本背負ひ布団干す < 三椒 > ⑤ たかし 茶呉 北狐 零仁 陽太
74 正月や猫のいびきを抱いて寝る < 聖鈴 > ④ たかし 三椒 北狐 柳葉魚
91 薄氷老人ひとり放置する < たかし > ④ 零仁 聖鈴 毒草丸 長尺
68 取説の枝葉末節ごまめ噛む < 毒草丸 > ③ 三椒 茶呉 陽太
77 木枯らしや狼少年母さがす < 柳葉魚 > ③ 三椒 ちぢみ 零仁
62 縁側に母はいなくて冬日和 < ちぢみ > ② たかし 柳葉魚
66 狐火を見たしとふらり墓へ行く < 北狐 > ② 零仁 長尺
71 春遠い歩みののろい象ですよ < たかし > ② ちぢみ 毒草丸
81 窓開けて雪の呼吸を胸に呑む < 北狐 > ② 三椒 茶呉
85 大型の花瓶になりし火鉢かな < 北狐 > ② 聖鈴 毒草丸
87 冬晴れや年寄りばかりのバスに乗り < 毒草丸 > ② たかし 陽太
89 湯冷めして忘れし用事思ひ出す < 聖鈴 > ② たかし 陽太
90 二人づつ吹雪に消えてゆくリフト < 三椒 > ② 柳葉魚 ちぢみ
59 ささやかに道端にあり薄氷 < 長尺 > ① 柳葉魚
61 めじろ待つレンズの中の花一輪 < 茶呉 > ① 北狐
63 押くら饅頭おされて今日は卒園す < 三椒 > ① 茶呉
67 雑炊を炊くマンネリの恋心 < 聖鈴 > ① 三椒
69 戎笹鯛の小踊りそこかしこ < 茶呉 > ① 毒草丸
70 出会ひ系サイトの誘ひ初メール < 三椒 > ① 聖鈴
82 走るごと昨日の吾を脱ぎにけり < 零仁 > ① 長尺
58 かじけ猫リズム取る尾の音痴なる < 聖鈴 >
60 卒業歌あおげば涙こぼすまじ < 三椒 >
64 柿農家柿なき木にも肥料やり < 零仁 >
65 楽園は廃墟となりて冬夕焼 < 陽太 >
72 新年や談志師匠のボヤキ節 < 茶呉 >
73 人を刺す氷柱もありし凝っと見る < 北狐 >
75 生姜酒老女と向かひて風を聞く < 陽太 >
76 雪原を口笛吹いて橇とばす < 北狐 >
78 雪晴れや暗愁消えて明日を待つ < 北狐 >
79 雪明り人の影ふと立ち上がる < 北狐 >
83 息白し朝の身支度猫の舌 < ちぢみ >
84 太陽は毎日昇る朝走る < 零仁 >
86 着膨れてラッシュアワーの微振動 < 陽太 >
88 凍まりて我凍まりて未来あり < 長尺 >
92 箱のまま蜜柑の忘れられており < 柳葉魚 >
93 初場所や小兵力士がけたぐりを < たかし >
94 悴むや前頭葉は萎縮する < ちぢみ >

以上です。

第六回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。

第六回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。
順不同の上、作者不明のまま、アップしました。
選句と選評(他人の選評に対する意見交換も)
各自ブログのコメントで、選句してください。今回、出句数も多いので選句は4~5句ぐらいとさせていただきます。
期間:2月1日~2月15日

選句数
1;日向ぼこ=4~5句選句
2:階段=4~5句選句
3:自由=4~5句選句

披講
兼題:日向ぼこ
1 日向ぼこ逃げ切り図る浮世草
2 老人ら厠の前の日向ぼっこ
3 野良猫やむっくりふっくら日向ぼっこ
4 爺さんの世話する婆さん日向ぼこ
5 日向ぼこ此岸と彼岸を行き来して
6 お茶お菓子句帳をそばに日向ぼこ
7 日向ぼこ猫には猫の都合有り
8 猫二匹トタン屋根の日向ぼこ
9 日向ぼこ生まれる前は何処に居た
10 日向ぼこ昭和を遠く思いけり
11 風花や日向ぼっこにはらり散る
12 日向ぼこライオン老いし天王寺
13 日向ぼこベンガラ色の鳥の声
14 着信音聞かぬふりして日向ぼこ
15 大木の陰が邪魔する日向ぼっこ
16 神様と5分間だけ日向ぼこ
17 上下左右行くあても無し日向ぼこ
18 女子生徒日向ぼこする四限目
19 よくしゃべるパーソナリティ日向ぼこ
20 日向ぼこ氷砂糖をがりと噛む
21 のど飴がそのうち出てくる日向ぼこ
22 日向ぼこ猫とおんなじ寝姿の
23 ねころびし草の匂いや日向ぼこ
24 日向ぼこ断捨離して生きてきた
25 クリープはゆっくり溶ける日向ぼこ
26 銀河なる太陽系の日向ぼこ
27 日向ぼこ祖母が座っていたところ
28 日向ぼこ細胞二万個生きのびる
29 おーいお茶爪をきりつつ日向ぼこ
30 日向ぼこ異次元の空仰ぎ見る
31 日向ぼこ爺さんひとり叱られて
兼題:階段
32 冬銀河階段下の悪だくみ
33 鉄錆の螺旋階段寒の入り
34 階段や途中で消える冬夕焼け
35 階段の途中に春はありました
36 底冷えや階段のぼり骨きしむ
37 中学の非常階段凍てにけり
38 大寒や寺の石段尖んがって
39 階段を落ち葉ときおり階上がる
40 咳ひとつ階段の音男去る
41 枯葉つれ風石段を駆け下りる
42 厳寒や階段下りぬと決意する
43 階段跳躍石焼き芋へ走る
44 階段の途中で昔の君に会う
45 階段の上待ちうける寒昴
46 階段のブラックタイツに白き雪
47 石段を登れば奈良の冬景色
48 醜聞は左半分階段の
49 参詣の石段遠し雪煙
50 階段のてつぺん春を頂きぬ
51 階段に冬のひまわりI love you
52 階を上り尽きてなお草珊瑚
53 戒壇院の階段日脚伸ぶ
54 欝の声螺旋階段午後3時
55 ひっそりの階段登れば炬燵をり
56 階段のおどり場にきて留年す
自由
57 いいそびれまたいいそびれみかん剥く
58 かじけ猫リズム取る尾の音痴なる
59 ささやかに道端にあり薄氷
60 卒業歌あおげば涙こぼすまじ
61 めじろ待つレンズの中の花一輪
62 縁側に母はいなくて冬日和
63 押くら饅頭おされて今日は卒園す
64 柿農家柿なき木にも肥料やり
65 楽園は廃墟となりて冬夕焼
66 狐火を見たしとふらり墓へ行く
67 雑炊を炊くマンネリの恋心
68 取説の枝葉末節ごまめ噛む
69 戎笹鯛の小踊りそこかしこ
70 出会ひ系サイトの誘ひ初メール
71 春遠い歩みののろい象ですよ
72 新年や談志師匠のボヤキ節
73 人を刺す氷柱もありし凝っと見る
74 正月や猫のいびきを抱いて寝る
75 生姜酒老女と向かひて風を聞く
76 雪原を口笛吹いて橇とばす
77 木枯らしや狼少年母さがす
78 雪晴れや暗愁消えて明日を待つ
79 雪明り人の影ふと立ち上がる
80 窓越しの一本背負ひ布団干す
81 窓開けて雪の呼吸を胸に呑む
82 走るごと昨日の吾を脱ぎにけり
83 息白し朝の身支度猫の舌
84 太陽は毎日昇る朝走る
85 大型の花瓶になりし火鉢かな
86 着膨れてラッシュアワーの微振動
87 冬晴れや年寄りばかりのバスに乗り
88 凍まりて我凍まりて未来あり
89 湯冷めして忘れし用事思ひ出す
90 二人づつ吹雪に消えてゆくリフト
91 薄氷老人ひとり放置する
92 箱のまま蜜柑の忘れられており
93 初場所や小兵力士がけたぐりを
94 悴むや前頭葉は萎縮する

以上です。選句よろしくお願いします。

2011年初句会(第六回)の開催です。

今年の初句会(第六回)俳人ホーム・ウェブ俳句会開催します。
ふるってご応募ください。

お題
1:日向ぼこ(冬の季語です)
2:階段(季語ではありません、念のため)
3:自由(当季雑詠→冬)
各自、何句でも出句可能です。

1、スケジュール
投句締切り:1月31日
投句:下記宛(管理人:三椒)メールで送信(投句)
  mitsuda@asahi.email.ne.jp

披講:2月5日 
順不同の上、作者不明のまま、ブログ上にアップします。

選句と選評(他人の選評に対する意見交換も=句会場)
2月5日~2月20日
各自ブログ上で、選句してもらいます。

選句数

1:日向ぼこ=4句選句
2:階段=4句選句
3:自由=4句選句

同時に、句に関する選評を発表してください。
以上です。