「私の娘があなたを傷つけてしまった事は本当にごめんなさい。
家に戻って来て。
RINOは私達の家族。
私はあなたを本当の娘の様に思っています。
I love you RINO.
I love you」
ママさんからのメールに更に揺らぐ娘。
ホストチェンジするべきか、ママさんを信じるか。
夕方、恐る恐る家に戻ったら娘はバイトに出て不在。
そして娘のベットの上にサマンサが
パパさんもまだ帰ってきて無かった。
なのでお家で話す事になった。
ママさんもメキシコ人なので英語が娘よりまだ少し話せるレベルな為、2人はスマホの翻訳機能を使い話す事になった。
娘はまずママさんに最初に伝えた事は
「あなたの娘の事を言うから酷い事を言うかも知れ無い。でもあなたも私の事を娘だと言ってくれた。私も日本のママと同じ、本当のママだと思って今の気持ちを正直に言います。」
ママさんも了承してくれた。
嘘を付かれ車に乗せられ行き先も告げられず連れて行かれた事。
いとこに会わせられた事。
それが恐怖しか無かった事。
自分の友達まで恐怖にさせ、嘘などに巻き込んだ事が本当に腹が立った事。
ハロウィンの事。
色々とサマンサの嘘に付き合わされた事。
サマンサは好きだけど彼氏が絡むとキライになる事。
だからいとこや彼氏にもう二度と会いたく無い事。
自分の家では無いけと、彼氏達が来るのが怖くて家に居ても自分が安らげる場所が無い事。
自分は勉強しにアメリカに来たのに、こんな事で半年しか無い留学を無駄に悩みたく無い事。
自分のわがままで留学に行かせてくれた両親に心配を掛け、悩んでる事が申し訳ないと思っている事。
そしてホストチェンジも考えている事。
などなど…
日頃、娘は本心はあまり言わない。
辛くてもじっと我慢する子です。
私から言わせれば娘はちゃんとママさんと向き合ってキチンと本心を話をしたなと思ってました。
ホストファミリーの娘の悪事を言うのは良くない事は分かってる。
母親は我が子が大事。
それは世界共通だけど、ご法度を犯してまで伝えた娘は本当に辛く悩んでたんだなと私は思った。
するとママさんは
「あなたがホストチェンジすると言うなら仕方がない。
私はあなたを止める権利は無い。
でも私はあなたにここに居て欲しい。
RINOは私の娘。そして家族。
出て行かないで。
彼氏やいとことは二度と会う事はしない。サマンサにRINOには会わせない様に私からちゃんと言う。家にも絶対に来させない。
だから安心してここに居て。
私を信じて」
娘は揺らいでた。
頭ではホストチェンジした方が良いと思ってる。
周りも危険だ!と言われる。
誰に聞いてもホストチェンジするべきと言われる状況なのは分かってる。
でもママさんはずっと仲良くしてコミュニケーションを取ってきた分、物凄く情もあった。
娘はママさんはきっとパパさんとサマンサと自分の板挟み状態になってるのが可愛そうに思えて来たみたいです。
悩む娘は1つ気になってた事があった。
「なんでサマンサが彼氏と付き合ってる事、パパに言わないの?なんでこっそり隠れる様な事してるの?」
するとママさんは
「彼は刑務所にいたのよ。付き合う前からパパは反対してた。でも付き合ってしまった。パパは怒ると怖いから…」
け、け、刑務所????


(聞いてないし、マジか
)
罪名は聞けなかったらしいけど、そんな方と娘は鉢合わせしてたと思うと私の方が鳥肌がたった。
薬物?窃盗?何??まさかの強姦??
分からないから余計に怖い。
ママの「私を信じて」と言う言葉に何回も裏切られた娘は迷ってたけど、最後にもう一度だけ信じて見ようと決めた。
「もし次に家や外で彼氏やいとこに会う事がある時はホストチェンジする。本当にするから」
と宣言をした。
ママさんも承諾した。
そして娘はママさんにもう一つだけお願いをした。
「私のベットのシーツを替えてくれる?サマンサには悪いけど彼氏がいたシーツで寝れないから (笑)」
ママは笑顔で
「もちろん!」
すぐベットのシーツなどをその場で全て交換してくれた。
そして私に電話で経緯を説明し、残留を決めた事を言って来た。
もちろん我が家のパパは大反対。
娘の決断に納得や理解出来ない。
でも私は娘の決断を支持した。
娘とママさんにしか分からない繋がりがあるんだろうと思ったし、娘が悩んだ末に出した答えだったから。
やっぱり母親って甘いんだなぁ。
娘の身の安全の面では不安はあったものの、私もママさんとはテレビ電話で数回話してたから、彼女の人柄を信じて見ようと思ってのもあった。
「日本のママやパパも全て知ってる。凄く心配してる」
と娘は更にママさんに伝えた。
それは絶対に守って欲しい約束だったから私達の事もママさんに伝えた。
友達のホストファミリーに伝えると呆れられたけど娘の決断を黙って見守ってくれてた。
「ママさんを最後に信じてみるよ。
ママ、私の事信じてくれてありがとう。頑張るからね」
と娘は言って向こうの夜に電話を切った。
が、それはあっさり裏切られる事になる。
続く。
