ロガーノが準グランドスラムのドミネイトで優勝(NASCARオールスター戦:ノースウィルクスボロ) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 NASCARのカップシリーズは行ったんお休みで、年2回のエキシビションレースのオールスター戦をノースカロライナ州ノースウィルクスボロのノースウィルクスボロスピードウェイでの開催。オールスター戦本戦と、出場権をかけたオールスターオープン(トップ2とファン投票で、合計3人選出)。

 オールスター戦の出場資格は、2023年シーズンと、2024年シーズンのダーリントンまでの優勝者と、2023年にフル参戦した過去のオールスター戦優勝者、同じくフル参戦したチャンピオン経験者に加え、先に書いたオールスターオープンから3人ということに。過去の優勝者とチャンピオン経験者ではあっても、フル参戦していないので、ジミー・ジョンソンは除外される。

 オープン出場者を除き、本線の出場資格があるのは、ロス・チャステイン、カイル・ラーソン、ブラッド・ケセロウスキー、カイル・ブッシュ、チェイス・エリオット、デニー・ハムリン、AJ・アルメンディンガー、クリス・ブッシャー、マーティン・トゥレックス・ジュニア、クリストファー・ベル、ジョーイ・ロガーノ、ウィリアム・バイロン、マイケル・マクダゥエル、タイラー・レディック、リッキー・ステンハウス・ジュニア、ダニエル・スアレスの17人。オープンと合わせて、20人のレースに。

 ノースウィルクスボロスピードウェイ(0.625マイル/1.006キロ)をオープンは、100周で(62.5マイル/100.6キロ)。オールスタ戦は200周で(125マイル/201キロ)。



 2023年の優勝者には、シェーン・ヴァン・ギスバーゲンも有資格者(スポット参戦も可)だったけれども、トラックハウス側の事情で、出走しないことになっている。アルメンディンガーは今年はスポット参戦だけれども、去年はフル参戦していたが、ギスバーゲンにも出場権があったらしい😲。

 オープンには、タイ・ギブスの他にも、過去に優勝経験のあるオースティン・ディロン、エリック・ジョーンズ、チェイス・ブリスコー、バッバ・ウォレス、オースティン・シンドリック、そしてヘンドリックのアレックス・ボウマンもおり、かなりの激戦になりそうだ。タイヤはプライムタイヤとオプションタイヤの2種類が用意され、オプションタイヤはやや柔らかめ、だそう。

 オールスターオープンの予選は雨で中止となり、選手権ポイント順となり、ギブスが獲得。ボウマン、ブリスコー、ウォレス、ノア・グラグソンのトップ5。オールスターレースのスタート順位を決めるヒートレースのスタート順位を決める「予選」があったものの、オールスター予選も雨で中止。土曜日に開催されたものの、60周で予定されていた「ヒートレース」も雨で中止。PPは、ロガーノで、ケセロウスキー、ベル、スアレス、ブッシャーのトップ5。

 オープンは100周だが、50周を終えたところで、オールスターコーションが出て、4タイヤチェンジの義務があり、オールスター本戦は200周で、100周と150周にオールスターコーションがあり、100周の時のみ、4タイヤチェンジの義務があるというルール。スタートでは、必ずオプションの装着義務があり、コーション時にプライムに交換するだろうと予想。



 前日は大洪水で、トラックの水は膝まで押し寄せ、タイヤがプカプカ浮いている。スタッフの中には飛び込みをするものまでいたほど😲。よく水が引いたと思うが、スタジオには、ラリー・マクレイノルズに代わって、トレバー・ベインの姿が。まだ30代半ばになるかならないか、だからスタジオにいるスタっフの中では、群を抜いて若い。

 マクレイノルズは外に出ていて、ギブスをインタヴューをしている。インタヴューを受ける時のギブスはサングラスを掛けているが、外すとどう見ても子ども。角田裕毅も童顔だが、ギブスが並んだとしたら、幼児に見えてしまうかもしれない😂。各マシンは黄色のオプションタイヤを装着。プライムタイヤは、赤となっている。

 オープンは、スタートコマンドだけで、お祈りやナショナルアンセムはない。PPのギブスにケビン・ハーヴィックがインタヴュー。オープンだから、ギブスがトップタイムでもおかしくはないが、カップ戦でギブスが一番時計を叩き出して欲しいものだと思う。去年のウイナーはベリー。優勝経験者が何人もおり、ギブスが簡単に勝てるとは思えない。

 ノースウィルクスボロは1947年にオープン、当時はダートトラックで、初年度の1949年には、ボブ・フロック(1918~64、カップ戦4勝)が優勝。初年度は、チャンピオンとなったレッド・バイロン(1915~60)、リー・ペティ(1916~2000)に次ぐランキング3位に終わっている。バイロン同様、心臓発作によって45歳で死去。



 ノースウィルクスボロは1949年からレースが始まり、1951年から年間2レースに。1996年に終焉を迎え、2023年から、オールスターレースとして復活して今に至る。最多勝は、リチャード・ペティの15勝で、ダレル・ウォルトリップが10勝と続き、ラストレースは、ジェフ・ゴードンが優勝を飾っている。

 ※(レース前セレモニーの様子を除き)以上は、ZURA SPORTS webさんの記事を参考・・・ってか丸パクリ😅。観戦記は自前で書きます。オープンは、ギブスとボウマンのフロントローでグリーンフラッグ。ギブスがリード、ウォレス、ボウマン、ブリスコー、シンドリックが続く。39LAP、ジョシュ・ベリーが、チームメイトのグラグソンに迫る。エクスフィニティでの実績では劣るが、カップ戦での実績では上回るベリー。負けてはいられない。

 ノーコーションで、シンドリックが3位に上がった以外は、トップ5は変わらないまま、オールスターコーションとなる。ギブスを先頭にリードラップカーが一斉にピットイン。ギブス(0/4)、ボウマン(+2/4)、ウォレス(ー1/4)、ブリスコー(+1/4)、ベリー(+3/4)のトップ5。シンドリックは3ポジション落として6位に。



 108LAP、ギブスとボウマンのフロントローでリスタート。109LAP、3ワイドの一番内側にいたシンドリックが、外のカーソン・ホセバーから玉突きになり、グラグソンとヒットし、ウォールにクラッシュ!リスタート早々に2回目のコーション。シンドリックはピットに入ってマシンをリペア。残り周回数を考えれば、絶望的。

 115LAP、ギブスとボウマンのフロントローでリスタート。ギブスがリード、ボウマン、ウォレス、ベリー、ブリスコーが追う。119LAP、ウォレスがボウマンを僅かにリードする2位争い。その後ろにはベリーがいる。124LAP、ベリーがボウマンのインに飛び込み、ボウマンとコンタクト。

 この間隙をついて、ウォレスがリードし、ベリーが続く。ボウマンには、ブリスコーが張り付き、4位のポジションも危ない。128LAP、ギブスが独走。ウォレス、ベリー、ジャスティン・ヘイリーがボウマンの前に出る。ブリスコーは6位。ヘンドリックのドライバーが、ウォレスはおろか、ベリー、ヘイリーの後塵を拝するのはまずいだろう😢。

 142LAP、ギブスは2.6秒のセーフティリード。ウォレスがベリー、ヘイリーにやや差をつけ、2位をキープ。シンドリックがピットアウトしていくのが見える。この時点で15周遅れ。もはや走るだけだ。そのままギブスがオープンを制し、ウォレス、ベリー、ヘイリー、グラグソンのトップ5。6位ボウマン、7位ブリスコー、9位ディロンだった。



 ギブス、ウォレスのトヨタ2台がオールスター戦出場。ファン投票で選出されたのは、グラグソンだった。僕としては、弱小チームながら健闘した、ヘイリーを選出して欲しかったが。トップ2のギブスとウォレスが健闘を称え合っている👏。その輪にウォレスのチームメイト、レディックも加わっている。ギブス危うしを書いたが、他の優勝経験者が、余りに不甲斐ない。特にボウマンに喝!だ。

 さて、オールスター本戦に戻る。インディ500のプラクティスを走ったラーソンが、飛行機で帰還。オールスター戦に臨むようだ。2014年は、スチュワート・ハース1年目だったカート・ブッシュが、インディ500に参戦。NASCARにもシボレーが参戦していたにも関わらず、当時のシボレーユーザーだったスチュワートから、カートがホンダ陣営のアンドレッティ・オートスポートから参戦。オーナーのトニー・スチュワートは、さぞ大変だったろう。

 今回は、ラーソンはシボレー陣営のトップチーム、アローマクラーレンSPからの出走なので、そういう問題はなく、スムーズに進んでいるようだ。ヘリコプターに乗り換えて、ラーソンがノースウィルクスボロに到着。そのラーソンをゲストに迎え、ケビン・ハーヴィック、クリント・ボウヤーが話をする中で、マリオ・アンドレッティ(1940~)のメッセージが流れる。

 マリオは、1965、66、69、84年と4度のUSAC、CARTでチャンピオンを獲得。1978年にF1チャンピオン、1967年のデイトナ500、1969年にインディ500を制したアメリカン・モータースポーツのレジェンドだ。インディカーシリーズで通算52勝。さすがに84歳となり、映像では老けたな、と印象は否めないが、しっかり見つめていたラーソン。



 普段でもやっているんだろうが、ドライバー入場が始まる。信仰約2人のうちの一人は、ジェイミー・リトル。グラグソンを先頭に続々と入場。ギブスのところで、ブーイングが飛び、無音になる。モンスターエナジーを飲みながら、歩くギブス。今日3本目だ😲。チャステインは王冠を被り、クルーは箱を持っている。まさか観客席に🍉を投げ込むのでは・・・と思ったけど、普通にキャップだった😅。ブーイングはカイルより、ハムリンやロガーノの方が大きい。ケセロウスキーに大歓声が飛ぶのは、何か不思議だ。

 オッズは、+350でハムリン、+500のラーソン、+650がバイロン、+800でケセロウスキー、ブレイニーのトップ5。おおむね妥当なところだろう。ダーリントンでは、顎髭を剃っていたレディックだが、口髭も剃っている。童顔の彼には、その方が似合う。

 ロガーノとケセロウスキーの元チームメイト同士のフロントローでグリーンフラッグ。ロガーノがリードするが、2LAP、ステンハウスが、後ろにいたカイルにプッシュされ、スピン、ウォールにクラッシュ!。いきなりのコーションが出てしまう。それには前段があって、ステンハウスが、ミドルラインに入り込み、スリーワイドになって、カイルにヒットしながら、前に出た経緯がある。



 ピットボックスに戻ったステンハウスの左フロントは大破。マシンを降りて、クルーチーフに何事か話した後、セーフティクルーの案内で引き揚げる。ステンハウスのマシンはレッカーで牽引されていく。スアレス、トゥレックス、ベル、チャステインら、リードラップカーの殆どがピットイン。オプションタイヤを再度装着。

 11LAP、ロガーノとケセロウスキーのフロントローでリスタート。ロガーノがリード、レディック、ケセロウスキー、ブレイニー、ブッシャーが続く。22LAP、ロガーノ、レディック、ブッシャー、ブレイニー、ケセロウスキーとなっている。ピット組のベルが後方に迫り、ケセロウスキーは厳しい戦いだ。

 32LAP、ギブスが早くも12位まで上がっている。ロガーノのトップは変わらないが、徐々にブッシャーが詰めてきている。36LAP、ケセロウスキーがレディックを抜き返し、4位に復帰。逆に何かトラブルを抱えているのか、レディックが辛い状況に。46LAP、ロガーノ、ブッシャー、ブレイニー、ケセロウスキーとペンスキーとRFKで、フォードがトップ4を独占😲。

 45LAP、ロガーノが最下位のアルメンディンガーをラップダウンに。67LAP、ハムリンがスアレスをパスし、7位に。スアレスを狙うチームメイトのチャステインが迫っている。いつの間にか、バイロンの周回遅れが増えてきている。ピットボックスが映されないから分からないが、何かを抱えているのは間違いないだろう。



 74LAP、ロガーノがトラフィックに引っかかってる間にブッシャーと2秒以上あった差が、0.3秒程度に。グラグソンをパスし、周回遅れに。ブッシャーも続く。86LAP、マクダゥエルは処理したものの、ウォレスに手こずるロガーノ。膠着状態状態が続く。ウォレス、ロガーノ、マクダゥエル、ブッシャー、ブレイニー、ケセロウスキーとトップ集団と周回遅れ勢が集団走行。

 そのままウォレスはロガーノを先行させず、オールスターコーションへ。ロガーノ、ブッシャー、ケセロウスキー、ブレイニー、ベル、レディック、ハムリン、チャステイン、スアレス、エリオットのトップ10。タイヤ交換必須の2回目のコーションに。リードラップカーが一斉にピットイン。

 ロガーノ(0/4)、ブッシャー(0/4)、ベル(+2/4)、ケセロウスキー(ー1/4)、ブレイニー(ー1/4)のトップ5。109LAP、ロガーノとベルのフロントローでリスタート。114LAP、ロガーノとベルがトップ争いで、ルースになったベルが、ロガーノにコンタクトしている間にハムリンがインに切り込み、3ワイドに。

 ロガーノがリード、ハムリン、ベル、ブレイニー、ブッシャーが追う。119LAP、ギブスがターン1でカイルとコンタクトして、スピン。3回目のコーション。グラグソンがフリーパスを獲得。124LAP、ロガーノとハムリンのフロントローでリスタート。ロガーノがリード、ハムリン、ブレイニー、ベル、ブッシャーが追う。



 141LAP、ブレイニーがハムリンを捉え、2位に浮上。ペンスキーの1-2。ロガーノは142周中141周をリード。残念ながら、この周回を含め、リードを保っても、全周回リード(グランドスラム)の達成は出来ない。オールスター戦は別だが、過去のカップ戦で、グランドスラムの達成者はいるのだろうか。キング・ペティの時代だったら、居そうな気はするけど。

 そのまま150周のコーションとなる(4回目のコーション)。ロガーノ以下、トップグループはステイアウト(このコーションは、タイヤ交換は任意)。6位のラーソンをトップにピットイン。ラーソンは、黄色のオプションタイヤを装着。ロガーノ以下、ステイアウト勢は、赤のプライムタイヤを装着している。

 159LAP、ロガーノとブレイニーのフロントローでリスタート。ロガーノがリード、ハムリン、ブッシャー、ブレイニー、ベルが続く。163LAP、ラーソンがブッシャーを、捉えて3位に浮上。177LAP、タイヤ交換したラーソンが、ロガーノ、ハムリンを一気にパスして、一気にトップに立つかと思ったが、意外にラーソンはそれほどペースがない。どうしたことか。

 逆にロガーノがハムリンを引き離し、ラーソンは遅れ始めて、ブッシャーと3位争いをしている始末。どこかに問題を抱えているのか🤔。そのままロガーノが、ペースをキープして逃げ切り、2016年に次ぎ、2度目のオールスターレースを制覇🏆。ハムリン、ブッシャー、ラーソン、ブレイニー、ウォレス、チャステイン、エリオット、マクダゥエル、カイルのトップ10。



 ロガーノは200周中、199周をリードするという、準グランドスラムのドミネイト。11位グラグソン、12位トゥレックス、13位ギブス、14位レディック、15位スアレス、16位ケセロウスキー、17位ベル、18位アルメンディンガー、19位バイロン、20位ステンハウスと言うところ。

 両手を突き上げ、喜びを露わにするロガーノ。シーズン初勝利が、エキシビションのオールスター戦になるとは思わなかったが。ジェイミー・リトルのインタヴューを受けるロガーノに、彼の息子が凄い勢いで走ってきて、抱きつく。抱き上げながらのインタヴューだったが、その終わりに画面が2分割され、カイルと口論するステンハウスの姿が。

 どんなやり取りがあったかは分からないが、激高したステンハウスはカイルを殴り、父親のステンハウス・シニアも加わって、険悪な雰囲気に。ステンハウスには、7万5千ドルの罰金が科され、ロガーノの優勝の余韻は完全にカイルとステンハウスの乱闘に上書きされてしまうことに😅。

 カイルのやったことは、明らかな報復行為だから、褒められたものではないが、レース後の口論で、殴ってしまったステンハウスは明らかにまずい。加わったメカニックらも同様。次週は、メモリアルデーウィークエンドのコカ・コーラ600。今シーズン最長のレースになるだろう。これでロガーノに弾みがつくと良いが、2016年は、ペンスキー移籍後、唯一プレーオフ(チェイス)進出を逃している。何のジンクスにもならないが、最後に書いておこう。