トップ2が消え、ケセロウスキーが3年ぶりに優勝!(NASCAR第13戦:ダーリントン) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 NASCAR第13戦ダーリントンは、サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで行われる「 Goodyear 400」。1.366マイル(2.198キロ)を293周(400.238マイル/640.121キロ)を90+95+108周で戦う。ピットロードスピードは45マイル、フューエルウィンドウは、70~74周。

 ダーリントン・レースウェイは、1950年9月にオープン。9月4日に第1回のサザン500が開催され、NASCAR最初の500マイルレースとして行われ、1959年にデイトナ500が開始されるまで、唯一の500マイルレースとして知られ、トラックの珍しい非対称の卵形、荒れた舗装、そして全体的に容赦のない性質に大きく起因して、NASCARのスケジュールの中で最も困難で挑戦的なレースの1つと考えられている。

 1952年に初レースが行われ、1953~56年の中断を挟んで、2004年まで開催され、2020年に再会されて、今に至っている。最多勝は、デビッド・ピアソンの7勝、デイル・アーンハートが6勝と続き、現役ドライバーでは、マルチウィンのドライバーはいない。ディフェンディングチャンピオンは、ウィリアム・バイロン。

 ダーリントン・レースウェイの最多勝はピアソンの10勝、アーンハートの9勝と続き、サザン500では、エリック・ジョーンズが2勝を現役で挙げている。2015年から、スロウバックウィークエンドを開催しており、過去のチームやドライバーに敬意を表した塗装スキームを備えた車が登場することになっていて、サザン500で行われていたが、春のダーリントンが復活したことで、このレースに移行している。・



 各マシンのスロウバックについては後程紹介するとして、PPは、タイラー・レディックが、28秒906(170.124マイル/273.788キロ)で、今シーズン初、通算7回目の獲得。ブラッド・ケセロウスキー、クリス・ブッシャー、タイ・ギブス、バイロンのトップ5。プラクティスは、マイケル・マクダゥエル、ギブス、ブッシャー、クリストファー・ベル、バイロンの順になっている。

 ダーリントンには、グレッグ・ビッフル(1969~)の姿も見える。54歳を迎えているが、遥かに若く見える。2024年のデイトナ500にNYレーシングチームの44号車をドライブすると噂されていたが参戦する噂があったが、立ち消えになっている。ロス・チャステインは、トラックシリーズのBuckle Up South Carolina 200で、今シーズン初、通算5勝目を挙げている。

 カップシリーズからは、カイル・ブッシュも参戦していたが、6周でリタイア、最下位に終わっている。ダーリントンのレースは、ハッピーマザーズデイに行われることになっているが、アメリカでは、5月の第2日曜日に祝うことになっている。中継では。多くのドライバーからメッセージが送られ、このレースから復帰することになっているエリック・ジョーンズは親子でのインタヴューを受けている。

 カイル・ラーソンは、テリー・ラボンテ(1956~、1984,96年ウィンストンカップシリーズチャンピオン、カップ戦22勝)が1996年に、ヘンドリック・モータースポーツで2度目のチャンピオンを獲得した、ケロッグのコーンフレークペイントスキーム。ラーソンはテリーと対談し、同じレーシングスーツでカメラに収まっている。



 PPのレディックは、顎髭を剃って口髭だけを残し、サングラスでインタヴューに応じる。髭だけを観るとかつてのF1、CARTチャンピオンのナイジェル・マンセルっぽい。チェイス・エリオットは、2014年のデイトナ500で優勝したデイル・アーンハート・ジュニアのペイントスキーム。かなり新しいのが出てきたな😲。

 オッズは、+400でラーソン、+450のデニー・ハムリン、+650でレディック、+700がマーティン・トゥレックス・ジュニア、+750のバイロンのトップ5。ハッピーマザースデイということで、グリッドウォークでマイケル・ウォルトリップは、ドライバーの奥さんにインタヴュー。

 チェイス・ブリスコーの奥さんは身重。マイケル・マクダゥエルはたくさんの子どもを同伴している。お祈りタイムは、バイロンの母、ダナが務めている。彼女は3年前に左脳のMALTリンパ腫の治療を受けていると、バイロンが公表したが、2ヶ月後には治癒したと発表されている。今日の様子を見る限り、大丈夫そうだ。

 ベルとケセロウスキーのフロントローでグリーンフラッグ。フラッグを降っているのはジェフ・バートンだ。レディックがリード、ケセロウスキー、ギブス、ラーソン、ブッシャーが続く。もう1台のヘンドリック、バイロンは、 2009年シーズンにレースに出場したジェフ・ゴードンのデュポン「ファイアストーム」ペイントスキーム。

 アレックス・ボウマンは、 2002年のルーキーシーズンにレースに出場したジミー・ジョンソンのロウズ・ペイント・スキーム。4台とも、ヘンドリックのレジェンドを模しているが、ハムリンのように、ヤフーで、スロウバックにもなってないマシンも目を引く。とにかく、ラーソンとバイロンのペイントが派手で、嫌でも目を引く。



 トップを行くレディックは、 1982年のデイトナ500に出場できなかったティム・リッチモンド(1955~89、通算13勝)の29号車モータークラフトのペイントスキーム、という、かなり分かりにくいものになっている。一時期はラスティ・ウォレスが人気で、黒のマシンに、ケセロウスキーが乗っていたりしたが、段々ネタ切れになってきたか。

 ジョーイ・ロガーノのも、ペンゾイルオイルで普段と変わらないし、トゥレックスは、自分が2016年にサザン500で優勝した時のペイントスキームだとか。29LAP、ロガーノもライアン・ブレイニーもトップ10圏外だが、もう1台のオースティン・シンドリックも、コリー・ラジョイや、カーソン・ホセバーの後ろで20位以下を走っている場合じゃないだろう。

 34LAP、ラーソンがギブスをパスし、3位に浮上。出場が決まっているインディ500は26日。それまでにシーズン3勝目を挙げておきたいところだ。37LAP、カイル・ブッシュ、ハムリン、マクダゥエルがピットイン。ギブス、ラーソンも続く。39LAP、レディック、ケセロウスキーの2トップも入る。

 41LAPには、バッバ・ウォレス、ライアン・ブレイニー、リッキー・ステンハウス・ジュニア、オースティン・ディロンがステイアウト。ウォレスはすぐにトップ勢にラップバックされてゆく。これではステイアウトした意味がない。ピット勢では、ケセロウスキー、レディックの前にギブス、バイロン、ラーソンがいる。彼らはアンダーカット成功組💡。

 45LAPには、ピットストップが一巡し、ギブス、バイロン、ラーソン、ケセロウスキー、レディックのトップ5。68LAP、ケセロウスキー、レディック、トゥレックス、ハムリンが激しく4位を争っている。一方、ギブスはラーソンに2.6秒以上の大差をつけて、トップを快走。



 79LAP、ケセロウスキーがバイロンを抜き、3位に。直後にラーソンがギブスをインから捉え、リードチェンジ😲。レディック、トゥレックスもバイロンをパス。トップ5に浮上。そのままラーソンがステージ1を制し、ギブス、ケセロウスキー、レディック、トゥレックス、トッド・ギリランド、ブッシャー、ライアン・ブレイニー、バイロン、バッバ・ウォレスのトップ10。

 リードラップカーが一斉にピットイン。レディック(+3/4)、ケセロウスキー(+1/4)、ギブス(ー1/4)、ラーソン(ー3/4)、トゥレックス(0/4)のトップ5。カップ戦スタート200レースのチャステインだが、200レースで優勝したドライバーは、過去4人いる。

 ボビー・アイザック(1932~77、1970年グランドナショナルシリーズチャンピオン、通算37勝、1970年7月25日/ナッシュビルフェアグラウンズスピードウェイ、NASCAR以外のレースで、リタイア。ピットロードで倒れ込み、一時蘇生したものの、翌日に熱中症によって引き起こされた心臓発作で死亡したという。1969年の20PPは現在でも、カップ戦の最多記録)。

 ボビー・アリソン(1937~、1983年ウィンストンカップシリーズチャンピオン、通算84勝、1970年11月22日/ラングレーフィールドスピードウェイ、2011年5月、NASCAR殿堂入り)、ラボンテ(1985年6月1日/リバーサイド・インターナショナル・レースウェイ)とハーヴィックの2006年8月13日/ワトキンスグレン・インターナショナル。

 9(99)LAP、レディックとケセロウスキーのフロントローでリスタート。レディックがリード、ギブス、トゥレックス、ケセロウスキー、ラーソンが追う。31(121)LAP、ジョン・ハンター・ネメチェックが右タイヤの問題で単独スピン、2回目のコーション。右フロントは明らかにダウンしているが。



 ネメチェックのペイントスキームは、リー・ペティ、1956年型ダッジ・コロネット・レースカーに捧げるペティ・ファミリー75周年記念トリビュート。リーは、キング・ペティの父親で、1950年代に3度のチャンピオンを獲得。1959年の第1回デイトナ500を制した、通算54勝のレジェンド。

 オースティン・ディロンがフリーパスを獲得。リードラップカーが一斉にピットイン。レディック(0/4)、ギブス(0/4)、ケセロウスキー(0/4)、トゥレックス(0/4)、ブレイニー(+1/4)のトップ5。39(129)LAP、レディックとケセロウスキーのフロントローでリスタート。

 直後にブレイニー、トゥレックス、バイロンが3ワイドになり、ブレイニーとトゥレックスがコンタクト。ブレイニーがウォールにクラッシュ、トゥレックスが後退、ブッシャーとコンタクトするマルチクラッシュで3回目のコーション。ブレイニーは、ハードダメージで、マシンをリペア。

 トゥレックスもピットインを繰り返して、マシンをリペア。ライアン・プリースがフリーパスを獲得。45(135)LAP、レディックとケセロウスキーのフロントローでリスタート。レディックがリード、ギブス、ケセロウスキー、バイロン、ラーソンが続く。トゥレックスはリードラップ後方、ブレイニーはリタイア。

 73(163)LAP、ゼイン・スミスが、ルースになり、ターン4で、いきなりスピン、単独なのかはよく分からなかったが、縦断してインサイドのウォールにクラッシュして、4回目のコーション。このまま走り切るのも可能だが、上位陣のピットクルーはアップを始めている。



 レッカー車が牽引するのではなく、スミスのマシンをピットボックスまで押していくつもりだ。結局、レッカーに変え、スミスもリタイア。ハリソン・バートンがフリーパスを獲得。リードラップカーが一斉にピットイン。レディック(0/4)、ギブス(0/4)、ケセロウスキー(0/4)、ロガーノ(+2/4)、バイロン(0/4)のトップ5。

 80(170)LAP、レディックとケセロウスキーのフロントローでリスタート。レディックがリード、ケセロウスキー、ギブス、ロガーノ、バイロンが追う。ブッシャーも7位に入っており、今日はフォード勢が好調だ。11位チェイス・ブリスコー、12位ジョシュ・ベリー、13位ノア・グラグソンとスチュワート・ハース勢もまずまずのポジションにいる。

 そのままレディックが、ステージ2を制し、ケセロウスキー、ギブス、ロガーノ、ラーソン、バイロン、ブッシャー、ハムリン、ウォレス、チャステインのトップ10。トヨタ4台、シボレー3台、フォード3台と3メーカーともほぼ互角だ。ここまでのポイント獲得は、レディック、ケセロウスキー、ギブスが17で並び、ステージ1を制したラーソンが16で続いている。

 リードラップカーが一斉にピットイン。レディック(0/4)、ケセロウスキー(0/4)、バイロン(+3/4)、ロガーノ(0/4)、ラーソン(0/4)のトップ5。ギブスは3ポジション落として6位に後退している。度重なるコーションでラップダウン車がいなくなったので、ネメチェックがフリーパスを獲得。194LAP、レディックとケセロウスキーのフロントローでリスタート。

 ステージ1は、ノーコーションだったし、ステージ2は3回のリスタート全てがレディックとケセロウスキー。グリーンフラッグは、ベルとケセロウスキーだったから、2位のベルが2列目に回ったこともあったけども、ケセロウスキーは全てのスタートをフロントローで走っていることになる。



 レディックがリード、ケセロウスキー、ラーソン、バイロン、ロガーノが続く。212LAP、レディックのリードは、約3.4秒。NASCARでは、独走に近い大差になる。226LAP、トラフィック処理でペースダウンしたのか、飛ばし過ぎたのか、レディックをケセロウスキーが捉え、リードチェンジ。

 235LAP、ブッシャー、ギブスがピットイン。236LAP、バイロンに抜かれ、4位に落ちたラーソンが、ウォールにブラッシュ。クルーチーフのクリフ・ダニエルズが飛び出し、スクランブルでピットインしたラーソンのピット外からタイヤを転がす。かなり慌てていたのだろう。クルーチーフがこんなことをするのを始めて観た😲。

 238LAP、レディックがピットイン。ケセロウスキーが1周遅れて入る。244LAP、ピットサイクルが一巡し、ケセロウスキーがトップをキープ。レディック、ギブス、ブッシャー、ラーソンのトップ5。253LAP、7位のラーソンがスピン、ウォールにクラッシュ。ルースから、フラットタイヤになったようだ。6回目のコーション。

 ラーソンは、左リアタイヤが完全にバーストした状態で、よろよろとピットイン。もう1回のピットが必要ではあるが、まだはピットしてから10周程度・・・だが、リードラップカーが一斉にピットイン。レディック(+1/4)、ケセロウスキー(ー1/4)、ブッシャー(+1/4)、ギブス(ー1/4)、バイロン(0/4)のトップ5。

 各マシンがピットアウトした中、ピットボックスに取り残されたラーソンのマシンはレッカーで運ばれていく。3台目のリタイアになる。264LAP、レディックとケセロウスキーのフロントローでリスタート。レディックがリード、ケセロウスキー、ブッシャー、ギブス、ハムリンが追う。



 265LAP、レディックとケセロウスキーが、マシンをぶつけ合いながらバトルを続ける中、インから飛び込み、ブッシャーが一気にトップに躍り出る。282LAP、ブッシャー、レディック、ケセロウスキーの3台が、ギブス以下を引き離す展開。残り周回数を考えると、僅差とは言え、ブッシャーが有利に思えてくる。

 284LAP、ブッシャーの走りがおかしい。レディックが一気に詰め、大きくインに切り込みリードチェンジ・・・に思われたが、レディックもバランスを崩し、ブッシャーに寄せていき、ターン4で2台がヒット。レディックはウォールにはヒットはしていないが、マシンにダメージを負い、一気に失速。ポジションを落としてゆく。ノーコーション。

 285LAP、ブッシャーも同様で、ケセロウスキーがトップに立ち、再びリードチェンジ。そのままケセロウスキーはギブスとの差をキープして、トップチェッカー。2021年4月のタラデガ以来、110レース優勝のなかったケセロウスキーが、3年ぶりに優勝🏆。通算36勝目。RFKに移籍してからは、初の優勝となった。

 今年のタラデガでは、マイケル・マクダゥエルとの激しい優勝争いの末、ファイナルラップで、レディックに優勝をさらわれ、2位に終わっているから、その借りを返した形になった。ギブス、ジョシュ・ベリー、ハムリン、ブリスコー、バイロン、ウォレス、アレックス・ボウマン、ジャスティン・ヘイリー、マクダゥエルのトップ10。

 13戦目にして、フォードが初優勝。一番優勝に近いと思われていたRFKだったのは、予想通りだったが、ベリーとブリスコーの2台がトップ5入り。スチュワートに復活の気配が・・・?。まだ分からないけれども。ラーソンが脱落し、ボウマンがトップ10に入ったのも、予想外だった。



 11位チャステイン、12位エリオット、13位ベル、14位グラグソン、17位ライアン・プリース、19位エリック・ジョーンズ、20位シンドリック、21位ロガーノ、24位ダニエル・スアレス、25位トゥレックス、27位カイル、28位オースティン・ディロン、30位ブッシャー、32位レディック、34位ラーソン、36位ブレイニーと言うところ。

 ケセロウスキーは、バーンアウトの後にアメリカ国旗を立ててのビクトリーラン。本当に久しぶりにこの光景を観る。レディックが、ブッシャーに駆け寄り話している。レディックは謝っているようだけども、ブッシャーはかなり怒り心頭で、ケセロウスキーの祝福に行ける雰囲気ではなさそうだ。

 リーガン・スミスのインタヴューに応える前に、子どもを抱え上げるケセロウスキーに大歓声。ブーイングが飛ぶのが当たり前だったのに、この反応にはいささかビックリ。ケセロウスキーのスキームは、 1997年と1999年に全日本グランドツーリングカー選手権のタイトルを獲得した1996年型カストロール・トムス・トヨタ スープラA80へのオマージュ、だそうで、随分凄いところから、引っ張ってくるもんだと、驚いた。

 来週は、カップ戦から一旦離れて、ノース ウィルクスボロ スピードウェイでのエキシビションレースのオールスター戦。2023、24年のダーリントンまでの優勝者と、過去のオールスター戦優勝者、2023年に全レース出場したNASCARカップシリーズチャンピオン経験者+オールスターオープンから3人を選出。一息ついて、ゆっくりレースを観ましょうか。