死屍累々の最終戦、8度のコーションをブレイニーが制す(NASCAR第26戦:デイトナ) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 NASCAR第26戦:デイトナは、開幕戦:デイトナ500以来のフロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナルスピードウェイでの「Coke Zero Sugar 400」。レギュラーシーズン最終戦となる。プレーオフ進出者は、AJ・アルメンディンガーを除く、フル参戦での13人の優勝者とポイント枠で、デニー・ハムリンとケビン・ハーヴィックが進出決定。

 残るプレーオフ枠は「1」、それを争うのは、リチャードチルドレス・レーシングのタイラー・レディックとオースティン・ディロン。ポイント差は25。レディックが序盤でリタイアすれば、ディロンに可能性はあるが、可能性としては厳しい。さらにポイント30位以内で、優勝者が出れば、大逆転でプレーオフ進出が確定する。

 去年は、デイトナでウィリアム・バイロンが優勝して、プレーオフ進出を決めている。PPは、カイル・ラーソン、2位はバイロン。2.5マイル(4キロ)を160LAP(640キロ)を3ステージ制(50+50+60LAP)で争う。過去の最多勝はデビッド・ピアソンの5勝、ケール・ヤーボローとトニー・スチュワートが4勝で続く。

 コークゼロ・シュガー400で現役2勝を挙げたドライバーはいない。ハムリンはデイトナ500で3勝しているが、コークゼロ・シュガー400での優勝はない。ただ、デイトナだけに誰が勝つかの想像はしにくい。加えてプレーオフを控え、最後の1枠の獲得と、プレーオフポイントは誰もが欲しい。さて、どうなるか。

 ピットロードスピードは55マイル、フューエルウィンドウは、40~44LAP。観客の大歓声の中、ラーソンとバイロンのフロントローでグリーンフラッグ。まずはバイロンがリード、ハムリン、チェイス・エリオットが続く。アウトサイドのバイロンがリードし、長蛇の列を作っていたが、アウトから、ライアン・ブレイニー、ケビン・ハーヴィックがインサイドのアレックス・ボウマンの前に滑り込み、8LAP、ハーヴィックがトップに立ち、リードチェンジ。

 その後、バイロン、ハムリン、再びバイロンがトップに戻る。いつの間にか、その背後には、ロス・チャステインが。19LAP、チャステインが、無理な滑り込みでウォールにブラッシュし、ダメージを負って右タイヤを2本交換にピットイン。20LAP終了でコンペティションコーションが入り、単独走行のチャステインはラップダウンを避けることが出来、事なきを得る。

 リードラップカーが一斉にピットイン。フューエルオンリーで各車はステージ1を走りぬくつもりだ。白煙を上げていたマイケル・マクダゥエルはエンジントラブルでリタイア、<この時点>では最下位に終わっている。26LAP、エリオットとコール・カスターのフロントローでリスタート。

 31LAP、エリオット、ジョーイ・ロガーノ、カスター、オースティン・ディロン、ブラッド・ケセロウスキーのトップ5。一時は3ワイドだったが、ほぼシングルファイルとなり、エリオットがリードラップを刻んでゆく。42LAP、ロガーノがインに飛び込み、トップに立ち、エリオットは一瞬ラインを外されたものの、バイロンの前に滑り込み、ポジションダウンを最低限に。44LAP、エリオットはトップを奪還。

 そのままエリオットは、ハムリンの追撃を振り切り、ステージ1を制した。ハムリン、カイル、チャステイン、マーティン・トゥレックス・ジュニア、ディロン、コリー・ラジョイ、ロガーノ、ライアン・プリース、クリストファー・ベルのトップ10。リードラップカーがピットイン。

 コディ・ウェア(+15/0)、カイル(+1/4)、エリオット(-2/4)、トゥレックス(+1/4)プリース(+4/2)とタイヤのチョイスは分かれた。ハムリンは4ポジション落として6位。トップ10にチャステインの名前はない。カイル、ハムリン、ディロン、ロガーノらが、コーションラップに再ピットインして給油。

 6(56)LAP、エリオットとトゥレックスのフロントローでリスタート。トゥレックスが先行し、リッキー・ステンハウス・ジュニア、ベルが続く。インサイドのラジョイのペイント・スキームは例によって独特。20LAP、ベル、ステンハウス、カイルの3台が立て続けにトゥレックスをパス。

 27(77)LAP、エリック・アルミローラとアレックス・ボウマンのコンタクトがきっかけでクラッシュが発生。3回目のコーションとなる。その前でラジョイ、タイラー・レディックらの玉突きが起きていたが、ハムリンも巻き込まれ、その直後にコーションが起きているから、関係あったのだろう。ラーソンが間一髪、コンタクトを免れている。

 ケビン・ハーヴィック、ハムリン、ラーソンらがピットイン。ハムリンのスキームは、モルタルボードって言うの?博士帽子。S学会の大作センセがよく被ってたやつ・・・を2人で被ってるイラスト付き。メインではないが、。フェデックスのロゴもある。ハーヴィックは右2本、ハムリンは4本、ラーソンは左2本しか見えなかった(4本替えてたかもしれない)。

 32(82)LAP、ベルとロガーノのフロントローでリスタート。ロガーノがリード。レディック、クリス・ブッシャー、ラジョイ、ベルが続く。ハムリンとハーヴィックはポイント枠でプレーオフ入りしたものの、勝利がないためプレーオフポイントはハムリンが5、ハーヴィックはゼロ。

 ハムリンはラーソンを逆転してレギュラーシーズンチャンピオンを獲得したいし、ハーヴィックも優勝してプレーオフポイントを獲得したい。レギュラーシーズンチャンピオンになるのと、現状のボーナスポイントは、プレーオフを戦うのに格段の差がある。去年あれだけ勝ちまくった2人がこの苦境。マシンの変わる来年は勢力図が変わる!?

 43(93)LAP、ロガーノをトップにシングルファイルが続いていたレースに異変。ブレイニーをトップにエリオット、バッバ・ウォレス、ベルを従えたインサイド組がポジションを上げてきた。45(95)LAP、ブレイニー、レディックを抑えていたロガーノだが、ブレイニーが仕掛けた!

 サイドドラフトの掛け合い。ケセロウスキーが来シーズンは去り、後継はエクスフィニティから昇格するオースティン・シンドリック。ロガーノとブレイニーにとってはライバル足り得ない(なんて書くと、シンドリックがあっさり優勝しちゃったりしてw)。チームメイト同士のバトルが続く。

 ロガーノがそのまま逃げ切ったが、ディロン、バイロン、レディック、ラーソン、ブレイニー、ステンハウス、カイル、ウォレス、ベルのトップ10。上位にはどこにいたんだ?というメンツがずらり。ディロンとレディックはポイントで僅差。第3の勝者が出て来れば、プレーオフの望みは消えるんだけど、ステージ2もバトルは熱い!



 リードラップカーが一斉にピットイン。バイロン(+2/2)、ハムリン(+13/0)、ハーヴィック(+9/2)、ウォレス(+5/2)、ロガーノ(-4/4)のトップ5。ボウマンが12ポジションアップの6位とか、ラーソン、ディロン、レディック、カイルがポジションを下げながら、コンサバな4タイヤチェンジをチョイスするなど、作戦は様々。

 コーションラップ中、マット・ディベネデット、ダニエル・スアレス、カート、アルミローラ、ハーヴィックなどの子ども時代の写真が紹介され、(笑)。面影のあるカートやアルミローラ、強面のイメージのハーヴィックがかわいらしい眼鏡っ子w。最近はロガーノ同様、眼鏡を掛けてヘルメットを被っているけど、元々目が悪かったのか。

 106LAP、バイロン、ハムリンのフロントローでリスタート。ハーヴィックのプッシュもあり、ハムリンがバイロンの前に。バイロン、ウォレス、ボウマン、ハーヴィックが続く。ロガーノのプッシュでハーヴィック、ロガーノ、エリオット、ハーヴィック、ロガーノとトップが目まぐるしく変わる。

 117LAP、ハーヴィックのアシストでチャステインがトップに。ブレイニーとトップ争いをしていたけども、エリオットやハーヴィックにプッシュされたり、意外と人気がある?124LAP、フォード勢が一斉にピットイン。当然、フューエルオンリー。131LAP、シボレー、トヨタ勢はまだステイアウト。フォード勢トップは26位のロガーノ。

 140LAP、カイル、ベル、トゥレックス、ウォレスがトップ4を独占していた時、ギャレット・スミスリーがスピンし、ジョーイ・ゲースとウェアーが巻き込まれるアクシデントで、5回目のコーション。カイルをトップにリードラップカーがピットイン。カイル、トゥレックス(+1)、ラジョイ(+3)、ステンハウス(+5)、ウォレス(ー1)のトップ5。

 エリオットは4タイヤチェンジで当然、トップ10に名前はない。ボウマンは左フロントをリペア。さっきのアクシデントに巻き込まれたか。145LAP、ロガーノとブレイニーのフロントローでリスタート。フォード勢がオーバーカット成功。まぁ、あれだけ引っ張ればね。

 146LAP、後方にいたトゥレックスがステンハウスと接触、スライドしてアウト側のバイロンのマシンを潰して、戻って来ては、レディックとコンタクトし、フロント部分を叩き潰す。周囲はチェーンリアクションで訳の分からない状態。トゥレックスがピンポン玉のようにトラックでぶつけまくる。

 実況でチャステインの名前を連呼しているから、彼が起因っぽい。そこに「プレートレースの暴れん坊」ステンハウスが加わって惨事になった・・・リプレイを観てもよく分からない。巻き込まれたトゥレックス、バイロン、レディックは気の毒な限り。そのままレースはレッドフラッグに。

 ケセロウスキー、レディック、チェイス・ブリスコー、トゥレックス、バイロン、アンソニー・アルフレード、ステンハウス、ボウマン、ランドン・カッシル、スアレスの9台がこの6回目のコーションに絡んだ(下線はリタイア)。レディックはトラック上で佇む。

 14分51秒でレッドフラッグは解除。コーションラップ開始で、レディックはマシンをリペア、ディロンは、ZURA SPORTS さんによれば、問題を抱えていたバッテリーを交換。ポイント差はあれど、何が起きるか分からないデイトナ、リチャード・チルドレスのリームメイト同士で、満身創痍のマシン同士の16位争いが熾烈を極める。

 レディックとディロンのポイント差は10ポイント。151LAP、ロガーノとブレイニーのフロントローでリスタート。ロガーノがリード、ブレイニー、アルミローラ、ハムリン、クリス・ブッシャーらが上位争い。156LAP、ロガーノがタイヤにダメージを負い、ウォールにヒットするも、ノーコーション。

 158LAP、後方で鳴りを潜めていたディベネデットがエリオットとトップ争いを展開して、コンタクト!後方のマシンは一斉に巻き込まれるビッグワン!7回目のコーション。このアクシデントで、ケセロウスキー、ベル、カイル、カズ・グラーラがリタイア。まさに死屍累々。

 ブッシャー、ブレイニー、ラジョイ、ディロン、ハーヴィック、チャステインのトップ6。プレーオフ入りを決めているブレイニーとハーヴィック、対象外のラジョイを除く、ブッシャー、ディロン、チャステインは優勝すれば、プレーオフ確定。レギュラーシーズン最終戦にデイトナを持ってきて、大変なことになってきていますねぇ。

 これでNASCARオーバータイム。ブッシャーがプレーオフに進出すれば、2019年のライアン・ニューマン以来。長く低迷しているとは言え、それなりに実績は出しています。ブッシャー、ブレイニーのフロントローでリスタート。ブレイニーがトップ、ラジョイ、ハーヴィック、ブッシャー、ディロンが続く。

 ブレイニーがトップ。ラジョイをプッシュしたハーヴィックがラジョイをポイ捨てして、2位に浮上。ハーヴィックに仕掛けようとしたスアレスに続こうとしたカートがスアレスとコンタクト。結局、3台が共倒れになってしまい、ファイナルラップにも入っていて、クラッシュ続出だったので、8回目のコーションでレース終了。

 そのままブレイニーが、ブルックリンに次ぐ連勝で今シーズン3勝目。ブッシャーがレース後の車検で失格になったため、ウォレス、ニューマン、プリース、レディック、ジャスティン・ヘイリー、ボウマン、エリオット、BJ・マクラウド、ジョシュ・ビリッキのトップ10。

 マクラウド、ビリッキはキャリア初のトップ10。デイトナらしい結果ではありました。12位カート、13位ハムリン、14位アルミローラ、15位ハーヴィック、17位ディロン、18位チャステイン、20位ラーソン、21位ブリスコー、23位ロガーノ、24位カスター、25位ディベネデット、29位トゥレックス、32位ベル、33位ケセロウスキー、34位カイル、37位バイロンと言ったところ。トップチームのドライバーが軒並み戦死という、壮絶なレースでありました。

 これでレディックが16人目のプレーオフ進出が決定。プレーオフポイントは2000ポイントにリセットされ、これまでのポイントにボーナスポイントが加算され、ラーソン2052、ブレイニー、トゥレックス2024、カイル2022、エリオット2021、ボウマン、ハムリン2015、バイロン2014、ロガーノ2013、ケセロウスキー、カート2008、ベル、マクダゥエル、アルミローラ2005、レディック2003、ハーヴィック2002でプレーオフを迎える。

 レギュラーシーズンチャンピオンの制度が設けられたのは、ステージ制が設けられた2017年~。トゥレックス、カイル、カイル、ハーヴィックで、今年はラーソン。過去最多は去年のハーヴィックで2057ポイントで、Round Of 8まで行ったものの、最終戦フェニックスには進めず。今年のラーソンはファイナルは確実と思われているけれども、果たして・・・。