満身創痍のカイルが燃費レース制し、通算59勝目!(NASCAR第19戦:ポコノ350) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 NASCAR第19戦:ポコノは、バージニア州ロングポンドのポコノレースウェイで行われる「Explore the Pocono Mountains 350」。ポコノ2連戦の2日目。2.5マイル(4.023キロ)を140周(350マイル/563キロ)を3ステージ制(30+55+55LAP)。フューエルウィンドウは、42~45LAP。

 PPはクリス・ブッシャー(土曜日のレースのトップ20を逆に決定)。ブッシャーのポコノでのカップ戦唯一の勝利も2016年。もう5年前のことになる。レースは10周多く、40キロ長い。当日行われたエクスフィニティ・シリーズでハードクラッシュをしたジャスティン・ヘイリーの代役として、スパイアーモータースポーツから、ジャスティン・オールガイアが出場。

 オールガイアは昨年7月のブリックヤード400以来のスポット参戦。エクスフィニティ・シリーズにフル参戦、今シーズン2勝を挙げ、ランキング4位(トップは、オースティン・シンドリック、2位はAJ・アルメンディンガー、3位はダニエル・ヘムリック)。シンドリックは来シーズンのカップ戦への昇格は確定だが、アルメンディンガーの走りも観てみたい。

 ブッシャーとマイケル・マクダゥエルのフロントローでグリーンフラッグ。ブッシャーがリード。マクダゥエル、マーティン・トゥレックス・ジュニア、クリストファー・ベル、リッキーステンハウス・ジュニアが続く。2LAP、ターン3でアンソニー・アルフレードがウォールにクラッシュ!早くも初のコーション。

 ブッシャー、マクダゥエル、ベル、トゥレックス、ステンハウスのトップ5。7LAP、ブッシャーとマクダゥエルのフロントローでリスタート。トゥレックスがマクダゥエルをプッシュして1-2で抜け出し、ベルが続く。ブッシャーはラインを外して大きくポジションダウン。

 14LAP、トゥレックスがマクダゥエルを抜き、リードチェンジ。ベルも続く。18LAP、トゥレックスがベルに1.500秒差をつけてトップをキープ。エリック・アルミローラは3.060秒、マクダゥエルが3.636秒、ブラッド・ケセロウスキーは、3.858秒差のトップ5。

 今回の動画はなぜかNBC仕様。現地ではこれで流してるんだろうね。リアルタイムでポジションの変動が分かるので、この方が有り難い。ま、いつもこういうわけにはいかないだろうけども。19LAP、ケセロウスキーがマクダゥエルをパスし、4位に浮上。22LAP、カイルが大きくポジションを上げてトップ5に顔を出しているのに、カイル・ラーソンは22位に低迷中。

 何か問題を抱えているのか、ペースを抑えているのか?無線も流れてこないので分からない(無音の時間が結構長かったから、聞けなかったかも、だけど)。28LAP、ウィリアム・バイロン、ベル、カイル、チェイス・エリオットらがピットイン。ステージ2は、どの道1ストップ必要だから、ステージ間コーション前にピットイン。

 が、バイロンはラップダウンにファイナルラップのチェッカー目前にトゥレックスを捉え、ラップバックに成功。トゥレックスがステージ1を制し、アルミローラ、ケセロウスキー、ブレイニー、バッバ・ウォレス、マクダゥエル、ステンハウス、タイラーレディック、ダニエル・スアレス、ジョーイ・ロガーノのトップ10。

 トゥレックスを始め、ステイアウト勢はここでピットイン。ペースが上がらなかったラーソンは、リスタート時デニー・ハムリンに追突。フロントがへこんでいるようで、バットと金槌でマシンをリペア。これもNASCARらしいところw。6(36)LAP、ケセロウスキーとベルのフロントローでリスタート。ケセロウスキーがリード。ブレイニーが続く。この2台はステージ間コーションもステイアウトしているので、フューエルウィンドウでも走れるのは、あと僅か。

 ピットインの周回が出るのも、NBC仕様。うーん、良いなぁ。9位のオースティン・ディロンもステイアウト勢か。プレーオフステンディングが出る。4勝のラーソンがプレーオフポイント32で断トツ。3勝のトゥレックスとボウマンが19、15で続く。あとは団栗の背比べ。ラーソンはレギュラーシーズンチャンピオンを獲得すれば、50ポイントに近づく。ファイナル進出は確定だろう。

 15(45)LAP、カイルとバイロンがブレイニーを抜いて2位、3位に。46LAP、ディロンがピットイン。47LAP、ケセロウスキーとブレイニーガピットイン。これでカイルがリーダーに。この直後にラーソンが入り、こちらは2タイヤ。51LAP、カイルの前にピットを済ませて間もないディロンが立ちはだかる。

 一方、ブレイニーはルースホイールで再ピットで大きく後退。33位のディロンはストラテジーが違う上、ニュータイヤなので何としてもカイルに抜かせない。28(58)LAP、カイルがバイロンに0.504秒差をつけ、依然トップ。ベルが0.749秒、ハムリンが2.679秒、エリオットは5.446秒差のトップ5。

 GAORAのインディカー中継だったら、「オースティン・ディロン・レーシングスクール」って言われそうw。66LAP、2位のバイロンがピットイン。68LAP、ケビン・ハーヴィックがピットへ。70LAPにハムリン、72LAP、ベルとエリオット、トゥレックスが入り、74LAP、カイルとアレックス・ボウマンがピットイン。

 カイルはボウマンと交錯の上、クルーによる押し掛けで加速が驚くほど遅く、ポジションを一気にダウン。48(78)LAP、バッバ・ウォレスがピットに入り、アンダーグリーンは一巡。バイロン、ケセロウスキー、ハムリン、ベル、エリオットのトップ5。50(80)LAP、カイルは9位でバイロンとは、21.354秒差。

 カイルは ZURA SPORTS さんによれば、「カイルはシフトに問題が起きてしまい、ちゃんと持ってないとギアが4速から抜けてしまうような状態」で、ファイナルステージ前にクルーが乗り込んで、修理に当たるものの治せなかったとか(リンク先)。そのままバイロンがステージ2を制した。

 ハムリン、ケセロウスキー、ベル、エリオット、トゥレックス、カイル、ラーソン、アルミローラ、ロス・チャステインのトップ10。ケセロウスキーをトップにリードラップカーがピットイン。カイルはまたも押し掛け。最後尾からのスタートに。バイロン、ハムリン、ベル、エリオット、トゥレックスのトップ5。当然、上位勢はステイアウトを選択。



 91LAP、バイロンとハムリンのフロントローでリスタート。92LAP、エリック・ジョーンズが中団グループの中での混乱からウォールにヒット、左フロントにダメージを。カスターもリアに損傷があり、そのままレースは進行していたものの、93LAPに4回目のコーション。

 ここで東京2020のCMが突如。ま、NBCはホスト局だからね。さて、このコーションは判断の分かれ目。フューエルウィンドウが最高で45LAP。燃費レースをして最後まで走り切れるかどうか。バイロン、ハムリンがピットイン。ベルとエリオットはステイアウト。この先、コーションが出るかどうかは微妙なところ。

 ラーソン、カートも入っている。バイロンは4タイヤ、ハムリンはフューエルオンリーをチョイス。押し掛け必至のカイルは1周遅れのピットイン。燃費を有利にするためとは言え、コーションが起きれば、勝負にならないギャンブルであるものの、もはや失うもののないカイルとしては、これしかない選択。

 97LAP、ベルとボウマンのフロントローでリスタート。ボウマンがリード、ベル、チャステイン、エリオット、ハーヴィックが追う。チャステインとベルが並走。ベルがターン3でウォールにヒット。が、ダメージを負ったのはチャステインの方で、ズルズルと後退。チャステインはピットイン。

 99LAP、ベルが思い切りスライドし、右リアをウォールにヒット。近くにいたエリオットも巻き込まれ、右フロントタイヤを破損、102LAP、ピットイン。ベルは既にピットに入っており、それぞれ手負い。エリオットはステージ2のアンダーグリーン組なので、最後までこれで走り切ることは出来るが。

 106LAP、ボウマンがハーヴィックに0.512秒差をつけ、トップをキープ。ケセロウスキーは1.304秒、ブレイニーが2.218秒、レディックは3.728秒差のトップ5。ボウマンは、ステージ2中のアンダーグリーン、ハーヴィックらは、ステージ間コーションのピット組。

 どちらももう1ストップ必要で、4回目のコーションでのピットは7位のカート、8位バイロン。107LAP、ブレイニーがフューエルオンリー。確実に走り切れるので燃費レース組以外は確実に動くタイミング。エリオットは再度のピットインで、優勝争いからは完全に脱落。カイルは1LAPショートと言う実況が入る。他の燃費組は確実にそれより厳しい筈。

 113LAP、ボウマンを追い回していた2位のハーヴィックがピットイン。フューエルオンリー。ボウマンも遅れてピットイン、こちらは2タイヤチェンジ。これでトップに繰り上がったのはケセロウスキー、2位にレディック。ただ、2人とも燃費組ではないので、実質的なトップは3位のバイロン。

 以下、カート、ハムリン、ラーソン、カイル、ウォレスらは燃費グループ。ただ、カイルは1周ピットが遅い分、<燃費の面だけ>で言うとアドバンテージがある。119LAP、レディックガピットイン。122LAP、ケセロウスキー、バイロン、カート、ハムリン、ラーソン、カイルのトップ6。

 1ピット必須のケセロウスキーはともかく、バイロンは3.474秒差。カート以下とは、10秒以上の差があり、いくら何でも飛ばし過ぎ。バイロンに「マックス・セーブ」の指示が飛ぶ。そんな無茶な!いまさら。129LAP、走り切れないと分かっていて<マックス>で走っているケセロウスキーとバイロンの差は10秒以上に開く。

 121LAP、カイルがラーソンを抜いてトップ5に。122LAP、ハムリンがカートをパスし、3位に浮上。カイルも続く。123LAP、ケセロウスキーが遂にピットイン、さすが燃費レースの達人。ここまでよく持たせた。当然、フューエルオンリー。なんちゃってフューエルセーブのバイロンをハムリンとカイルが追う。

 ケセロウスキーは7位でトラック復帰。139LAP、力尽きたバイロンがピットイン。正直勝てるレースだったのに、クルーチーフのストラテジーのちぐはぐさが敗因。バイロン、怒っていいぞ。カイルがハムリンを捉え、遂にトップに。ってか、ハムリンがピットインしたんだけども。

 カートもピットへ。カイルは7秒以上差のあるラーソンとの差をコントロールして走り切れば良い。フェイナルラップ、カイルが走り切り、今シーズン2勝目。ハーヴィックを抜いて現役最多の59勝目を挙げた。ラーソン、ケセロウスキー、ハーヴィック、ウォレス、ブレイニー、ボウマン、ライアン・プリース、レディック、ロガーノのトップ10。

 ジョー・ギブスがカイルのクルーと円陣を組むいつもの光景。そしていつものお辞儀ポーズ。23Ⅺレーシングのウォレスは初のトップ5。いや、トップ10も初めてだったんだけど。ま、燃費レースだったので、このチーム、ウォレスのパフォーマンスについてはまだ未知数。JGRと提携してるにしては、今のところ期待外れに思えるけども。

 11位トゥレックス、12位バイロン、14位ハムリン、16位アルミローラ、18位マット・ディベネデット、20位カート、21位チェイス・ブリスコー、24位カスター、26位チャステイン、27位エリオット、32位ベル・・・と言ったところ。次戦は、先日、インディカーシリーズが行われたロードアメリカ。

 インディカーでは中断を挟みながら1974年から開催。NASCARでは、エクスフィニティシリーズで2010年~開催中。カップ戦では、1956年のみ開催され、ティム・フロック(1924~1998/1952、55グランドナショナルシリーズチャンピオン、カップ戦通算39勝)が優勝。

 事実上初開催に近い扱いとなる。100勝を挙げたカイルも前日のエクスフィニティで走るんだろうなぁ。さて、レギュラーシーズンポイントでは、ハムリンが32ポイントを獲得したのに対し、ラーソンは38ポイント。6ポイント縮め、ポイント差は2ポイント。最近、ラーソンにやられっぱなしのハムリンは、意地を見せてほしいところだ。