フォーマットは変わっても、ラーソン無双。2年ぶり2勝目(NASCARオールスター戦) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 NASCARのレギュラーシーズンも一段落つき、ノーポイントレースのオールスター戦。1985年から始まり、37回目。1976年にアトランタ・モータースピードウェイで開催された以外は、去年までシャーロット・モータースピードウェイで開催されてきた。去年はブリストル・モータースピードウェイ、今年はテキサス・モータースピードウェイでの開催。

 オールスター本戦の出場資格は、オールスター戦での過去の勝者、歴代チャンピオン、去年から今年の第16戦:ソノマまでの勝者、オールスターオープンでの各ステージの勝者、ファン投票選出のドライバーが出場資格を得る。本戦出場資格を持っているドライバーは17人。

 カート・ブッシュ、ブラッド・ケセロウスキー、オースティン・ディロン、ケビン・ハーヴィック、カイル・ラーソン、ライアン・ニューマン、チェイス・エリオット、デニー・ハムリン、ライアン・ブレイニー、カイル・ブッシュ、マーティン・トゥレックス・ジュニア、クリストファー・ベル、ジョーイ・ロガーノ、ウィリアム・バイロン、マイケル・マクダゥエル、コール・カスター、アレックス・ボウマン。

 オープンには、22人がエントリー。チームペンスキーの4人目のドライバーとして5戦に出場してきたオースティン・シンドリックがオールスター戦にも出場。来シーズンは、ウッドブラザーズ・レーシングからのカップ戦出場が決まっているが、この厚遇ぶりを見ると、飛び越えてペンスキーからのカップ戦参戦もありうるという噂もあながち嘘とは思えなくなってくる。

 1年契約のケセロウスキーが、来シーズン、ラウシュのオーナー権を持ちつつ、ドライバーとしても走るという話もあるし、シンドリックの<昇格>の可能性も出てきてはいる。レースフォーマットは、オープンが1.5マイル(2.4キロ)を60周(75マイル/121キロ)を3ステージ制(20+20+10LAP)。

 本戦のオールスター戦は100周(150マイル/240キロ)を6ステージ制(15+15+15+15+30+10LAP)とこれまでにないスプリントレース。オープンは1、2ステージの勝者は勝ち抜けてレースを外れ、ファイナルステージの勝者も本戦出場することが出来る。それに加えてファン投票で1名選出。4名が出場出来る。

 過去最多勝は、ジミー・ジョンソンの4勝。デイル・アーンハート、ジェフ・ゴードンが3勝で続く。現役では、ハーヴィック(2007、18年)が唯一の2勝。2010年以降だと、カート、カール・エドワーズ、ジョンソン、ジョンソン、ジェイミー・マクマーレイ、ハムリン、ロガーノ、カイル、ハーヴィック、ラーソン、エリオットと続く。

 ノーポイントのエキシビションではあるが、100万ドルの賞金レースでNASCARの<聖地>シャーロットで開催され、コカ・コーラ600の前哨戦だったが、今は時期をずらして、テキサスでの開催。今年からオースティンがカレンダーに加わったため、テキサスはオールスター。ロード、テキサスでの開催に今後はなっていきそうだ。

 まずはオープン。タイラー・レディックとクリス・ブッシャーのフロントローでグリーンフラッグ。レディックがリード、ブッシャー、マット・ディベネデット、チェイス・ブリスコー、ダニエル・スアレスが続く。バッバ・ウォレスがターン2で単独スピン、早くも最初のコーションが出る。

 レディック、ブッシャー、ブリスコー、エリック・ジョーンズ、ディベネデットのトップ5。スアレスはピットに入り、タイヤ交換。9LAPにリスタート。レディックがリードするが、リッキーステンハウス・ジュニアとコンタクトして、ブッシャーがスピン!2度目のコーション。ブッシャーは4タイヤチェンジ。



 14LAP、レディックとブリスコーのフロントローでリスタート。今度はブリスコーと接触したジョーンズがスピン、後方にいたスアレスとコンタクトして、ウォールにクラッシュ。スアレスも足回りが壊れ、スアレス、ジョーンズともここでリタイア。21、22位に終わる。これが3回目のコーション。ブリスコーのピットイン。

 19LAP、レディックとロス・チャステインのフロントローでリスタート。コンタクトしながらトップ争いをする両者だが、20LAP、チャステインがレディックを抜き、リードチェンジ。そのままチャステインが逃げ切り、ステージ1を制し、まずは本選進出決定。

 チャステイン、レディック、コリー・ラジョイ、ディベネデット、アルミローラのトップ5。1(21)LAP、レディック、ディベネデットのフロントローでリスタート。レディックがリード。オースティン・シンドリック、ディベネデット、ブッシャー、アルミローラが追う。

 8(28)LAP、ディベネデットがシンドリックをパスし、2位に浮上。アルミローラも続く。15(35)LAP、サイドドラフトでアルミローラがディベネデットを捉え、ポジションチェンジ。レディックはアルミローラの追撃を退け、ステージ2を制した。ディベネデット、ブッシャー、シンドリックのトップ5。ステージ2はノーコーションだった。

 41LAP、アルミローラとディベネデットのフロントローでリスタート。アルミローラがリード。ディベネデット、ブッシャー、シンドリック、ウォレスが続く。10LAPのスプリントレースをアルミローラは危なげなく制し、レースウィナーに。ディベネデット、ブッシャー、ブリスコー、シンドリック、ウォレス、ジャスティン・ヘイリー、アンソニー・アルフレード、ステンハウス、ラジョイのトップ10。

 ファン投票では、ディベネデットが妥当に選ばれ、チャステイン、レディック、アルミローラ、ディベネデットの4人がオールスターに進んだ。レースリザルトでは、勝ちぬけしたレディック、チャステインが19位、20位になっているが、最後まで走り切るのが目的ではないから、仕方ない。

 さて、本番のオールスターレース。ラーソンとカイルのフロントローでグリーンフラッグ。2LAP、いきなりベルがスモークを上げてスピン。コーションが入る。ベルはピットに入り、タイヤチェンジ。2LAP、ラーソン、カイルのフロントローでリスタート。カイルがリード、ラーソン、カスター、バイロン、エリオットが追う。

 7LAP、ラーソンがカイルをインから抜き、リードチェンジ。10LAP、バイロンが続く。ステージ1はそのままラーソンが逃げ切り、バイロン、カイル、エリオット、カスターのトップ5。ステージ2は、上位12台を逆順位に。ブレイニー、ハーヴィック、ロガーノ、チャステイン、カートのトップ5に。1(16)LAP、リスタート。

 ブレイニー、ケセロウスキーのトップ争いにチャステイン、カート、エリオットが追う展開。ステージ2はノーコーションで、ブレイニーが制し、ケセロウスキー、チャステイン、カート、バイロンのトップ5。ステージ3は、1(31)LAP、21位のアルミローラとディベネデットのフロントロー。ステージ2の完全な逆順位でリスタート。
 
 ディベネデットがリード。アルミローラ、マクダゥエル、ニューマン、ボウマンが続く。7(37)LAP、ボウマンがディベネデットを捉え、リードチェンジ。ボウマンがそのまま逃げ切り、ステージ3を制した。ディベネデット、アルミローラ、マクダゥエル、ニューマンのトップ5。



 ステージ4は、上位8~12台を逆順位に。抽選の結果9。9位のバイロンがトップに。色々演出を加えるのは良いとして、やり過ぎると訳が分からなくなってくる。バイロン、ベル、ハムリン、ラーソン、ニューマンのトップ5でリスタートとなる。1(46)LAP、ステージ4開始。

 バイロンとベルのトップ争いはバイロンが制し、3(48)LAPにラーソンがベルを捉え、2位に。ステージ終盤にラーソンがかなり食い下がったものの、バイロンが結局逃げ切り、ステージ4を制した。ハムリン、ベル、エリオットが続く。スタート順位は、これまでの4ステージ累計の逆順位で決定。

 ステージ5は、30LAPとこれまでの倍。4タイヤチェンジが義務付けられ、最速のピットストップをしたクルーには、10万ドルの賞金が。これまではピットスピードが順位に全く反映されていなかったので、初めてピットストップに緊張感が出てくるという。タイヤ交換の時間だけでなく、ピット全体の時間も加算されるので、ドライバーにも責任が生じる。

 1(61)LAP、バイロン、ラーソンのフロントローでリスタート。バイロンがリードし、ラーソンが続く中、いきなりハムリンやロガーノ、トゥレックスらがピットイン。ピット競争も絡んでいるので、レース以外の要素も入ってきて、観る方は混乱。

 17(77)LAP、ヘンドリックの4台が一斉にピットイン。エリオット、バイロン、ラーソン、ボウマンの順でピットアウト。20(80)LAP、チャステインがニューマンにプッシュされてスピン、クラッシュは免れたものの、コーション発生。最後までステイアウトしていて、まだピットロードにいたケセロウスキーがエリオットを抑えてトップに浮上。

 20(80)LAP、ケセロウスキーとエリオットのフロントローでリスタート。22(82)LAP、バイロンのプッシュでエリオットとバイロンがケセロウスキーを抜き、ラーソンも続き、ケセロウスキーは4位にドロップ。そのままエリオットが逃げ切り、バイロン、ラーソン、ブレイニー、ケセロウスキーのトップ5。

 ファイナルステージは、ステージ5の順位そのままで優勝を争うので、ようやくシンプルな戦いに。ピットクルー最速は、エリオット陣営が獲得。クルーチーフのアラン・グスタフソンがインタヴューを受けているけども、給油マン含めて7人の名前がテロップに出てたから、10万ドルは彼らで山分けかなw。

 91LAP、エリオットとバイロンのフロントローでリスタート。エリオットがリードし、ラーソン、バイロンのインにブレイニーが飛び込み3ワイド。エリオットはブレイニーを牽制しつつ、ラーソンをブロック。ちょっとコンタクトした感じもしたけども、ラーソンのプッシュで2台が飛び出す。

 エリオットとラーソンがサイドドラフトの掛け合いをしてる間隙を突いて、ケセロウスキーがトップに立つ。が、ケセロウスキーのトップは一瞬で、ラーソンがすぐに抜き返し、リードチェンジ。それ以降は、ケセロウスキーを寄せ付けず、そのまま2019年に次ぐラーソンはオールスター2勝目。

 3位にエリオット、ロガーノ、ブレイニー、ボウマン、バイロン、アルミローラ、カイル、カートのトップ10。11位ベル、13位マーティン・トゥレックス・ジュニア、14位カスター、15位ハーヴィック、16位レディック、17位ディベネデット、18位チャステイン、21位ハムリンと言うところ。

 レギュラーシーズンでないとは言え、ファイナルステージでのラーソンの強さは際立っていて、これだけ入り組んだフォーマットにしても勝つのはラーソンか・・・と溜息。正直言ってブーイング承知でケセロウスキーに買って欲しかったんですけどね。お祭りですけど。次戦は、カップ戦初開催のナッシュビル。さて、どうなるか?