トップ2台の接触をすり抜け、カイルがレースを制す(NASCAR前哨戦:ブッシュクラッシュ) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 現地時間14日に開催されるデイトナ500の前に行われるブッシュクラッシュ。オールスター戦に並ぶノーポイントレース。ただ、今回はデイトナ・インターナショナルスピードウェイでの開催なのは同じだけれども、ロードコースでの初のレース。カリフォルニア州でのコロナ感染拡大で、フォンタナがなくなり、このレースは、第2戦となるデイトナ・ロードの前哨戦になる。

 例によって、ZURA SPORTSさんの記事から、出場資格を引用。①2020年のこのレースでのPP獲得者②2020年のフル参戦ドライバーの中で過去のレースの勝者③2020年のフル参戦ドライバーの中でデイトナ500勝者④2020年のフル参戦ドライバーの中で、過去のPP獲得者⑤2020年のプレーオフ進出者⑥2020年のカップリシリーズ優勝者⑦2020年のカップシリーズ、ステージ勝者(表現を若干変えてます)。

 対象者は、24人。が、そのうちジミー・ジョンソンとクリント・ボウヤーが引退。マット・ケンゼスが今年参戦しないため、21人に。抽選でPPはライアン・ブレイニー、もう一台のフロントローは、アレックス・ボウマン。リモートでスタートコマンド。

 FOXの放送席には、マイク・ジョイ、ジェフ・ゴードンに加え、ボウヤーの姿も。2人に挟まれたゴードンが一回り小柄だ。3.61マイル(5.81キロ)を35周。15LAP終了後にコーションが入る。ピットロードスピードは、45マイル、フューエルウィンドウは、20~22LAP。

 2番手のボウマンはカーナンバーが88から48に。88のメインスポンサーであったエクスフィニティとの契約が切れ、48のアリー・ファイナンシャルとの契約が残っているため、ボウマンがジョンソンのカーナンバーを引き継ぐ。違和感がなくなるまで少しかかりそう。

 グリーンフラッグ。タイラー・レディックが飛び込み、一時3ワイドになるが、デニー・ハムリンがアウトから被せるようにボウマンをパスし、2位に浮上。さらにインからブレイニーを捉え、オープニングラップでトップに立つ。ハムリンが引き離し、ブレイニー、ボウマン、レディック、ウィリアム・バイロンが激しいバトル。さらにブラッド・ケセロウスキー、マット・ディベネデットが迫ってくる。

 3LAP、ケビン・ハーヴィックがコースアウトし、グラスへ。大きくタイムロスする。グラスへ飛び込むドライバーが続き、コース上が汚れたことで初のコーション。9LAPにトップのハムリン、カイル・ブッシュ、マーティン・トゥレックス・ジュニア、カート・ブッシュ、ジョーイ・ロガーノらの姿が見える。もっと入っている筈だが確認出来なかった。

 11LAP、ステイアウトしたブレイニーとボウマンのフロントローでリスタート。その直後、トップのブレイニーがオーバースピードでコースアウト。ダメージこそなかったものの、ポジションを落とす。再びハーヴィックがグラスに突っ込む。その混乱を尻目に、レディックがボウマンを抑えてトップに立つ。ケセロウスキー、ハムリンが続く。

 12LAP、ケセロウスキーがインからレディックを捉え、ハムリンも続く。ハーヴィックが緊急ピットイン、これで今日のレースの目はなくなった。13LAP、ハムリンがケセロウスキーを抜いて、リードチェンジ。トゥレックスとJGR1-2体制に。14LAP、トゥレックスがハムリンをパスしてトップに立つ。

 15LAPにレディック、ボウマン、エリック・ジョーンズらステイアウト組がピットイン。翌周にディフェンディングチャンピオンのチェイス・エリオット、オースティン・ディロン、カート、ブレイニーらが入る。このままコーションが出なければ、フューエルウィンドウとしては走り切れる計算だ。



 そしてコンペティションコーションが入る。トゥレックス、ハムリン、ケセロウスキーらトップグループの殆どが再度ピットイン。19LAPにステイアウトしたカートと、ディロンのフロントローでリスタート。が、カートがブレイニーをなぞるようにオーバーラン。クラッシュこそなかったが、大きくポジションを落とし、最下位に。

 トゥレックスは、ピット前のシケイン不通過でペナルティを受け、後方へ。ハムリンがブレイニーを抑え、トップに返り咲く。22LAP、コール・カスターがシケイン不通過でストップ。ストップ・アンド・ゴーでスタートすると思っていたら、マシンから発火している。その前にアクシデントがあったようには思えなかったが。これが4回目のコーション。

 ここでも何台はピットイン。ライアン・ニューマン以外は確認出来なかったが。コーションラップ中にバイロンの左リアが完全にバースト。タイヤ交換時のミスらしい。バイロンは、急遽ピットイン。ハムリン、カイルのJGR1-2で、25LAPにリスタート。リスタートキングのカイルが出遅れ、イン側3位のトゥレックスが、ディロンを躱して、形は変われど、JGRの1-2。28LAP、トゥレックスが再びハムリンをパスして、トップに。背後には猛追するブレイニーの姿が。

 ブレイニーも続いて2位に。ケセロウスキーとレディックの争いのリプレイを映している間に。トゥレックスがバスストップシケインで単独クラッシュ。これが5回目のコーション。トゥレックスはここでリタイアし、最下位でレース終了。トップを走り、最下位に下げられ、トップに復帰した直後にリタイア。出入りの激しいトゥレックスでした。

 この時点でのトップ5は、ブレイニー、ハムリン、エリオット、カイル、ボウマン。多くのマシンが、このコーションでピットに入る中、エリオットはステイアウトを選択、トップで31LAPにリスタート。ジョーイ・ロガーノ、クリス・ブッシャーを抑えてトップをキープするものの、4タイヤチェンジしたブレイニーがあっという間に迫ってくる。

 32LAP、ブレイニーはロガーノを捉え、遂に2位。残るはトップのエリオットのみ。ケセロウスキーがスピン、レディックにプッシュされたブッシャーが、ボウマンにヒットするなど、ここに来てレースは荒れ模様。エリオットも逃げ切るには、ロードコースで、残り5周は長すぎたか。

 34LAP、ブレイニーは満を持して、エリオットを抜き、リードチェンジ。タイヤには明らかにブレイニーがアドバンテージはあるので、一気に引き離すと思いきや、さほど2台は離れず。ブレイニーのブレーキローターは真っ赤で、ターンへの飛び込みで挙動は不安定。ブレーキングで、エリオットが攻め立てる展開。さらに接近戦。

 最終シケインで2台は遂にコンタクト。ブレイニーはスピン、エリオットは立て直したものの、3位につけていたカイルが2台をすり抜けて、大逆転でチェッカー。ノーポイントレースとは言え、去年は、第34戦テキサスまで勝利がなく、不振に喘いだカイルとしては、幸先の良い勝利(19年の勝者が、引退したジョンソンだという事に一抹の不安を抱かないでもないがw)。

 カイルは、2012年以来、9年ぶり2度目の優勝。ブレイニーとすれば、トゥレックスとジョンソンの優勝争いで、3位を走っていて、ジョンソンの無謀な飛び込みで2代とも自滅。その間隙を突いてローバルで優勝した逆パターンを思い出すけれども、今回は、レーシングアクシデント。ポイント戦ではないので、ヨシとしましょう(良いのか?)。

 2位はエリオット、ロガーノ、レディック、バイロン、ハムリン(最多リードラップ)、ボウマン、エリック・ジョーンズ、リッキー・ステンハウス・ジュニア、ディベネデットのトップ10。ブレイニーは13位フィニッシュ。ブレイニーとエリオットはすぐに話し合いを持っていた様子も映っていたし、遺恨を引きずるようなことはないだろうと。

 さて、2021年度のNASCARがいよいよスタート。現地時間14日には、開幕戦:デイトナ500でシーズンイン。スーパーボウルでさえ、スポンサーの撤退があったりと厳しい状態は同様だけども、36戦走り切るつもりではいるので、今年も、とりあえず宜しくお願いします。