ラーソンが76戦ぶり勝利で、最初にRound Of 12突破(NASCAR第30戦:ドーバー) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 NASCAR第30戦:ドーバーは、Round Of 12初戦の「Drydene 400」。デラウエア州ドーバーのドーバーインターナショナルスピードウェイでの開催。16では、カート・ブッシュ、エリック・アルミローラ、ライアン・ニューマン、エリック・ジョーンズの4人が脱落。

 勝ち抜けた12人は、3000ポイントにリセットされ、これまでのプレーオフポイントを加算して、カイル・ブッシュが3046、マーティン・トゥレックス・ジュニアは3041、デニー・ハムリンが3030、ジョーイ・ロガーノは3029、ケビン・ハーヴィックが3028、ブラッド・ケセロウスキーとチェイス・エリオットは3024、カイル・ラーソンが3006、アレックス・ボウマンは3005、ライアン・ブレイニーが3004、ウィリアム・バイロンは3001、クリント・ボウヤーが3000ポイントになっている。

 ドーバーは開催50周年、100レース目という区切りにもあたる(1969年から開催)。過去最多勝は言うまでもなく、ジミー・ジョンソンの11勝。JGR、ヘンドリック、ペンスキーが各3人残っている。あとは、SHR2人、チップガナッシが1人。エリオットはともかく、ボウマンとバイロンが残ったのは大健闘と言って良いだろう。

 フライオーバーは、F/A-18E/F:スーパーホーネット。PPは今シーズン2回目、通算32回目でカップ戦500戦目のハムリン。フロントローはラーソン。カムリオン・トラックは、ドーバー空軍基地に所属しているアメリカ空軍曹長のチャド・ハギンズ氏。2016年1月4日、アフガニスタンのカブールで起きたテロに市民の救助に尽力し、受勲している人。

 ペースカーが出ていき、パレードラップが始まる。リアに下がる車はこのレースではない。レースアナライシスは、1マイル(1.6キロ)を120+120+160LAPの3ステージ制。400マイル。ピットレーンのスピード制限は35マイル。フューエルウィンドウは。82~84LAP。

 ロガーノが、スタート前にピットロードへ入ってゆく。ピットでストップ。クルーチーフのトッド・ゴードンが覗き込んでいる。ロガーノをチェックを受けた後、ガレージに向かう。「早めに勝てれば、すべてがうまくいく、ドーバーで苦しい位置になると、次のタラデガは、フィニッシュできる確率が50%だから、夜も眠れないよ」。

 「だから、このドーバーはすごく重要なんだ。いいフィニッシュを決めないとね。ステージポイントを含め、より多くのポイントを獲れるかが鍵になる。もちろん、勝てれば一番いいのさ」(レース前のロガーノのコメント)。ロガーノのマシンは、ガレージで作業中。「どうしてくれるんだ、ロガーノの今シーズンのチャンピオンは。連勝は、連覇は、遠のいていくのかな」。



 そんな波乱の中、グリーンフラッグ。アウト側スタートのハムリンがリード。ラーソン、さらにハーヴィックが続く。3LAP、ハーヴィックをトゥレックスがパスし、3位に。4LAP、バイロンが続き、エリック・アルミローラがハーヴィックを伺う。8LAP、エリオットがスローダウン。初のコーション。

 現地では、アクセルトラブルと言っている。フーターズカラーのエリオットがピットイン。ボンネットを開けているが・・・。エリオットもマシンをクルーが押していく。ガレージ行きは間違いない。エリオットはドーバーと非常に相性が良く、平均順位が、4.429。昨年の秋のドーバーのウィナーでもある。

 13LAP、リスタート。ハムリンがラーソンを抑える。トゥレックス、バイロン、ハーヴィックが続く。23LAP、ロガーノがトラックに戻る。このままの順位では、ロガーノは9番手。カットライン下。「まぁ、大丈夫です・・・今日はダメなんですけど、残り2戦どっちかで勝ってくれるでしょう。それが昨シーズンのチャンピオンの証ですよ」。

 37LAP、ハムリンがラーソンに0.684秒差をつけ、トップをキープ。トゥレックスは1.413秒、バイロンが2.851秒、ハーヴィックは3.939秒差のトップ5。ハムリンは、ラーソンのクロスラインからインに飛び込みを抑え、差を広げている。 ラーソン同様、勝ち運のないカイルは11位にいる。

 52LAP、トゥレックスがインからラーソンをパスして2位に。64LAP、ハムリンとトゥレックスの差は、1.280秒、ラーソンがやや離され、2.467秒。2.863秒差のバイロンを抑える守りの走り。68LAP、ラーソンはバイロンにパスされ、4位にドロップ。後ろからハーヴィックが迫る。

 76LAP、ラーソンがまずトップを切ってピットイン、ハムリン、トゥレックス、ハーヴィック、ジョーンズ、ポール・メナードにピットの表示が。78LAP、バイロン、カイルのピットが映される。アンダーグリーンのピットが始まった。アルミローラ、ピットロードのイグジッティングスピードペナルティでピットスルーペナルティ。

 87LAP、ピットサイクルは一巡し、ハムリンが依然トップ。トゥレックス、ラーソン、バイロンと続く。ラーソン以下は、かなり離されており、事実上、ハムリンとトゥレックスの一騎打ち。108LAP、ハムリンのリードは続き、そのうち99LAPをリードし、ハムリンは圧倒的。



 14位を走行しているボウヤーは、ハムリンが迫ってくるが、残り10LAP前後を何とか耐えきり、リードラップをキープ。そのままハムリンがステージ1を制し、トゥレックス、ラーソン、バイロン、ハーヴィック、ボウマン、ジョンソン、カイル、ジョーンズ、ブレイニーのトップ10。

 リードラップカーが一斉にピットイン。フリーパスは、マット・ディベネデット。ハムリン、トゥレックス、ラーソン、ハーヴィック、バイロンのように見える。表示はないが、オール4タイヤだろう。ボウマンのピットでジャッキミス。6位でピットインしたが、8位まで順位を下げている。

 8(128)LAP、アウト側スタートのハムリンが蹴り出し良くリードを奪う。トゥレックスが続くが、ハーヴィックがパスし、4位にラーソン、バイロン、ジョンソンが続く。カイルは現在15位。ステージ間コーションでペナルティを食ってしまい、リードラップ最後尾に。過去ドーバーでは3勝しているが、今回のドーバーでは勝機は薄そうだ。

 1969年の初回のレースのウィナーはリチャード・ペティ、コンクリートサーフェスとなった1995年6月のレースでは息子のカイル・ペティが優勝。2001年9月23日、同時多発テロ直後の勝利は、デイル・アーンハート・ジュニア、2017年6月のレースでは、ジョンソンが史上初の11勝目(ジョンソン、直近最後の勝利)。

 35(155)LAP、トップのハムリンとハーヴィックの差は、0.61秒。トラフィックでは、かなり差は縮まっている。そのハーヴィックにラーソンが迫る。37(157)LAP、ジョンソンがチームメイトのバイロンをパスして、4位に浮上。ラーソンに仕掛ける構えを見せる。

 そのジョンソンと、メインスポンサーのアリーファイナンシャルの契約が2023年まで延長となったとのニュースが入る。59(179)LAP、ロガーノは36位を走り続けているが、エリオットは未だに復帰出来ず、最下位にいる(38位)。64(184)LAP、トゥレックスがピットイン。またアンダーグリーンでのピットサイクルが始まるか?

 同LAP、ハーヴィックが。翌週にはハムリンが入ってくる。ラーソン、ジョンソン、バイロン、ジョーンズ、カイル、カート、ブレイニーにピットの表示が出る。5位走行中のバイロンにイグジッティングのピットロードペナルティ。クルーチーフのチャド・カナウスが首を振り、苦笑い。



 リーダーはハムリン、トゥレックスが64ポイント、ハーヴィックは46、カイルが43、ブレイニー、ケセロウスキーは+24、ボウマン+14、ブレイニー+7、ロガーノー7、バイロンー8、ボウヤーー9、エリオットー12。ラップダウンとなったバイロンは、一気にカットライン下へ。

 「1回マーブルを拾っちゃうと、ちゃんとしたタイヤのグリップが戻るまでに2~3周かかっちゃうんですよ」と石見さんは言う。さっきも、レースで走り続ければ、ラバーが乗って路面が黒くなるが、コーションラップになると、スロー走行したマシンが拾っていってしまい、ラバーが無くなるって解説があったが、マーブルに乗ると、A4用紙くらいの設置面積がメモ帳くらいになってしまうという例えを出していた。空恐ろしい世界だ。

 89(209)LAP、ラップダウン車に手こずるハムリンにトゥレックスが急接近。その差は0.19秒差に。102(222)LAP、ラーソンがハーヴィックをアウトから一気にパス、3位に浮上。106(226)LAP、ハムリンがトゥレックスに0.518秒差をつけ、依然トップ。ラーソンは1.414秒、ハーヴィックが2.263秒、ジョンソンは6.860秒差のトップ5。

 109(229)LAP、トゥレックスがハムリンをアウトから捉え、リードチェンジ。ハムリンはラップダウン車のロガーノに詰まり、トップスピードに戻すまでにトゥレックスに一気に詰められ、パスされた様子がリプレイに移る。112(232)LAP、ラーソンがハムリンも捉え、2位に浮上。トゥレックスも視野に。

 が、トゥレックスはラーソンに1.602秒のセーフィティリードを築き上げ、ファイナルラップへ。そのままトゥレックスがステージ2を制し、ラーソン、ハムリン、ハーヴィック、ジョンソン、ボウマン、ジョーンズ、ブレイニー、ケセロウスキー、ボウヤーのトップ10。

 ステージ2は、ノーコーションが終わり、リードラップカーが一斉にピットイン。ラーソン+1、ハムリン+1、ハーヴイック+1、ジョーンズ+3、ボウマン+1のトップ5。トップのトゥレックスは、5ポジションダウンの6位リスタート。「インパクトレンチのスイッチを逆回転してましたよね。気が付いて直してましたけど、ホント、凡ミス中の凡ミス・・・痛いどころじゃないですよ」。プレーオフコンテンダーにトラブルが続々。



 249LAPにリスタート。アウト側のラーソンがリード。ハムリン、ジョーンズ、トゥレックスが続く。251LAP、ハーヴィックがトゥレックスを捉え、4位に。275LAP、ラーソンがハムリンに3.547秒差をつけてトップをキープ。ジョンソンは4.475秒、ハーヴィックが4.780秒、トゥレックスは5.277秒差のトップ5。

 278LAP、ケセロウスキーがマット・ディベネデットにパスされ、トップ10から陥落。ケセロウスキーはコーションラップでのウェービングでヒットしてしまい、ダメージを負っているようだ。8位から、ジョンソン、カイルにパスされて順位を下げている。280LAP、アウトからトゥレックスがハーヴィックをパス、4位を奪還。

 285LAP、トゥレックスはジョーンズもパスして、3位に巻き返す。ジョーンズの後ろには、ハーヴィックが迫る。286LAP、ボウマンがハーヴィックを抜き、5位に浮上。ジョーンズに前を阻まれたこともあるが、ハーヴィックはタイヤを痛めたようだ。

 296LAP、ハーヴィックは現在5位。ジョーンズがボウマンとハーヴィックにパスされて、6位までドロップしている。一方、ラーソンとハムリンの差は、4.92秒差とさらに広がっている。カイルはディベネデットに捉えられ、10位とフラストレーションの溜まる走り。 

 298LAP、ブレイニーがアンスケジュールのピットイン。<ノーブレーキ>と現地リポーター。フューエルだけは入れ、ボンネットを開け、ガレージに向かう。ペンスキーはまさに厄日になってしまっている。307LAP、トゥレックスがハムリンをアウトからパスし、2番手に。が、ラーソンとの差は、5。39秒もある。

 実況で318LAPと言っている。ボウヤーのピット作業が映され、その前にはカートの姿も。これで次々とアンダーグリーンでマシンが入ってくるだろう。321LAP、ケセロウスキーに次いでハムリン、更にトゥレックス、ハーヴィックの姿も。322LAP、ラーソン、ボウマン、ディベネデット、カイル、ジョーンズらにピットのマークが。

 ジョーンズにエンタリングのスピードオーバー。3番手を走っていたのに、ラップダウン。これは勿体ない。328LAP、トゥレックス+63ポイント、ハムリン+50、カイル+48、ハーヴィック+41、ラーソン+28、ケセロウスキー+22、ボウマン+16、ロガーノ+2、バイロンー2、ボウヤー、エリオットー7、ブレイニーー22。



 ロガーノはカットライン上まで這い上がってきたのは、さすがの粘りだが、まだまだ分からない。ポジションではラーソンの方が上だが、積み上げたプレーオフポイントの差があり、まだポール・メナードがステイアウトしているので、アンダーグリーンはまだ終わらない。

 329LAP、メナードがピットインし、ラーソンがトップ。トゥレックス、リッキー・ステンハウス・ジュニア、ハムリン、ボウマンのトップ5。ラーソンのリードは6.656秒。カイルはいつも間にか6位までポジションアップ。とにかくコーションが出ない。ラーソンの快走は続く。

 351LAP、ハムリンはボウマンにパスされ、3位を明け渡す。後ろにはハーヴィックが迫っている。アジャストはしたものの、十分な効果は得られなかったか。363LAP、10位のボウヤーをラーソンがラップダウンに。これで、リードラップは9台となる。

 365LAP、ラーソンとトゥレックスの差は、1.81秒。ラップダウン車が多い分、ラーソンは手こずっているのか、タイヤのライフが厳しいのか、トゥレックスが攻めているのか?ブレイニーのガレージの様子が映る。かなりの大作業のようだ。レースへの復帰は難しそうだ。

 ラーソンは、トゥレックスに4.506秒差をつけ、再び差を広げて独走態勢。ボウマンが9.023秒、ハーヴィックは9.356秒、ハムリンが13.011秒のトップ5。391LAP、390LAP、タイヤトラブルを抱えたランドン・カッシルがスローダウンするも、パーツなどが飛び散ることはなく、ノーコーション。

 ラーソンは75戦未勝利。2位が9回、3位が7回あったと実況で。一番惜しかったのは、昨年の17戦、カイルとファイナルラップにもつれ込んだシカゴランドだろう。さて、ファイナルラップ、トゥレックスが1.385秒差まで詰めてきたが、トラブルさえ起きなければ、逃げ切れる。

 そのままラーソン逃げ切った!ポイントレース76戦ぶり、通算6勝目。トゥレックス、ボウマン、ハーヴィック、ハムリン、カイル、ディベネデット、ジョンソン、カート、ボウヤーのトップ10。チップ・ガナッシ最後の砦、ラーソン。Round Of 8一番乗りを果たす。

 ステアリングを外してバーンアウト。マシンから出てきて両手を突き上げ、大歓声が飛ぶ。チェッカーフラッグを受け取り、インタヴュー。「(2017年9月のリッチモンド以来の優勝です。クルーチーフのチャド・ジョンストンも最高の車を仕上げました。チームにとって大きな優勝になりましたね)」。



 「大きいね。コンテンダーはみんな次戦のタラデガを心配している。でも、自分は心配しなくていいんだ。よかったよ。前回のタラデガはアクシデントに巻き込まれたんだ。次回もそうなるかもしれないが、大丈夫だね。素晴らしい一日になったよ。車は本当によかった。ステージ1を終えて、ドライビングスタイルを変えたら、車もよくなり、ロングランでも有利にたてた」。

 「インラインも取れて、ここ最近のいい走りができるようになったんだ。プラクティスでもよかったし、レースでもよくて勝てた。見に来てくれたファンには感謝しきれないよ。涼しくなってくれたのも、自分達にはよかった。ここでは何度も、惜しい走りをしていたので、どうしてもカップシリーズで勝ちたかったんだ」。

 「トロフィーのゴールデンモンスターをもらえるなんてうれしいね」「(キャリア最高の優勝とも言えるのでは?)」「オールスターレースのミリオンダラーもよかったけど、今回はプレーオフでの初優勝なので特別だよ。プレーオフ2勝目もあげたいね。次のラウンドであがられれば、最高さ」。

 「どこへ行っても惜しいレースが続いていたけど、今はチームもピットクルーも自分もよりいい状態なんだ。優勝目指して頑張るよ」。トップ10以下は、11位ケセロウスキー、13位バイロン、14位ダニエル・スアレス、15位ジョーンズ、17位アルミローラ、34位ロガーノ、35位ブレイニー、38位エリオット。

 ラーソンのビクトリーレーン。さっそくインタヴュー。「(ラウンド オブ 8のマーティンズビルが待っています。次ラウンド進出を決めた感想は?)」「マーティンズビルの前でも後でも、もっと勝てればいいけどね。マーティンズビルが次ラウンド最初のレースなんて参ったね」。

 「でも、今日勝てたのは、本当によかったよ。タラデガの心配をしなくていいからね。タラデガは好きじゃないよ。今日のような走りができれば7いいけどね。今日はレース後半を圧倒できたし、ピットクルーも素晴らしい仕事で、自分をリーダーに押し上げてくれた。あそこからレースをコントロールできたのさ」。

 「だから、チームのみんなには脱帽だよ。久しぶりにポイントレースで優勝できた。今年のオールスターレースでは勝てたけど、ポイントレースでも勝ちたかったんだ。このラウンドの残り2戦、リラックスするつもりはないが、タラデガの心配はしなくていい。優勝はもちろん、ステージポイントなどできる限りのポイントを狙っていくよ」。

 プレーオフリーダーボードは、8位バイロンと9位ロガーノが同ポイント。ボウヤーがー4、エリオットー7、ブレイニーがー22ポイントで厳しいポジションに立たされている。ラーソンが2年ぶりのポイントレースでの優勝でRound Of 8位番乗り。次戦のタラデガでは、ブレイニーがライアン・ニューマンを僅差で下し、勝ち抜けた。

 これで2019年度の全レースをようやく完走。これからのこのブログの方向性については近く書きます。それでは、また。