最終戦:ホームステッドまで観戦記を書き終えたので、遅れすぎて飛ばした第21戦:ポコノと、録画し忘れた第30戦:ドーバーの観戦記を書いていきたい。ポコノはペンシルバニア州ロングポンドで開催される「Gander RV 400」。ポコノは、年2回開催されるカップ戦のレースの中で、最も開催間隔が短く、第14戦の「Pocono 400」は、6月2日。「Gander RV 400」は7月28日と2ヶ月も離れていない。
来年はオリンピックとスケジュールが被らないために、ポコノは、6月27日、28日の2連戦に。第22戦のロードンと第23戦のブルックリンの間が丸2週間空く。ホームステッドの時にも書いたが、NASCARを放送するNBCが、オリンピックの放映権を持っているかららしく、バッティングを避けたようだ。
14戦のポコノでカイル・ブッシュが4勝目を挙げて以来、ジョーイ・ロガーノ(ブルックリン)、マーティン・トゥレックス・ジュニア(ソノマ)、アレックス・ボウマン(シカゴランド)、ジャスティン・ヘイリー(デイトナ)、カート・ブッシュ(ケンタッキー)、ケビン・ハーヴィック(ロードン)と7戦連続でウィナーが違う混戦状態。
さらに6戦連続でチームが違い、4戦連続で今シーズン初勝利。レギュラーシーズンチャンピオンは、ロガーノとカイルが3ポイント差で争う。チャンピオンになれば、多くのプレーオフポイントがボーナスで貰える。今にして思えば、ロガーノがチャンピオンになっていれば、Round Of 8で陥落することはなかったかもしれない。
プレーオフスタンディングは、4勝のカイル、トゥレックス、3勝のケセロウスキー、2勝のロガーノ、デニー・ハムリンが続き、ハーヴィック、チェイス・エリオット、カート、ボウマンの9人がプレーオフ入りを決め、ポイント枠は現在7人(エクスフィニティ・シリーズ参戦ドライバーのヘイリーは除く)。
去年、優勝しているエリック・アルミローラ、ライアン・ブレイニー、、クリント・ボウヤーはまだ未勝利で、2年近く未勝利が続いているカイル・ラーソンもポイント圏内でプレーオフ入りをを争っている。ジミー・ジョンソンは、ポイント圏外の17位にいる。
HREは、第14戦:ポコノで予選でレコードタイムで、オースティン・ヒルがPPスタートしたものの、クラッチトラブルでリタイア、30位に終わる。ランキングも8位に落ちている。
プレレースセレモニーでのフライオーバーは、F16C、フェイティングファルコン。スタートコマンドは、レーススポンサーのガンダーーRV代表のブライアン・クイーンが務める。PPは、今シーズン4回目のハーヴィック、もう1台のフロントローはロガーノ。ジョンソンとウィリアム・バイロン、ライアン・ブレイニー、クリス・ブッシャー、オースティン・ディロン、マイケル・マクダゥエル、コリー・ラジョイ、ロス・チャステイン、リード・ソレンソンの9台レース前の車検に引っかかり、予選タイムを取り消し、エリオットとラーソンがバックアップカーに乗り換え、バッバ・ウォレスはエンジン交換。いずれもリアに下がっている。
レースアナライシスは2.5マイルを160LAPの3ステージ制(50+50+60LAP)を走る400マイルレース。フューエルウィンドウは、38~40LAP。「一般的にここ、オーバルでも、ロードコースでもないよーって言われるんで、3つのストレートがカーブでつながってるみたいな・・・特殊な三角形トライアングルコースですねぇ。
グリーンフラッグ。アウトスタートのハーヴィックがロガーノを抑える。そしていつものように7ワイドくらいにマシンは広がる。その後ろはJGR3台でカイル、ハムリン、エリック・ジョーンズが3ワイドのバトルを展開。5LAP、ケセロウスキーがターン③のフェンスに当たってると、現地のジェフ・バートンが接触。ピットイン。
ケセロウスキーは、若干のリペアと2タイヤチェンジ。15LAP、ボウマンが、ピットイン、2タイヤチェンジ。ラップダウンにならないための選択だと桃田さんは解説。19LAP、リア(29位)から上がってきたラーソンが、アウトで加速し、インに切り込み、マット・ディベネデットをパスし、11位に。
22LAP、カイルがピットイン、2タイヤチェンジ。トップは依然、ハーヴィックでハムリンに2.232秒差。そこにハムリンが5.225秒差で続く。同時にジョーンズも入っている。見えなかったが、2タイヤだろう。23LAP、トゥレックス、ボウヤー、24LAP、ロガーノがピットイン。ハーヴィックは依然として走り続ける。
32LAP、ハーヴィックはハムリンに2.44秒差をつけ、依然、トップ。ノーコーションであれば、2タイヤ勢が厳しくなってくるか。33LAP、8位を走っているジョンソンだが、過去3勝しているものの、最後の2013年6月であるとの実況が入る。まだステイアウトは10台いる。11位はピット組最上位のカイル。直近は2連勝中。
ポコノの最多勝はジェフ・ゴードンで6勝、最多リードラップ1040、最多トップ5/20は、マーク・マーティンと並ぶ。40LAP、ブッシュビールのジェネレーションXのスペシャルカラーで走っていたハーヴィック、2位のハムリンがピットイン。さらにマット・ディベネデット、ライアン・ニューマン、ポール・メナード、ライアン・ブレイニーらステイアウト勢がピットイン。
ハーヴィック、ハムリンは4タイヤチェンジ。残り周回数を考えれば、ステージ間コーションでピットに入る可能性は低い。ラップ数を重ねた上、4タイヤでは、ハーヴィックが5位、ハムリンは8位でピットに戻っている。41LAPにジョンソン、バイロンがピットインし、2台とも繰り上がる。
カイルがロガーノに5.095秒差をつけ、大きくリード。ハーヴィックは9.007秒、トゥレックスが9.776秒、ラーソンは10.812秒、ハムリンが11.033秒差のトップ6。42LAP、ハムリンがラーソンをインからパスし、5位に浮上。同LAP、ケセロウスキーが2タイヤチェンジで2回目のピットイン。
45LAP、ハムリンがインに飛び込み、4位へと順位を上げる。残り2LAPの59LAP、ハーヴィックがロガーノに迫る。「長め長めの走りやっちゃったハーヴィックとしては、せめて2位が欲しいね。何とか、何とかロガーノは食いたいなぁ・・・」。4.3秒以上の差をつけて、カイルがステージ1制覇。今シーズン8回目。
ロガーノは、ハーヴィックを抑え、ハムリン、トゥレックス、ラーソン、エリック・ジョーンズ、エリック・アルミローラ、カート、ボウヤーのトップ10。ステイアウト勢がいる中、カイルらリードラップカーがピットイン。ヘムリック+8、カイルー1、ロガーノー1、トゥレックスー1、ディベネデット+8のトップ5。ヘムリック、ディベネデットは2タイヤ。
2度ピットに入ったケセロウスキーは2タイヤで9ポジション上げて、7位にポジションアップしている。ステイアウトは8台、ハーヴィック、ハムリン、リッキー・ステンハウス・ジュニア、ニューマンらの姿が見える。40LAP前後に入った4タイヤ組がステイアウト勢になっている。
5(55)LAPにリスタート。アウト側スタートのハーヴィックがトップ、ニューマン、ハムリン、メナードが続く。56LAP、カイルがステンハウスをパスして5位に再浮上。9(59)LAP、ハムリンがニューマンイをインからパスして2位に。カイルも続いてアウトからニューマンをパスして3位。
ステージ間コーションで4タイヤチェンジをしたカイルがハーヴィック、ハムリンを追う。コンディションではカイルが一番良い。16(66)LAP、ハーヴィックがカイルに1.76秒差をつけ、トップをキープ、ハムリンは2.94秒差で3位に下がっている。カイルがハーヴィックとの差をじわじわ詰めてゆく。
23(73)LAP、カイルが一気に差を詰め、アウトからハーヴィックをパス。リードチェンジ。クルーチーフに言われ、ハーヴィックが譲ったんだと桃田さんは言う。27(77)LAP、カイルがハーヴィックに0.925秒差をつけ、トップをキープ、ハムリンは2.170秒、ラーソンが3.575秒、トゥレックスは6.751秒差のトップ5。
29(79)LAP、ハーヴィックがピットイン。リアも触れていたし、コンサバに4タイヤチェンジ。34(84)LAP、ターン③でエリオットがハードクラッシュ!これが2度目のコーション。エリオットはピットインせず、そのままガレージへ。エリオットはそのままリタイア、38位に終わる。
リードラップカーが一斉にピットイン。ケセロウスキー+6、ヘムリック+7、ボウヤー+9、バッバ・ウォレス+14、ロガーノー2のトップ5。ロガーノ以外は2タイヤチェンジ。トゥレックスはポジションを7つ落とし、7位に。カイル、ハーヴィック、ハムリン、ジョンソンら6台がステイアウト。
ステイアウトも、これまでのピット組とステージ2のスタート時から走り続けているドライバー、ピット組は4タイヤ、2タイヤ組に分かれ、混沌としてきた。素人考えでは、ステージ半ばを超えていたのだからカイル、ハムリンらは、4タイヤチェンジすれば良かったんじゃないかと思うが。
38(88)LAP、リスタート。アウト側スタートのカイルがリード。ハーヴィック、ハムリン、ジョンソンとリスタート時の順位と変わらない。現地実況では、レーダー。雨雲の動きを気にして、各チーム、ドライバーが動いていると桃田さんは紹介。映像でもウェザーレーダーが映し出される。目立った雲はないが、その周辺に大きいものがあるのかもしれない。
42(92)LAP、雨で3回目のコーションが出る。リタイアしたエリオットのインタヴュー。「(右フロントタイヤのバーストと言っていましたか、予兆はあったのでしょうか?)」「あったとは思わないね。突然パンときたのさ。何か負荷がかかっていたんだろう。不運だよ」。
ここ1ケ月以上厳しい週末が続いているが、乗り越えていけるはずさ。まだ夏は始まったばかりで多くのレースが残っている。子ここから学んでいかないと。昨日のクラッシュから一転し、今日はいい一日になりかけていたんだけどね。10位くらいまで順位を上げていたのにクラッシュしてしまった」。
「でもチームは今日にかけて、しっかりアジャストをしてくれたんだ。次頑張るよ」「(ハードヒットでしたが、大丈夫ですか)」「わかっている限りでは大丈夫さ」。エリオットはキャリア初の最下位。後方のマシンの何台かがピットインするが、上位勢はステイアウト。
46(96)LAP、カイルとハーヴィックのフロントローでリスタート。カイルの後ろアウト側にいたジョンソンがカイルに続く。ロガーノがインに飛び込み4位に上がり、その後ろにはトゥレックス。48(98)LAP、ダニエル・スアレスがブレイニーとコンタクト。スアレスのマシンから白煙が上がり、ブレイニーも順位を下げてゆく。
49(99)LAP、ブレイニーがスピン、4回目のコーション。残り周回2周直前にカイルはピットイン。フューエルセーブしてここまで引っ張ってきたのか。ピットクローズになる直前で救われた感はあるが。スアレス、ブレイニーともピットイン。そのままコーションチェッカー。ジョンソンが今シーズン初、2017年第17戦ソノマのステージ2以来、2年ぶりのステージウィン。
ハーヴィック、ロガーノ、トゥレックス、ハムリン、オースティン・ディロン、エリック・ジョーンズ、ケセロウスキー、ボウマン、ラーソンのトップ10。コーションが多発したステージ2。ハムリンのピットが映っていなかったが、走り切ったのだろうか。リードラップカーがピットイン。
104LAP、カイルを含め15台がステイアウト。カイルは15位スタート、ハーヴィックとロガーノのフロントローでリスタート。サイドドラフトでハムリンがハーヴィックをパスしてトップに立ち、ロガーノも続く。ハムリンは開幕戦:デイトナ500と第7戦:テキサスで2勝して以来、勝利がない。
ハムリンは現役最多の4勝。が、最後の勝利は2010年の6月なので9年勝利がない(初優勝は2006年6月の「Pocono 500」。114LAP、ライアン・プリースがスピン、クラッシュし、5回目のコーション。タイヤバーストが先だったようだ。ハムリンをトップにリードラップカーが一斉にピットイン。
ジョーンズ+3、ハムリンー1、トゥレックス+2、スアレス+19、バイロン+5、ケセロウスキー+5のトップ6。スアレスはストラテジーなのか、ピットに入れなかったのか。7位のカートもフューエルオンリー。ステイアウトはカイル1台。フロントローのもう1台は、チームメイトのジョーンズ(2タイヤ)だ。
119LAPにリスタート。アウトスタートのカイルがリードし、ジョーンズ、トゥレックス、ケセロウスキー、ハムリンが続く。カイルは、残り1ストップとは言われているものの、唯一のステイアウトに不安げ。123LAP、ジョンソンとのコンタクトで白煙を上げているデヴィッド・レーガン、右フロントから白煙を上げている。デブリをばら撒いているが、のコーション。
ピット組でも、2LAPショート。カイルは当然持たない。131LAP、カイルがジョーンズに2.099秒差で依然トップ、トゥレックスは3.694秒、ハムリンが4.010秒、ケセロウスキーは7.498秒差のトップ5。カイルがピットインし、2タイヤチェンジ。
137LAPの時点でカイルは26位にドロップ。燃費の心配はないから、追い上げていくのみ。ジョーンズ、トゥレックス、ハムリンのJGR1-2-3。だが、現状でも2ラップショート。皆、フューエルセーブで四苦八苦。142LAP、アウトからハムリンがトゥレックスをパスして、2位に。
さらにジョーンズもハムリンがパスし、リードチェンジ。146LAP、トゥレックスがジョーンズをパスして2位に浮上。147LAP、ハーヴィックもジョーンズを捉え、3位となる。ハーヴィックはチームからゴーサインが出たようだ。この辺は、キャリアの差のだろうか。
152LAP、ハムリンとトゥレックスの差は、1.04秒。153LAP、ジョシュ・ブリッキーがストップしている。これが6回目のコーション。リプレイを観ると、スローダウンしているからガス欠だろう。リードラップ後方のボウマン、カート、ロガーノ他何台かがピットイン。いずれもフューエル+2タイヤだ。
もう燃費の問題はないとチームから無線が飛ぶ。ハムリン、トゥレックスのフロントロー。ハーヴィック、ジョーンズが2列目に。157LAP、リスタート。アウト側のハムリンがリード。ジョーンズが2位、トゥレックス、ハーヴィックが続く。後方でカートが、ステンハウスとコンタクト。タイヤがダメになったか。反動で、マクダゥエルを巻き込む(真横のTボーン)。
これが7回目のコーション。燃費でおとなしかったレースが一転、終盤に荒れてきた。NASCARオーバータイムに。ボウヤーがピットイン、4タイヤ+フューエル。ハムリン陣営にインタヴュー。「(ハムリンのクルーチーフ、クリス・ゲイブハートです。オーバータイムとなっても燃料は大丈夫でしょうか?)」。
「心配する必要はないさ。すでにその話はしてあるけど、燃料は2周分ほどの余裕がある。もちろん。この後どうなるかわからないが、放送局としては、その方が面白いだろう」「(ドラマティックなレースを楽しませてもらっていますよ。車はよさそうですね)1日通して車はいいし、しっかり走れている。ポコノでは、いつも燃料がキーになる。今後のことは誰にもわからないが、楽しみだよ」。
ハムリンは前戦ロードンでハーヴィックとコンタクトしながら2位。「2位は悔しいね」と一言。次はジョーンズ陣営だ。「(ジョーンズのクルーチーフ、クリス・ゲイルです。燃料面では厳しい状況にいますが、チームメイトとフロントローからのリスタートです)」「後ろからのプッシュ次第だね。トゥレックスjr.からのプッシュを期待している」。
「燃料はギリギリだが、次にコーションが出れば、多くの車がスプラッシュを選択するだろう。問題ないさ」。残り2周のリスタート。アウト側のハムリンがリード。その後ろのラーソンが続こうとするが、ジョーンズ盛り返した。トゥレックスが続き、再びJGRの1-2-3。
ハムリンが差を広げ、ファイナルラップ。ハムリンが逃げ切った。今シーズン3勝目。通算34勝目を飾った。シーズン3勝は、2016年以来、3年ぶり。ハムリンのクルーが抱き合って喜ぶ。そしてクルーとジョー・ギブスが円陣を組むいつもの光景。JGRは5戦ぶりの勝利、今シーズンは11勝目。依然として半分以上のレースで勝利を収めている。
2位以下は、ジョーンズ、トゥレックス、バイロン、ラーソン、ハーヴィック、ヘムリック、ケセロウスキー、カイル、ブレイニーのトップ10。JGRの1-2-3となった。バーンアウトを何度も決め、クルーに勝利をアピール。その場でインタヴュー。「(バーンアウトまで燃料は持ちましたね。オーバータイムのリスタート、燃料は気になりませんでしたか?)」。
「すごく心配だったさ。チームが素晴らしい仕事をして、いい車を仕上げてくれた。ジョーンズとトゥレックスjr.に先行されたけど、PJ1を使ってパスすることができた。シーズン通して頑張ってくれているチームには感謝している」「”チャンピオン争いのレーダーの中に入っていない”と以前言っていましたが、今は浮上してきましたね」。
今は明らかに絶好調さ。このままベストを尽くしていくとしか言えないね」「(ポコノのファンにとってあなたの優勝は久しぶりです)」「これでポコノ5勝目さ」と語り、ハムリンは大きく手を上げる。大歓声。10位以下は、11位ボウヤー、12位アルミローラ、13位7ロガーノ、15位ジョンソン、20位ボウマン、24位ダニエル・スアレス、27位カート、38位エリオットとなっている。
続いて2位のジョーンズのインタヴュー。「(一時はリーダーを走ったものの、2位のジョーンズです。燃料セーブとリーダーバトルの両立は大変だったのでは?)」「まさに挑戦だよ。今まで燃料セーブに集中すれば、いい状況はほとんどだったからね。自分達が勝つにはグリーンフラッグランが条件だった。燃料は本当にギリギリだったけどね」。
「みんな燃料セーブを諦めたいたようなので、ノートラブルでいて欲しかったよ。レース後半はリスタートに問題があったけど、2度ほどチャンスだったリスタートはあった。ケンタッキーから、3位3位2位と続いている。悔しいね。ポイントを獲得できているのはうれしいが勝ちたいんだ。惜しい結果は余計に辛いよ」。
「(好調の理由は何でしょうか?)」「すべてが少しづつ良くなっている。今日も序盤は公法に下がり、どうなるかと思ったが、レース後半から良くなっていった。終盤も何が起きるかわからなかったけど、何度かいいリスタートがきれたのは、明るい材料さ。トゥレックスjr.からいいプッシュがあったのに仕掛けきれなかった」。
「結果はうれしいが、勝ち切らないと。一度勝てれば、すぐに2勝目、3勝目がくるさ」。そして3位のトゥレックス。「(3位のトゥレックスjr.です。燃料の状況はどうだったのでしょうか?グリーンフラッグランが続いていたら、ジョーンズを捕らえていたでしょうね)」。
「それはわからないよ。燃料の残りも何とも言えないね。全体としては、いい一日だったが、一番速い車ではなかった。カイル・ブッシュとハムリンが強かったし、ジョーンズもよかったね。優勝を狙える位置にいたが、ハムリンに周回遅れを利用してパスされたのが痛かった」。
「もっと彼の前を走れたんだ。ジョーンズが明らかに燃料セーブをしている時に、パスしきれなかったのが間違いだった。ハムリンにパスされて、コーションが発生し、インサイドからのリスタートになったが、圧倒的に不利で何もできなかった。最後2度のリスタートはインサイドからだっただけに、3位で終えられたのは幸運だったよ」。
「(リスタートや作戦、それに燃料など、厳しいレースだったわけですね)」「もちろん、ピットコールを含め、全てがうまくいき、前の車をパスするだけなら、思ったような車ではなくても楽だろう。でも、でも、車はすごくよかったので厳しくはなかったよ。ショップのみんなを含め、チームやスポンサー、TRDには感謝している。次も頑張るよ」。
ビクトリーレーンのハムリン。両手を突き上げる。再びインタヴュー。「(ポコノで5勝目おめでとうございます。プレーオフに向けて狙い通りのモーメンタムでしょうか?)」「常に勝てるかどうかだけさ。もちろん、モーメンタムはあった方がいいが、狙っているのは常に優勝なんだ」。
「先週の2位に続き、今週は優勝できた。チームを誇りに思う。先週は悔しい思いをしただけに、より強い車で優勝できたのはうれしいね。トゥレックスjr.やジョーンズに先行されても逆転できた。チーム、スポンサー、トヨタなど、すべてのパートナーに感謝している」。
「ガールフレンドのジョーダンと娘のテイラーやモーリーは、今日はテレビで観てくれているんだ(手を振る)今ここでみんなで祝福できたらよかったんだけどね」「(ジョーンズとトゥレックスjr.の後ろにいた時は、燃料とアタックのバランスをどうとっていたのでしょうか?)」。
「両方気にしていたよ。燃料セーブしながら攻めていたんだ。彼らに近づき、パスできると感じてからは、燃料セーブを中心に走っていた。ジョーンズにピットレーンで逆転されたけど、燃料を十分に入れるために時間がかかったんだ。ジョーンズは十分な燃料を入れてなかったと思う。彼の燃料が少し足りないのはわかっていた」。
「だからコーションが出なければ、トゥレックスjr.との争いになると思っていた。ターン③のアウトからうまくパスできたね。PJ1を利用してくれたポコノに感謝している。もう少しインまで塗布されていれば良かったけど、それでも無いより、1周1秒近く速く走れたよ」。
ハムリンの勝利でコンテンダーの優勝は9人と変わらず。カットラインでは、ニューマンとジョンソンが12ポイント差。「カイル・ブッシュの王様レースがあった時に、王様だけに思い切った作戦が結果的に裏目に出て、最後はアグレッシブさですよね。自分の気持ちに対してアグレッシブさで、自分に勝った、自分自身に勝ったハムリンの久しぶりの勝利。おめでとう、ハムリン!」と桃田さんは締めくくった。