セナ・プロ時代の始まり。セナの不運、巧者プロストが開幕戦を制す(1988年、ブラジルGP) | 日日不穏日記・アメブロ版

日日不穏日記・アメブロ版

gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 セナ・プロ時代のF1ブログと言いつつ、その初年度となった1988年に関しては、マクラーレンの全勝を阻止したイタリアGPとマンセルが活躍したイギリスGP以外には触れてこなかった。これから、折に触れて1988年シーズンを振り返ってみたいと思う。

 88年シーズンは、チーム、エンジン、ドライバーの組み合わせに大きな変動があった。86、87年と最強の名をほしいままにしたウィリアムズがホンダエンジンを失い、ジャッドにスイッチ。ホンダは、引き続きロータスと新たにマクラーレンにエンジンを供給。

 ロータスからセナがマクラーレンへ、ウィリアムズから、ピケがロータスへ。トップチームでドライバーの交代がなかったのは、フェラーリくらいで、勢力図が大きく変わる中、開幕戦を迎える。



 84年からマクラーレンで揺るぎない地位を築いてきたプロストにとって、ホンダと共に移籍してきた形になるセナの存在は、自分を脅かすものとは考えてはいなかったように思える。表面的には、良好な関係に見えた両者だが、シーズンが進んでいくにしたがって、タイトル争いが激化の一途。次第に緊張感が走るようになっていく。

 さて、このブラジルGPでは、PPのセナのギア・リンケージが壊れ、フォーメーションラップ後、セナは手を振り、スタートできないことをアピール。レースは再スタート。セナは、スペアカーに乗り換え、ピットからスタート。



 結果的には、グリーンライトが灯ってからのマシン交換はレギュレーション違反との裁定から、セナは31周で失格となる。

 一時は、プロストに次ぐ2位まで上がり、ピットストップでエンジンストールして、大幅にタイムロス。そこから、再び追い上げる・・・と言うところですべては水泡に帰したのだが、セナの圧倒的な速さは、セナとマクラーレン・ホンダの圧倒的なポテンシャルを開幕戦から、見せつけることになった。

 優勝は確実にプロスト、2位ベルガー、3位には、地元ピケがしぶとく入る。

 地元ブラジルで勝てないセナ。敵地で強いプロストを印象付け、開幕戦は幕を閉じた。