害悪「自民党」(続) | 俳句の里だより2

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俳句の里に生まれ育った正岡子規と水野広徳を愛する私のひとりごと

一刻も早く消滅を!

 

5月も早や中旬を迎え、昨日12日は「母の日」だった。世間ではカーネーションを贈ったり、一緒に食事や買い物に出かけたりと、「母親孝行」に忙しく過ごしたものと思われるが、私の母は十数年前に他界しており、特に何の行事も無いのがちょっぴり寂しい気持ちだ。ともあれ、楽しかったゴールデンウィークも過ぎ去り、人々はまた忙しく働き始めているが、リタイアして悠々自適の毎日を送っている私にとっては、いつもと変わらない生活を過している。一昨日は、痛めた腰もようやく回復したので、久しぶりに絶好のゴルフ日和の下でゴルフを楽しんだ。ただ、腰を無意識に庇ってのゴルフだったので、いつもの飛距離は出ず、またスイングも不安定だったので、スコアはいまいちだったが、それでも18ホールを終えることが出来たので、次回以降に多少の自信を持つことが出来たのは収穫だった。

 

それはそうと、政界に目を移すと、相も変わらず自民党の凋落ぶりと言うか、トップの岸田首相を筆頭に自民党議員の能力・資質の無さ、品格・人格の悪さ、横暴さ・傲慢さ等々、あまりにもお粗末でどうしようもない。こんな自民党は一刻も早く解体し、自民党議員も即刻に政界から追放すべきである。以前のブログでも度々書いたが、一言で言えば「百害あって一利なし」の組織であり、連中の集まりである。例の「裏金事件」で世間を騒がしても、この「裏金議員」連中は誰一人責任を取らず、すべて秘書のせいにして逃げ回るばかりである。検察(東京地検特捜部)が彼らを証拠不十分として不起訴処分にしたことに世間は憤慨したため、仕方なく岸田首相は一部の裏金議員を処分したが、せいぜい「離党勧告」までであり、大部分は処分と言えないものだった。岸田首相はじめ幹部の誰もが「事の重大さ」を認識していない「無能集団」と言ってよい。

 

自民党の「悪事」は何も「裏金づくり」だけではない。二階元幹事長が在任期間の約5年間で50億円の「政策活動費」を、同じく甘利前幹事長がわずか35日間の在職中に3億8千万円を、茂木幹事長が1年間に約10億を受け取るなど、いずれも脱税疑惑が濃厚である。また、松野前官房長官が辞任直前に内閣官房報償費(機密費)を約5千万円支出し、これも脱税の疑いが濃厚だ。加えて、岸田首相も首相就任を祝う会が、実際には政治資金パーティー(闇パーティーで政治資金規正法違反)ではないかとの疑惑がある。さらに、最も裏金の重要人物とされる森元首相に対して、岸田首相は野党に追及されて仕方なくヒアリングしたそうだが、何と電話でわずか数分だったと言うから、これには怒りを通り越して呆れてものが言えなかった。後に、森元首相は雑誌やインタビューで「岸田首相からは裏金問題に関しては何も話は無かった」と告白したが、何とも国民をバカにした話だ。

 

このように、「裏金疑惑」で脱税の疑いがあるにもかかわらず、誰一人として税金を納めない裏金議員の集団である自民党に対して、先月28日に行われた3つの衆院補欠選挙結果は、「自民党惨敗」という見事なまでの「天罰」を与えたのである。岸田首相はじめ自民党は強烈なパンチを食らってダウンし、ノックアウトで敗北した。岸田首相や一部の幹部は「保守王国」島根の選挙に一縷の望みを賭けたが、予想以上の惨敗に「呆然自失」、敗北会見も「見るも無残」で「お通夜」以上の寂しさと悲しみに包まれた。まさに、長年「我が世の春」と栄華を誇った平家一族が「盛者必衰の理を表す」と同じように、自民党もまた強大な権力が自分たちの手を離れ、没落していく前触れとなったのである。

 

岸田首相や自民党幹部連中は、これまで数々のスキャンダルや悪事(裏金・汚職など)を犯しても、世論調査で内閣支持率や自民党支持率が大幅に低下することは無く、今回の選挙でもまさか敗北するようなことはあるまいと高をくくっていたが、とんでもない勘違いを犯していた。これまでは安倍一強独裁政権により、世間もマスコミも警察も検察も裁判所も、さらには野党までが「手も足も出ない」状況にされ、自民党の為すがまま、横暴と暴走を許す羽目になっていたが、安倍元首相亡き後は、ようやく世間もマスコミも、その他も目を覚ましたように自民党批判が自由にでき、その結果が選挙での自民党惨敗を導いたのである。その程度のことを予想できなかった自民党議員や岸田首相の「無能さ」「鈍感さ」が、今回の選挙で改めて世間に明らかになった。

 

この選挙での自民党惨敗に対して、新聞の社説では「「政治とカネ」の問題に正面から向き合わない自民党の姿勢に、有権者が「ノー」を突き付けた」「自民党派閥の政治資金問題をめぐる生ぬるい対応などに、厳しい民意が示された」「岸田文雄首相ら政権幹部は、選挙結果を直視し、自らに政権を担当する資格や能力があるのか、自問すべき」などと批判した。しかし、岸田首相や自民党幹部連中は、そんな批判など「どこ吹く風」といった調子で、「政治とカネ」「政治資金問題」の改革、政治資金規正法の改正などに真剣に取り組むことをしないで、いつもの「検討中」で改正案など出す気が無いのが現状だ。

 

そんな自民党の「やる気の無さ」に、普段は大人しく自民党に従う身内の公明党も、これでは次の選挙で与党は惨敗し再び野党へ下野するのではと恐れ慄き、公明党が率先して改正案を作成し、自民党の尻を叩くと言う、何ともお粗末な事態になっている。本来なら、自民党が起こした「政治とカネ」(政治資金問題)であり、自民党が率先してその根本的な解決案、すなわち、2度とこのような不祥事や悪事が発生しないような厳格で透明性のある改正案を作成し、国民に提示するとともに、国会で審議すべきである。しかし、自民党の連中は、そんなことをすれば自分の首を絞めるばかりで、これまでのような「カネ」が集まらず、自由に使えず、そのため選挙を有利に戦えないと言って拒否している有様だ。

 

何度も言うが、全くこれまでの悪事の反省も無く、こんな「無能な」連中の集団である自民党は一刻も早く消滅すべきであり、百害あって一利なしである。ただ、同じ与党である公明党にとっては、自民党は消滅すればよいが、自分たちはそんな悪事を行っていないので、あっさりと消滅するわけにはいかないので、必死に自民党に改正案を作成するようにと迫り、何とか自民、公明の折衷案なる「改正案」をようやく作成し、世間に提出した。しかし、これがまた何ともお粗末な限りで、改正案どころか具体的な記述は一切なく、今後野党と協議しながら落としどころを探すと言うのである。これには公明党も呆れ返っているが、それ以上に「厳しい改正案」をすでに提出している野党にとっては、「話にならない」と一蹴する始末だ。

 

今週から国会の場でこの「政治とカネ」「政治資金問題」に関して与野党で論戦が始まるが、残された期限は来月下旬の国会会期末までであり、自民党は何時もの時間切れに追い込もうと目論むが、野党や国民は「そうは問屋は卸させない」であろうし、今度こそ長かった自民党政治、自民党政権の凋落と崩壊が現実味を帯びてきたようだ。