ハロ現象見上げて落ちる夏帽子 | 自由俳句 「風薫」(ふうくん)

自由俳句 「風薫」(ふうくん)

宇都宮で自由俳句の会「風薫」を主宰している陽子です。自由な感覚で俳句を詠み合う句会を月に1回開催しています。俳句集もすでに10集集目を刊行しております。

 先週の日曜に、黒羽から那須町、そして福島に入り白河関所跡、小峰城へと吟行のミニ旅をしてきました。天気にも恵まれ、句を詠むにはいい日和でした。今回の参加は五名でした。吟行で詠んだ作品を掲載いたします。
 

 

高崎志朗
黒羽の花びら舞ひ込む小窓かな
芦野宿古人は見たり古柳
小峰城乙女の涙花の塵
蕊散りて哀れ「おとめ」の小峰城

 

山多華子
風光るこんなところに遊行柳
春の雨白河の関越えたるか
桜蕊落ちたる道を詠みながら
石垣と乙女の桜小峰城

 

大竹和音
閉鎖した刑務所の塀春の雲
柳の風暖簾取り込む支那蕎麦屋
関寺の狛犬飾る落ち椿
城塞の弾痕桜蕊は涙(なだ)
花見人先祖は城の人柱
春三番賽銭箱の鈴鳴らす

 

刈谷見南國
知らぬ人にシャツター頼む四月かな
桜蕊踏み小峰城見上げけり
小峰城あつさり後に暮の春
晴れたのは行ひのせい桜蕊
ターザンロープしたき衝動蜃気楼

 

福冨陽子
石苔の白河神社に残り花
遅櫻白河の関苔の関
せせらぎ聴く遊行柳や土匂ふ
花守の留守見下ろせば小峰城
花曇りボート揃ひて南湖閉じ

 

 

白石洋一(自由句)

ホーホケキョ初鳴き聞いて昼ご飯

窓越しに満点の星欠伸する

水仙の花今年も咲いてくれたから

梅の花びらアスファルトに散らばって

こじんまりとこの山奥で生きる

闇を見る死んだらどの辺りへ向かうの?

色々有ってやっとニンニクの草むしる

水仙の花一輪の気の早いヤツ有り

昼間から酔っ払いイベントの再開

イベントの賑わい戻り桜舞う

小峰城からの眺め