ニョントリ妄想「復讐」 | 背王のBIGBANG観察日記

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BIGBANG大好きなアラサー女が心の叫びを吐露しています。
かなり自己満な妄想と分析の連続なので、生温い目で見守って頂けると幸いです。

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かつて、俺が彼に苦しめられたみたいに、彼も苦しめばいいと思った。

彼の誘いを忙しいからと断り、わざと、自慢好きな女の子と遊んで、噂が彼の耳に届くように仕向ける。

昔から嫉妬深かった彼は、その噂を耳にして荒れ狂うだろうと思った。

だけど、俺が余所で遊んでいても、彼は何も言わなかった。女の子の香水の匂いを身体に染み付かせて帰っても、彼は俺の疲れを労って、笑顔で出迎えてくれた。

彼が寄りを戻したいと言うから、仕方なく寄りを戻してやった。彼がかつて俺に対してそうであったみたいに、他で遊びながら都合のいい時だけ彼を利用して、見も心もぼろぼろにしてやるつもりだった。

それなのに、俺が何をしても、彼の笑顔は曇らない。

寄りを戻したのは、彼の望みだったはずなのに。本当は、もう、嫉妬さえして貰えないような関係だったのだろうか。

ある時俺は不安になって、彼に尋ねた。

「怒らないの?」
「え?」
「気付いてるんでしょ?」

彼は、一瞬だけ驚いた顔をして、いつもの優しい穏やかな笑みを浮かべた。

「いいんだよ。俺が悪いのはわかってるから。ただ、女の子を傷付けるようなことだけはするなよ。傷付けるのは、俺だけで十分だろ」

はっとした。その時になって初めて、全て見透かされていたことに気が付く。そして、ますますわからなくなった。

「わかってたのに、なんで…」

何で、いつも笑顔で俺を待っていてくれたのだろう。あんなに嬉しそうに、あんなに幸せそうに、俺を出迎えてくれたのは、何でだろう。

「だって…わかっちゃったから」
「わかった?」
「俺は、お前がいないと生きられないってわかったから。お前が元気で帰って来てくれたら、それだけで十分だよ」

そう言った彼の顔は、やはり、穏やかで優しくて、とても美しかった。

ああ、なんてことだ。今度こそ振り回してやろうと思っていたのに。


結局、これからも、彼の掌の上で踊ることしか出来ないんだなと、漸く俺も気が付いた。