チェルノブイリ原発事故が、人間や環境に与えた重大な影響・・・



この実態について、ニューヨーク科学アカデミーから重要な本が出版されました。

           

寄稿者の一人であるジャネット・シェルマン博士が、

下記のサイトでインタビューに答えています。

(日本語でキャプチャーがついています)


http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/753.html


英語ですが、Kindle版の本が、$5ほどで入手できます。


ジャネット博士はこの本の寄稿者であり、共著者はベラルーシのアレクシー・ヤブロコフ博士、バシリー・ネステレンコ博士とアレクシー・ネステレンコ博士です。

                  ↓


http://www.amazon.com/Chernobyl-Consequences-Catastrophe-Environment-ebook/dp/B004X8DOQC/ref=sr_1_1?ie=UTF8&m=AG56TWVU5XWC2&s=digital-text&qid=1303313547&sr=1-1



「どう表現して良いかわからない」


そのくらい、明るい兆しに感動した・・・。


ようやく、ここ1ヶ月間の精神的な右往左往が終結できそうな

予兆を感じた・・・


孫正義氏の会見です。


http://www.ustream.tv/recorded/14195781


数日前、他のYoutubeの動画(田原さんとの対談)を見て、

これまで自分が持っていた孫さんのイメージを

改める必要があると思った。

いや、彼のことは、ほとんど断片的にしか知らなかった・・・


福島の人々の不幸に、これほど動揺し、共感し、必死で答えを出そう

としている、非常に純粋な大人の男性を見たのは、ほとんど初めてだった。

これほど真剣に自分のこととして、悩んでいる人を私は知らない。



この1ヶ月間、御用学者、枝野、東電、役人等々の

「苦し紛れの言い逃れをしている人達」


   VS


原発の恐ろしさを知り訴えている少数の学者、技術屋、ライター等々

「怒っている人達」


その間で、右往左往している、私(を含む人達)


これら、どの3種でもない



今日ほど、構想力、財力を羨ましいと思ったことはなかった


もちろん、これから、彼個人にかかってくる圧力はあるだろう

これまで、総理大臣といえども、その例外ではなかったのだから


こういう人をしっかり守らねばならないのは、電力業界に何の

利害関係もない日本人全員だと思った。

福島の発電所以外のところでは、全く問題ない、

むしろ低線量被爆は身体の調子を良くする。

農産物も返って元気になるだろうから、どんどん食べて大丈夫。

捨てるなんてもってのほか


という主張をされている東大医学系大学院の研究者の講演をYoutubeで見た。



稲恭宏氏のおっしゃる英語論文を要約のみざっと見た。



彼の言う、低線量被曝は、やはり「照射」、外部被曝のことだった。

ねずみの疾患がその照射によって改善した。あるいは、免疫力が

高まった、という実験結果を得られたようだ。


講演中、癌が低線量放射線の照射で治癒した方もおられるということだった。


しかし、いずれも、外部被曝(照射)のことであって、内部被曝のことではない。


子供達のことを心配しているのは、むしろ、内部被曝のことだ。

空中の放射性ヨウ素や、食物中のセシウムが体内で及ぼす影響だ。


あれだけ断言なさるので、そのような実験結果が当然あるのだろう、

あるはずだと思った。戸惑った。なぜなら、これまでの知見と違ったから。


しかし

内部被曝が無害であるどころか、有益であるという

実験結果があるわけではなかった。(当たり前か・・・)


チェルノブイリの際の、ベラルーシやウクライナへの影響の結果でさえ、

もう20年経っていても、未だ確定的なことは言えないようだ。

               ↓

http://www.youtube.com/watch?v=PHeq8TfSRBM&feature=related



だから、少なくとも、汚染地域だと指定された所に住んでも

汚染野菜を食べても安全ですなどと、断言できる状態ではない。


講演では、汚染におびえる人たちを救いたい、丹精込めた農作物を

捨てねばならない人達を救いたいという気持ちは十分すぎるほど伝わった。


でも、もうそんな気休めは、被災地の人は誰も望んでいないだろう。

政府発表や、原子力安全保安院、東電発表で、もう十分だろう。


信頼に足る事実をしっかり聞きたい。

それがどのような内容であっても

そして、その中から可能な選択肢を探り

次の行動を決めたい


それだけだろう。



参考までに、下記URLを挙げておきます。


       
稲恭宏氏の講演の模様


http://www.youtube.com/watch?v=PQcgw9CDYO8


稲恭宏公式サイト
http://yasuhiro-ina-dmsc.jp/profile.html



稲氏の論文



Enhancement of bio-protective functions by low dose/dose-rate radiation.
Sakai K, Nomura T, Ina Y.
Dose Response. 2006 Sep 23;4(4):327-32.



Activation of immunological network by chronic low-dose-rate irradiation in wild-type mouse strains: analysis of immune cell populations and surface molecules.
Ina Y, Sakai K.
Int J Radiat Biol. 2005 Oct;81(10):721-9.

Further study of prolongation of life span associated with immunological modification by chronic low-dose-rate irradiation in MRL-lpr/lpr mice: effects of whole-life irradiation.
Ina Y, Sakai K.
Radiat Res. 2005 Apr;163(4):418-23.

Suppression of thymic lymphoma induction by life-long low-dose-rate irradiation accompanied by immune activation in C57BL/6 mice.
Ina Y, Tanooka H, Yamada T, Sakai K.
Radiat Res. 2005 Feb;163(2):153-8.



弁護士の只野氏は、私のように、コトが起こってから

大騒ぎしている人間とは違い


大変な思いをしながら活動をし続けてきた人だ


反原発というレッテルが嫌で

見てみぬフリしてきた自分とは異なる


原発の危険性を知り

それを実際上阻止すべく

地道に活動してきた人


原発を止めるべく提訴した


が、敗訴した


頭が下がる思いだ


それにつけても、青い字の判決文↓を見て背筋が凍った・・・

まるで、今回の事故そのものじゃないか・・・!



--------以下引用-------------------

http://www.news-pj.net/genpatsu/2011/0407-tadano.html


シリーズ 原発


福島 「原発震災」 は予言されていた



                            弁護士 只野 靖
                            浜岡原発運転差止裁判弁護団 2011.4.7 


  地震から約1ヶ月が経過しようとしているが、福島 「原発震災」 が収束しない。原発のすさまじい崩壊熱は、未だに不安定要因だ。注水しなければ燃料が加熱してしまう。しかし、注水をすればするほど、放射能を含んだ水がそれだけ多く土壌や海を汚染する。これはまさに、現代のシジフォスの神話である。3号機ではプルサーマルを行っていたことが災いし、とうとうプルトニウムまで放出されてしまった。


  テレビでは、コメンテーターが 「この危機を乗り越えることができたら、日本の技術やリスク管理のすばらしさを、世界に知らしめるだろう。」 と連呼している。


  あえて言おう。バカめ。


  現在、福島原発で行われていることは、科学技術やリスク管理の水準の高さとは全く無縁の、強烈な被曝を伴う奴隷労働だ。コンクリートからの水漏れをふさぐ方法は、昔ながらの土木工事だ。これが、私たちが到達した 「科学技術」 の限界なのだ。


  この期に及んで、まだ原発を擁護するのであれば、まずは、福島第一での被曝作業に従事してから、言ってもらいたい。


  「原発にとって大地震が恐ろしいのは、強烈な地震動により個別的な損傷もさることながら、平常時の事故と違って、無数の故障の可能性のいくつもが同時多発することだろう。特に、ある事故とそのバックアップ機能の事故の同時発生、たとえば外部電源が止まり、ディーゼル発電機が動かず、バッテリーも機能しないというような事態がおこりかねない。」 「(核暴走を)そこは切り抜けても、冷却水が失われる多くの可能性があり(事故の実績は多い)炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると、さらに水蒸気爆発や水素爆発がおこって格納容器や原子炉建屋が破壊される」


  これは、すでに、多くのメディアが報じている、石橋克彦・神戸大学名誉教授 「原発震災──破滅を避けるために」 (科学1997年10月号)の一説である。石橋教授は、今日の破局的事態を、正確に予言していた。岩波書店は、この論文を含む原発関係の論考を無料公開しているので、是非一読していただきたい。


  私たちは、石橋教授の指摘を受けて、中部電力の浜岡原発が想定東海地震に耐えられず、大事故を起こす危険性があると訴えて、 2002年に、静岡地裁に運転差止の裁判を提起した。石橋教授は、裁判での証言まで引き受けていただいた。


  しかし、2007年10月、静岡地裁判決は、以下のように述べて、原告側敗訴の判決をした。


  「(地震について)確かに、我々が知り得る歴史上の事象は限られており、安政東海地震又は宝永東海地震の歴史上の南海トラフ沿いのプレート境界型地震の中で最大の地震でない可能性を全く否定することまではできない」 「しかし、このような抽象的な可能性の域を出ない巨大地震を国の施策上むやみに考慮することは避けなければならない」 (判決114頁)

  「(地震時には安全システムも同時に故障するという原告の主張について)しかしながら、全体として本件原子炉施設の安全性が確保されるのであれば、安全評価審査指針が定めるように、安全設計審査指針に基づいて別途設計上の考慮がされることを前提に、内部事象としての異常事態について単一故障の仮定による安全評価をするという方法をとることも、それ自体として不合理ではない。そして、原子炉施設においては、安全評価審査指針に基づく安全評価とは別に耐震設計審査指針等の基準を満たすことが要請され、 その基準を満たしていれば安全上重要な施設が同時に複数故障するということはおよそ考えられないのであるから、安全評価の過程においてまで地震発生を共通原因とした故障の仮定をする必要は認められず、内部事象としての異常事態について単一故障の仮定をすれば十分であると認められる。したがって、原告らが主張するようなシュラウドの分離、複数の再循環配管破断の同時発生、複数の主蒸気管の同時破断、 停電時非常用ディーゼル発電機の2 台同時起動失敗等の複数同時故障を想定する必要はない。」 (原判決106頁)


  また、あえて言おう。バカめ。


  この判決をした、宮岡章、男澤聡子、戸室壮太郎の各裁判官は、裁判官を今すぐ辞めて、福島第一での被曝作業に従事してもらいたい。


  石橋教授が指摘していたことは、残念ながら、福島原発において、現実のものとなってしまったが、地震国日本では安全な場所はない。何時どこの原発でも、福島原発と同じ事故を起こす可能性がある。


  とりわけ、浜岡原発は、想定東海地震の震源断層の直上に位置しており、震源深さは約15キロと非常に浅く、世界一危険な原発である。また、その構造も、福島原発と同じで、福島原発の事故を踏まえた対策は、未だ取られていない。


  「地震は止められない。でも、原発は止められる。止めなければならない。」