獅子岩とイルカ
普段はジオログ で書いておりますが試しに転載いたします。
むか~しむかしのおおむかし。
岬(三崎)の寺家に高倉彦の神様が獅子に乗って天降って来たってんと。
ほんで、そこたら中いいがにして帰ろうと思うて「獅子いるか?」って言うてんと。
ほやけども、獅子は神様があんまり遅いもんやさかい、ぐっすり眠ってしもとってんと。
また「獅子いるか?」て神様な言うたら海におったイルカな呼ばれたとおもて「おります」て言うてんといね。
ほしたら神様な「獅子がいないので一緒にお供してくれ」て言うて、ほれから獅子の代わりにイルカが神様のお使いになってんといね。
ほやし、氏子はイルカもクジラも神様のお使いやし、食べんがになってんと。
獅子は神様のお供出来なんだがを悔やんで岩になってしもうてんといね。
え~、
昔話のまず一発目ですが、
はじかみ神主
さんのブログに私がコメントいたしました「神様のお使いのイルカ」についてアップしてほしいとのご要望がございましたので、まずはこのお話からです。
珠洲弁ですが、おわかりでしょうか?
珠洲市三崎町に鎮座する三崎権現は高座(たかくら)宮、金分(きんぶん)宮両社を総称して須須神社といい、明治以前、当家は両社の別当(僧侶)と神職を兼ねており、明治以降しばらくは金分宮と奥宮の社掌(いまでいう宮司)でしたが、わけあって今は正院町に移り住み羽黒神社を本務としておりますが、当家の墓所は今でも金分宮の裏手にあります。
現在当家の家紋と羽黒神社の社紋「丸に三つ柏」はもともと高倉彦神の神紋であります。
ちなみにお隣の三崎町粟津森腰地区鎮座で私が宮司を兼務する片姫神社のお使いは鰐(サメ)です。
片姫神社本殿の鰐(?)の彫刻
なぜか同じく高倉彦神を祀る珠洲市蛸島町の高倉彦神社や
、能登町真脇の高倉神社では
イルカ(クジラ)は神様の好むものとして一番に神様に捧げられます。
もちろんクジラは大いに食します。
高倉彦神社で猟師さんにいただいたクジラ…いやもう、うまいのなんのって…