コミュニケーションのあり方を問いたい | はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

国語教師は生徒に国語を教えるだけではいけない。教えた国語が通用する社会づくりをしなければ無責任。そう考える「はぐれ国語教師純情派」の私は、今日もおかしな日本語に立ち向かうのだ。

 昨日の夕方、スマホを見ると0120の番号から3回も着信が入っていました。

 

『え? 何の電話だろう?』

 

 そう思いながらまだスマホを手にしているうちに、またその番号から電話がかかってきました。驚いちゃいますね。よほどの急用なのでしょうか?

 

私 「はい」

相手「○○さんですか?」

私 「はい」

 

 恐る恐る電話に出ると、携帯電話の会社からでした(そうは言っても、大体は電話会社本体ではなく、その下請け会社がその名前を使っているパターンなんですねどね)。

 その会社は、現在、私が使っている格安スマホの会社ではなかったのですが、私がその携帯電話会社が運営しているスマートテレビを契約しているため、私の情報を保持しているものと思われました。

 電話からはしゃがれた声の女性の声が聞こえてきます。いきなり、

 

相手「○○さんは、お電話はどちらを使っていらっしゃいますか?」

 

とのこと。

 

私 「契約会社のことですか? 〇〇〇〇ですが、電話機はiPhoneです」

相手「はい、では今回のキャンペーン対象となります。少々お待ち下さい」

私 「は?」

 

 いきなり保留音が鳴り出しました。実に一方的です。いったい何の用件だったというのでしょう? 待っているうちに、だんだん釈然としない思いがしてきました。

 コミュニケーションを取り扱うという点では専門分野の企業であるはずの電話会社だというのに、この電話対応はおかしいでしょう。自分の方が用事があって電話をかけてきたのに、用件も相手には明確にしないうちに自分の一方的な都合でがその電話を保留にして相手を待たせてしまう……。待たされている方は、一体何の用事なのさえかわからないままに相手を待たなければいけない……。

 どのくらい保留音を聞いていたでしょうか。やがて私は電話を切りました。すると、少しして、また同じ番号から着信がありました。

 

相手「今、電話が切れてしまったものですから……」

私 「いえいえ、電話が切れてしまったのではなく切ったのです。そちらの方が用事で電話を

かけてこられたのに用件も曖昧なままに保留をして相手を待たせてしまうというのはおかしくありませんか?」

相手「大変申し訳ありません。今、キャンペーンに詳しい者と代わろうと思いまして……」

私 「最初から詳しい方がかけてこられるか、あなたが詳しくなってからお電話されたらいかがですか? そういうお仕事の仕方はやめたほうがいいと思いますよ。そのキャンペーン、私はけっこうですから、そういう対応でも平気な方がいらっしゃるのでしたら、その方にご案内なさってください。こうしたお仕事のスタイルを改められましたらば、その時またお電話をください」

 

 果たしてこの私の行為はどうだったのでしょう。憤りに任せた行為ではないのです。ただ、こうしたコミュニケーション(営業スタイル)が社会にまかり通ってはいけないと思ったのです。私はこうしたスタイルが改められていくことが、コミュニケーション社会のためのプラスになるのではないかと考えます。