「ちょっとした言い回し」が気になる…… | はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

国語教師は生徒に国語を教えるだけではいけない。教えた国語が通用する社会づくりをしなければ無責任。そう考える「はぐれ国語教師純情派」の私は、今日もおかしな日本語に立ち向かうのだ。

 普段の生活において、相手に自分の思いを伝えようと一生懸命にお話しされているのを聞いたり、大切なことを遺漏のないようにとの思いで書いてある文章を読んだりする際に、もしそのお話や文章に不足や過ちがあることに気づいたら、私たちはどうしているでしょう? 

 ほとんどの場合、私たち(聞き手側・読み手側)自らが補って理解しようと努めます。そうでしょう? 私たちが生活の中で用いる言葉、そして私達の言語行為は不完全な場合がありますし、相互にそれらを補い合うことで円滑なコミュニケーションが行われていると言ってもいいでしょう。でも、そうしたことを前提とした上でも、なおかつ私たちはそうした労りに甘えることなく、自らが「より良い言葉の使い手」としての成長を目指していかなくてはならないでしょう。

 

 本県の新型コロナウィルス感染状況は、まだまだ予断を許さない状況にあり、本校でも感染状況が心配される状況にあります。

 

 この文をどう思いますか? 以前、実際に私の勤務校で発出した文書からの切り抜きです。一文に「状況」が4回も入っています。文に美しさがないだけでなく、もし生徒の作文問題への記載であれば減点されるレベルだとも言えます。教える立場の学校からの文書なのです。悲しくなりました。

 左のようでどうでしょう?

 

 本県の新型コロナウィルス感染状況は、まだまだ予断を許しません。本校も心配される状況にあります。

 

 まあ、今さらですけど……。