開店時間と開店時刻 | はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

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国語教師は生徒に国語を教えるだけではいけない。教えた国語が通用する社会づくりをしなければ無責任。そう考える「はぐれ国語教師純情派」の私は、今日もおかしな日本語に立ち向かうのだ。

 今、買い物から帰ってきました。手元にスーパーのチラシがあります。

 

開店時間のチラシ表記ミスについて 先日の新聞折込チラシで誤りがありましたので、左記のように訂正いたします。  誤り 9時開店  訂正 9時30分開店 訂正してお詫び申し上げます。」

 

 みなさんはこの訂正のチラシについてどう思われますか? 私は、

 

『「時間」と「時刻」の違いが無頓着にされてしまっているなあ』

 

と思います。「時間」は分量、長さ、つながりです。「時刻」は時間における位置、時点です。

ならば、「開店時刻」と「開店時間」の違いは何でしょうか? 「開店時刻」は「点」ですから、「〇時〇分」と表します。店を開ける時点です。「開店時間」といった場合には、営業している時間帯、「〇時〇分から〇時〇分まで」と「分量」「つながり」を意味しなくてはなりません。誤りを訂正するための日本語の使用自体が誤っていると言えます。

 どうも、街中の「時間」と「時刻」の使い分けが、今、とてもいい加減になってしまっている気がしてなりません。