マクロン大統領の賭け | 経済あらかると

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 フランスのマクロン大統領が大きな賭けに打って出ました。欧州議会選挙で極右政党が大きく議席を拡大、全体の約4分の1を極右政党が支配する形となり、親EU勢力が後退しました。フランスでもル・ペン党首の極右政党、国民連合が大きく勢力を拡大、マクロン大統領はフランスの国政でも国民が極右を選択するのか、下院を解散して選挙に打って出ました。

 

 大統領はさすがに国内の政治に関しては国民も極右や極左に委ねないだろうとの期待をもって選挙に打って出ましたが、ここでも極右の「国民連合」が第1党になる可能性が高いとみられます。

 

 その場合、少数派をバックとするマクロン大統領と、極右政党の支配する議会、首相とのねじれが生じます。これがウクライナ支援や移民問題などに大きく左右することになり、大統領のかじ取りが非常に難しくなります。

 

 英国でもスナク首相が選挙に出ましたが、労働党の優位は揺らぎないとみられています。欧州の政治環境は大きく変わろうとしています。これで米国もトランプ氏が勝つと、世界情勢は一変します。日本はどう対応するのでしょうか。