トランプ再選を恐れる2人のリーダー | 経済あらかると

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 今年秋の米国大統領選挙では、依然としてバイデン・トランプ両候補が接戦を演じています。調査によってバイデン氏が小幅リードというのがあれば、CNNではトランプ氏の支持率が1%強上回ったというのもあり、まだ最後まで分かりません。そのカギを握るのは、意外に第3候補のケネディ氏かもしれません。彼は10%以上の支持率をえて、どちらの候補の票を食うのか、注目されています。

 

 かつてはロス・ペロー氏が保守票をかなり食い、ブッシュ・シニアの再選がかないませんでした。その後、ラルフ・ネーダー氏がアル・ゴア氏の票を食って、ブッシュ・ジュニアが僅差で勝利したことがあります。今年はケネディ票がバイデン票を食う可能性が指摘されています。

 

 結果としてトランプ氏が再選の可能性を秘めているのですが、その結果を恐れているリーダーが少なくとも2人います。1人は米国FRBのパウエル議長です。彼は先週の会見で、FRBの決定は政治圧力に影響されないと述べています。しかし、WSJ紙は、トランプ陣営がFRBの独立性を弱める案を策定し、金利決定にはトランプ大統領に相談する必要を想定しているといいます。

 またトランプ大統領となれば、パウエル議長を2026年の任期満了を待たずに解任するとも言っています。FRBとしてはいやでもトランプ氏の再選を阻止したく、結果としてバイデン大統領が期待する早期利下げに答える可能性があります。

 

 もう1人のリーダーは日本の岸田総理です。彼は解散総選挙をせずに総裁選で勝利して総理の座にい続ける意向といいます。米国がCFRのバイデン政権ならこれも可能でしょうが、トランプ政権となれば、早々に岸田おろしが予想されます。麻生副総理はトランプ勝利を見込んでトランプ氏を訪問しています。ポスト岸田を有利に運びたい意向と見られます。

 

 日本の産業界もトランプ再選を警戒しています。ケネディ候補の影響から目が離せなくなりました。