米国市場もう1つのハードルは10日のCPI | 経済あらかると

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 今年1,2月の強いインフレ指標で利下げ期待が揺らいでいる米国市場。その最初の難関が金曜日の3月の雇用統計でした。30万人を超える雇用増と失業率の低下で一旦は金利が高騰したのですが、平均時給の伸びが減速して安心感が戻りました。

 

 しかし、もう1つの難関が控えています。9日に発表される3月のCPI統計です。パウエル議長は議会証言、講演で1,2月の強いCPIはバンプ(凸凹)の可能性といい、一時的との認識を示しました。これがバンプであったのかどうか、3月分の数字で大きく変わります。

 

 3月のCPIが全体、コアともに前月比0.2%以下の低い上昇に戻れば、バンプとみて市場も安心し、利下げ期待につながるとみられます。しかし、前月比が特にコアで0.3%以上だと、バンプではなく、インフレ高止まりの懸念が高まり、利下げ期待は大きく後退する可能性があります。

 

 今年のFOMCで投票権を持つリッチモンド連銀のバーキン総裁もこの3月のCPIが重要とみています。これも強いとバンプとは言えないといいます。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、インフレ率が低下しなければ、追加利上げの可能性まで指摘しました。

 

 この指標、日本時間の10(訂正)日夜9時半に発表されます。

 

  日程が1日ずれていました。お詫びして訂正座ていただきます。