予想外に強い米雇用で金利高、ドル高、株高 | 経済あらかると

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 1月の米雇用統計は、予想を大きく上回る強い結果となり、利下げ期待が後退、株先物は発表直後にはやや売られましたが、強い景気、業績好調から、最後には株の3指標とも大きく上昇して終わりました。

 

 雇用は予想の18万人増を大きく上回る353千人増となり、しかも12月分が216千人増から333千人増に、11月分が173千人増から182千人増と上方修正、2か月で126千人上方修正されました。そして昨年の月平均255千人増を足元では2か月連続で上回りました。

 

 内訳は専門職、ビジネス・サービスで74千人増、ヘルスケアで70千人増、小売りで45千人増、政府が38千人増、製造業で23千人増となりました。

 

 失業率は前月と同じ3.7%、労働参加率も前月と同じ62.5%、生産年齢に占める就業者の割合は60.2%で0.1ポイント上昇となりました。平均時給は前月比19セント、0.6%の大幅増で、前年比も4.5%(前月は4.1%)に上昇しました。

 

 今回はベンチマーク修正がなされ、昨年3月の雇用水準は季節調整後で、従来より266千人(0.1%)下方修正。3月までの1年間の雇用増も従来の4048千人増から3868千人増に下方修正されました。

 

 この強い雇用統計を受けて、3月の利下げ確率は38%から21%に低下、5月利下げの確率も94%から75%に低下しました。10年国債利回りは最終的に4.026%まで上昇、2年国債も4.372%に高まりました。

 ダウは当初先物で100ドル余り下落しましたが、最後には134ドル高、金利に敏感なナスダックも決算の好調から最後には267ポイント高に加速しました。ドルも上昇、ドル円は148.37円まで円安となりました。