旅行支援が消費を1.5%押し上げ | 経済あらかると

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 総務省が本日公表した1月の「家計調査」によると、実質消費は前月比2.7%増、前年比0.3%減となりました。1月の水準は10-12月水準を1.6%上回っています。正月明けにまた旅行支援を再開したことで、消費を1.5%あまり押し上げました。

 

 前年比ではまだマイナスとなりましたが、この内訳をみると、旅行支援で宿泊や交通運賃の支出が増えたことから、教養娯楽が18.6%増加し、これだけで消費全体を1.53%押し上げています。特にパック旅行が141.7%増、宿泊料が59.2%増、交通費が45.2%増と、旅行支援の成果とみられる分野が大幅に増えています。外食も16.2%増と好調です。半面、値上がりの大きい魚介類は減少、食料全体でも実質では減少しています。

 

 勤労者の実収入は、配偶者やその他世帯員の稼ぎで名目では前年比3.3%増となりましたが、物価上昇5%を差し引いた実質では1.7%減となりました。世帯主の収入は実質で2.8%減です。

 

 消費の伸びを世帯別にみると、勤労者世帯が0.2%増、その他世帯が1.0%減で、このうち無職世帯は0.1%減となりました。

 

 旅行支援は3月いっぱい続くようで、1-3月はこのおかげで消費はGDPを押し上げそうです。支援策後の反落が懸念されます。