実感は2桁物価上昇 | 経済あらかると

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 日銀が本日公表した「生活意識に関するアンケート調査」によると、消費者が感じる物価上昇率はこの1年で平均12.1%、中央値で10.0%と、ついに2桁上昇となりました。そして87%の人がこれを「困ったこと」と感じています。この物価高で暮らし向きが苦しくなり、政府日銀の景気判断とは異なり、景気は悪化したとの答えが過半となりました。

 

 政府の景気判断は「緩やかに拡大している」となっていますが、実感としての景況判断は、現状D.I.がマイナス61.8と、この半年で11ポイントも悪化しました。先行きについてもマイナス幅が拡大、景気は悪くなると見る人がより多くなっています。

 

 この1年の物価上勝率は、平均で12.1%と、半年前の8.1%、3か月前の10.3%からさらに高まっています。1年後の見通しも半年前は8.3%でしたが、今回は9.7%に高まっています。

 

 この物価高の中で、暮らし向きD.I.は半年前のマイナス39.5から今回はマイナス49.3に悪化しています。日銀はまだ物価が安定して上昇していないと言って金融緩和で物価押し上げを図っていますが、自分のところでまとめているアンケート調査に目を向ける必要があります。国民の意向に反する政策をとっているとの認識が必要です。