10月の米雇用、強弱同居 | 経済あらかると

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 10月の米国雇用統計で市場は上下しています。10月の雇用は26万1千人増と、市場予想の20万人増を上回りました。このため、発表直後には金利が急騰、株価先物は低下しましたが、その後弱い内容もあることがわかり、株価は反発しました。

 

 雇用は予想を上回り、8月、9月分もネットで29千人上方修正となりましたが、一方で失業率が0.2ポイント上昇して3.7%となり、しかも労働参加率は0.1%低下して62.2%、労働力人口に占める就業者の割合も0.1ポイント低下して60.0%となりました。労働市場にやや「ゆるみ」がでたことになります。

 

 また賃金コストの面では、平均時給が前月比0.4%増と、9月の0.3%を上回りましたが、前年比では4.7%と、9月の5.0%から低下しました。これも賃金インフレ圧力低下と好感されました。

 

 この結果を受けて需要好調として原油価格は大きく上昇しましたが、10年国債金利は直後に4.2%をつけましたが、その後4.14%まで低下、ドル指数も低下しました。ドル円は147円台前半となっています。

 

 株価は発表前に先物は上がっていましたが、統計直後に前日水準近くまで反落。しかしすぐに反発して市場が開いてからは上昇気味で東京時間23時半にはダウが500ドル余り上昇しています。12月以降、利上げ幅が縮小する期待が高まっています。