強い景気指標は歓迎しない米国株 | 経済あらかると

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 米国金融市場、株式市場の最大の関心事、あるいは恐れていねことは、FRBがいつまで、どこまで政策金利を上げるのか、にあります。このため、強い景気指標は利上げ継続、促進要因となり、株式市場はネガティブに反応しやすくなっています。

 

 30日のニューヨーク市場でも、予想外に強い新規求人件数やコンファレンス・ボードの消費者信頼感指数の改善をうけて、むしろ株は売られました。業績相場よりも、金融引き締め懸念相場となっている感があります。

 

 これに追い打ちをかけるように、ニューヨーク連銀のウイリアムズ総裁が、インフレ抑制のためにFF金利を3.5%以上に引き上げる公算が大きいと言い、23年中に利下げがなされる可能性は低いと述べました。

 

 FF金利先物市場では、9月に0.75%利上げされることを72%織り込み、FF金利は来年3月までに3.9%に達し、ピークに達すると予想するようになりました。これに敏感な2年国債利回りは3.4579%まで上昇しています。株価は26日のパウエル議長講演以来、3日続落となっています。景気後退リスクが高まり、FRBの利上げ終息が見えるようになるほうが、株式市場は安心する雰囲気ですが、実際景気悪化懸念が強まったときに株を買えるのか、市場のセンチメントを見ておく必要がありそうです。